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「看護」だけでも、「リハビリ」だけでもない、ルネサンスの訪問看護

こんにちは。ルネサンスnote編集チームです。

過去のnoteで、ルネサンスが取り組む介護リハビリ事業について、立ち上げの背景や想いを紹介しました。

ルネサンスの介護リハビリ事業では、リハビリ特化型のデイサービス「元氣ジム」や脳卒中特化型の「リハビリセンター」に加えて、ご利用者の自宅にお伺いする介護リハビリ「訪問看護ステーション」にも取り組んでいます。

現在、神奈川県鎌倉市湘南深沢と横浜市戸塚に開設をしており、その他、東逗子と大船にサテライトの事業所も展開しています。
本年12月に開設の横浜市蒔田のリハビリステーションを加えると、拠点は5カ所となりました。

今回のnoteは、訪問看護に携わるアクティブエイジング部のスタッフで、理学療法士の資格を有する櫻井 靖芳(さくらい やすよし)さんと、藤本 裕汰(ふじもと ゆうた)さんに、ルネサンスの訪問看護の特徴や今後の展望についてお伺いしました。

左 櫻井さん 右 藤本さん

【プロフィール】
▼櫻井 靖芳(さくらい やすよし)
アクティブエイジング部 介護事業ソリューションチーム 主任 理学療法士
前職では病院に勤務し、理学療法士として患者さんの機能改善に携わる。
その後、ルネサンス介護リハビリ事業の立ち上げのメンバーの一人として加わり、ルネサンスへ入社。現職に至る。

▼藤本 裕汰(ふじもと ゆうた)
アクティブエイジング部 リハビリステーション蒔田 理学療法士
専門学校卒業後、およそ2年9カ月の間理学療法士として病院に勤務し、その後ルネサンスに転職。
リハビリ特化型デイサービス「元氣ジム」での勤務後、「リハビリステーション蒔田」の立ち上げスタッフとして現在に至る。

ルネサンスが取り組む訪問看護とは

ーールネサンスの訪問看護では、ご利用者のご自宅でどのようなことをされているんですか?

櫻井:私たちはそれぞれのリハビリステーションや事業所を拠点として、理学療法士、作業療法士、看護師のいずれかの資格を持っているスタッフが、各家庭にお伺いします。

1人のスタッフで1日当たりおよそ6家庭を、車か三輪バイクを使って訪問しています。

一般的な訪問看護のサービスは、急な身体状況の変化にも対応するために24時間対応が基本で、看護をメインで実施します。
ルネサンスの訪問看護は、「日中のみの訪問」で「看護だけでなく、リハビリも実施する」ことが特徴です。

私たちは常に、ご利用者の生活の質(QOL:Quolity Of Life)が向上するために何ができるのかを考えています。

例えば、
「歩くことはできるんだけど、歩行器を使わないと数歩しか歩けない」
このような方に対して、「何故歩行動作を継続させることができないのか」を掘り下げ、課題を特定し、リハビリに繋げていきます。

特に「質」の部分は徹底してこだわるようにしています。
これは、理学療法士や作業療法士などの「セラピスト」が多く在籍しているルネサンスだからこそできる強みだと思います。

ーー訪問看護で実施するリハビリと、通所介護型の「元氣ジム」でのリハビリにはどのような違いがあるのでしょうか。

藤本:ご利用者の生活場面をリアルに知ることによって、提案するリハビリが日常生活動作に繋がり易くなることだと思います。

私自身、「元氣ジム」でリハビリを実施している際には、ご利用者の話をお伺いし、生活をイメージしながらのご提案を心がけてきました。
ですが、イメージするのと実際その現場を見るのとでは全く違います。

実際の生活に寄り添った形での提案ができるようになったことで、リハビリ実施前後での変化が目に見えてわかるようになり、その変化がご利用者が継続してリハビリに取り組んでくださるモチベーションにもなっています。
また、私自身もそこにやりがいを感じています。

介護リハビリ事業に取り組む上では、地域の「ケアマネージャー」さんが私たちにとってはキーパーソンとなります。
私たちとご利用者の方との間に入ってくださり、繋げてくれる方だからです。
そのため、ケアマネージャーさんに今お話しした機能改善に特化していることを、ルネサンスの強みとしてお伝えしています。

リハビリをすることが目的ではない

ーー訪問看護の取り組みの中で、印象に残っているご利用者とのエピソードはありますか?

櫻井:今もリハビリを続けている女性のお話です。
その方は、数年前に最愛のご主人を亡くされ、お葬式当日に転倒によって尾骨を骨折してしまいました。
歩くことも難しく、寝たきりの生活となってしまったため、まさに精神的に「どん底」の状態だったとご本人はおっしゃっていました。

訪問看護でリハビリを始めてから、少しずつ身体機能にも改善が現れてきたのですが、何より私は精神的に支える必要性を感じていたので、その方の心情に寄り添ったコミュニケーションを常に意識していました。

リハビリを続けていくことで、「できる」ことが増え、自然とポジティブな言動も見られるようになりました。
娘さんと一緒に服を買いに外出したり、「ピアノにチャレンジして、弾けるようになった曲を聞かせたい」と私に言ってくださったことは本当に嬉しかったです。

私たちの訪問看護はリハビリをすることが目的ではありません。
ご利用者お一人おひとりに寄り添った上で、その方が実現させたいことは何かを引き出し、その為に必要な変化のお手伝いをすることです。

リハビリはその為の手段のうちの1つですし、リハビリだけが全てではないと考えています。

蒔田で始まる、新たなチャレンジ

ーー12月に開設の「リハビリステーション蒔田」では、どんな取り組みを考えているのでしょうか。

櫻井:今回蒔田に開設した介護リハビリの施設は、訪問看護を実施する「リハビリステーション蒔田」と、脳卒中特化型のデイサービス「リハビリセンター蒔田」の複合施設となります。

立地としては「元氣ジム 伊勢佐木長者町」、「元氣ジム 上大岡」、「元氣ジム 東戸塚」の中間地点に位置しているため、通所介護型のサービスだけではカバーしきれなかった地域の健康ニーズに訪問看護で応えたり、脳卒中後の片麻痺のような個別ニーズの拠点として、「リハビリステーション蒔田」を運営していきたいです。

藤本:蒔田では、ご高齢の方に向けた介護リハビリだけでなく、放課後等デイサービスも実施することで、お子様が抱えるニーズにも応えようと準備を進めている最中です。
そして、こちらも施設を利用した通所型だけでなく、個別に対応が必要なお子様を対象とした訪問看護も実施していきたいと考えています。

お子様を対象にした訪問での支援サービスは現状まだ少なく、今回の取り組みを通して、ノウハウを蓄積していきたいです。

生活の質が向上するように、もっと個別のニーズに応えたい

ーー今後、お二人がルネサンスの介護リハビリ事業を通じて実現したいことを教えてください。

櫻井:「地域包括ケアシステム」という言葉があるように、地域の中で特色のある事業所がもっと増えていくことで、住んでいる方々が抱える様々な健康課題に応えられるような社会にしていきたいと考えています。

例えば、12月に開設の蒔田の施設では、先ほどまでお話してきた「脳卒中特化型」や「放課後等デイサービス」に加えて、「口腔嚥下(こうくうえんげ)機能」を特色として打ち出そうとしています。

ご高齢の方が誤嚥(ごえん)性肺炎で亡くなるリスクは高いのですが、口腔嚥下機能に特化したリハビリはほとんど無かったんです。
今回、ルネサンスでは医学的なエビデンスをもって、この取り組みを拡げようとしています。

そのように、強みや特徴を持った事業所が増えていく事で、ご利用者が自分に合った選択をすることができるようになるので、個人個人の生活の質が、一層向上することに繋がるのではないかと思います。

藤本:私は、ご利用者がリハビリに取り組む上で「自ら主体的に参加する姿勢」を大事にしていきたいと考えています。

リハビリと聞くと、どうしても私たちが介入する時間だけの受動的なものとして捉えられがちなのですが、日々の生活の中でご利用者自身に実施してもらうことで、変化のスピードも確実に変わっていきます。

そのため、ご利用者が意思決定する機会を大事に考え、選択肢について丁寧に説明するコミュニケーションを心がけたいと思います。

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このような取り組みを通して、ルネサンスは「人生100年時代を豊かにする健康のソリューションカンパニー」を目指していきます。

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