ルネサンスが目指す メイドインジャパンの介護リハビリ
こんにちは。ルネサンスnote編集チームです。
ルネサンスでは、「心も身体も元気で、人生を楽しんでいただきたい」という思いから介護リハビリ事業を立ち上げ、シニアの方を中心に、心身の健康、脳機能の低下予防に取り組み、健康長寿のサポートを実施しています。
介護リハビリ事業の第1号店となる「ルネサンス リハビリセンター大船(現 元氣ジム大船)」が開設してから、今年で10年目となり、来月12月には神奈川県横浜市に介護リハビリの複合型施設の開設を控えています。
今回のnoteは、アクティブエイジング部 部長の鈴木 有加里(すずき ゆかり)さんと次長の橋本 剛(はしもと たけし)さんに、介護リハビリ事業立ち上げの背景やその想い、今後の展望についてお伺いしました。
それぞれの立場で思い描いていた、新しい介護リハビリ
ーールネサンスの介護リハビリ事業は、鈴木さんと橋本さんがビジネスパートナーとして出会ったことが始まりと伺いました。その当時、それぞれどのような立場で、どのような課題を感じてましたか。
鈴木: 私は、スポーツクラブの支配人を経験したのち、介護予防事業のプロジェクトの立ち上げのために本社に異動となりました。スポーツクラブの近隣の自治体に向けて、ルネサンスが企画した介護予防事業の提案書を持って、営業活動をしていました。
少しずつ、事業が軌道に乗ってきたタイミングで、「介護予防」だけでなく、「介護」の領域でもできることがあるんじゃないかと考えたんです。
私自身、母親の介護やリハビリの経験があったのですが、ルネサンスで介護事業に取り組むのであれば、スポーツクラブで実施しているようなグループエクササイズと、理学療法士の方の個別指導を掛け合わせたものにしたいという想いがありました。
当時、ルネサンスでは「ヘルスケアスタッフ」として、理学療法士や看護師の資格を持った方に介護予防事業をお手伝いいただいていたのですが、介護領域におけるグループエクササイズの必要性に理解を示してくれる方を探すのは大変でした。
橋本:私は、ルネサンスに入社する前は鎌倉の病院で理学療法士として働いていました。
15年ほど前に法制度の改定でリハビリに日数制限がつくことになり、病院の患者さんがその日数を越えたときには、病院から離れてリハビリをしてもらうように、申告しなければならなかったんです。
患者さんからすると、「これからどこでリハビリすれば良いの?」という状態です。
また、当時のデイサービスは介護が中心で、私たちが理想としているリハビリを実施している場所はありませんでした。
この環境を何とか変えたいと考え、当時勤めていた病院に提案したのですが、病院では「機能改善」より「生命維持」が優先されるため、実施が難しいと言われました。
そこで、「病院でできないのであれば、自分たちでやってしまおう」ということで、私を含めて3人の理学療法士と看護師で、法人を立ち上げたんです。
自分たちのやりたいリハビリを実現するために、出資先を探して色々な企業や自治体を回りました。
ーー出資先を探す中で、どうしてルネサンスと一緒に取り組むことを決めたのでしょうか。
橋本: まず、「リハビリ=訓練」というイメージを払拭するために、明るく、楽しく実施したかったので、スポーツクラブとの相性が良いなと思ったのが1つです。
また、患者さんは、介護施設に行くと思われたくないというニーズをお持ちで、できるだけ気軽に足を運べる場所を作りたかったんです。
もうひとつは、ルネサンスがその当時すでに介護予防事業に取り組んでいるスポーツクラブとして私たちの中で認識があったことです。
この提案を鈴木さんに持ちかけた時の手応えも感じましたし、一緒にやるのであれば、コンセプトのイメージが合う人達とやりたいと思いました。
鈴木:私としても、実現したいリハビリのイメージにとても近しい提案を、理学療法士である橋本さん達が持ち込んでくださったので、奇跡的なタイミングだなと思いました。
提案書は非常に素晴らしく、具体性のあるもので、詳しくお話を聞いた後、すぐに社内での検討に動きました。
事業立ち上げから、わずか2年目で7店舗を開設
ーー事業を立ち上げてからは、どんなことが大変だったのでしょうか?
鈴木:2012年5月に1号店として開設した「ルネサンス リハビリセンター大船」は、今までになかったリハビリとして、ご利用者の方はもちろん、ケアマネージャーの方々からも大変ご好評をいただきました。
ルネサンスとしても介護リハビリ事業に取り組むことは初めてだったので、1年目には1号店でノウハウを蓄積しながらマニュアルを作成し、2年目になったら2号店を開設しようと想定していました。
ですが、大船がすぐに満員になってしまい、あまりにもご利用をお待ちいただいている方が多かったことから、7カ月後には2号店を開設するという、猛ダッシュのスケジュールで進めることになりました。
2号店の立地として選んだのは、既にスポーツクラブルネサンスが出店している神奈川県横浜市の港南台で、クラブの近くに空いている倉庫をリノベーションして開設しました。
橋本:翌年もなかなか大変で、1号店、2号店と同じ神奈川県内に3号店を開設した後、東京にも3施設続けて開設することになりました。
自治体毎に設備や建築の基準が異なるため、スタート直前のタイミングで、施設内装を見直さなければならないなんてことも多々ありました。
元氣ジムが叶える、ご利用者の方の希望
ーー介護リハビリ事業に取り組んできた中で、お二人が印象に残っているエピソードがあれば、教えてください。
鈴木:2号店となる「元氣ジム 港南台」の開設は、「スポーツクラブ ルネサンス港南台」が16周年を迎えるタイミングでした。
私はスポーツクラブ ルネサンス港南台がオープンした時のフィットネスチーフを担当していたのですが、当時、毎日のようにクラブに通われていたご夫婦が、元氣ジム 港南台の内覧会に来てくださったんです。
16年前のことなのに「鈴木さん、久しぶり!」と声をかけてくださったのが本当に嬉しかったのですが、奥様が杖をついていらっしゃって、お話を聞くと今はスポーツクラブに行けなくなってしまったとのことでした。
この声を聞いて、またスポーツクラブに戻って元気に運動をしたいと希望している方が地域にいらっしゃることに気づきました。
クラブの近くで介護リハビリ事業に取り組むことで、このような方々の想いを実現できる、もっと頑張らないと!と思いました。
橋本:私はご利用者の方と比較的近いところで今も業務に取り組んでいるのですが、パーキンソン病に罹患されているご利用者の方が印象に残っています。
その方は、「パーキンソン病の会」に参加し続けることをご自身の使命として考えていらっしゃったのですが、病気の進行とともに電車に乗って移動するのが「怖い」と感じるようになってしまったそうです。
元氣ジムに通うようになってからは、身体の使い方のコツが掴めるようになり、「行けそうな気がする」と自信もつきました。そして、実際にご自身で電車に乗って、会に参加することができるようになりました。
そのように言ってくださるのは本当に嬉しかったですし、何より元氣ジムのスタッフが、みんなでその方のことを知り、考え、アプローチをすることで実現できたことなので、今後もこの姿勢を大事にしていきたいなと思いました。
ルネサンスの介護リハビリ事業を、メイドインジャパンのサービスとして世界へ
ーー今後、お二人がルネサンスの介護リハビリ事業を通して実現したいことがあれば、教えてください。
鈴木:1号店が開設してから10年目となる今年、神奈川県の蒔田に介護リハビリ事業の複合型施設を開設します。これはこの10年で積み上げてきたものを掛け合わせるだけでなく、スポーツクラブとの融合を図ろうとしているものです。
先ほどの港南台の事例でお伝えしたような、スポーツクラブに通いたいけど通えない方にも、私たちの取り組みがお役に立てるのではないかと考えています。
また、脳卒中リハビリセンターの2号店もこの施設内にできるので、近くの元氣ジムとの連携も図りながらご利用者の方の個別アプローチをより強化できたらと思います。
そこで得られた知見やデータをエビデンスとして蓄積し、今後の展開に活用できるような準備もしていきたいです。
橋本:日本は世界に先駆けて高齢化が進んでいる国として、介護保険やデイサービスも進化し続けていると思います。
私たちが、介護リハビリ事業で培った知見をメイドインジャパンの高齢者向けサービス・アプローチとして世界に届けていくことができたらと考えていますし、このような考え、想いを次世代のスタッフにも伝えていきたいと思います。
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このような取り組みを通して、ルネサンスは「人生100年時代を豊かにする健康のソリューションカンパニー」を目指していきたいです。
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