【読書記録📚】ベーシック・マーケティング【序章  マーケティング発想法】

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投稿にあたって
●序章(当記事)
第1章
第2章
第3章
第4章
第5章
第6章
第7章
第8章
第9章
第10章
第11章
マーケティング検定3級受験感想

こんにちは。
Remsyです。

前記事「【読書記録📚】ベーシック・マーケティング【投稿にあたって】」において資格を取得したいと思うきっかけを書きましたが、ここからは、各章毎の感想を述べていきたいと思います。
(全てネタバレ注意)
















■章概要

第1章以降にて各項目に関して詳細に学習していきますが、当章では、マーケティング発想の全体像を俯瞰することを目的となります。
下記事項が紹介されてます。
●マーケティングの本質と進化
●市場をとらえるレベル感としてのマーケティングの粒度
●市場細分化とポジショニングによって浮かび上がってくるマーケティング対象
●マーケティング骨子となる4Pの概要

■事例

なんと、見るや否や、あの、あの、
スタジアムが写ってたー!!!!!!

一番最初の衝撃でした。

というのは置いといて、
この冒頭事例では、某在京セ球団から見る、マーケティング発想に関して述べられています。
マーケティング学習にあたり、その発想がどのようなものなのか。
事例にて紹介されている当球団は、2012年に親会社が代わり、4年間は成績が低迷していましたが、球場の観客動員数を、当時の社長により伸ばし続けてきたのです。常に起点を顧客ニーズに置きながら展開したマーケティング戦略を要約しました。
・乱立していたFCやチケット購入に関する顧客データの一元管理
・本拠地来場者の観客属性や行動パターンのデータを取得し、狙うべきターゲットの絞り込み⇒一貫したSTP(セグメンテーション、ターゲッティング、ポジショニング。詳細は後述)の実践。ターゲット向けに球場演出や企画を打ち出す。野球観戦+αの楽しみの提供
・各企画演出には、同業異業問わず他社からノウハウを吸収し落とし込む
・本拠地細部へのこだわり
・ブランド意識面では当球団だけを売り込むだけでなく、本拠地のある横浜を連想させるフレーズを打ち出し、球団自体のイメージ向上につなげた
など。

上記を踏まえ、マーケティング戦略を適切に推し進め、組織としての成果を実現させる方法を要約しました。
●組織の全メンバーが取り組むべきこと:
①自社が狙うべきターゲットに目を向ける
②ターゲットのニーズや課題を探る
③探られたニーズや課題解決のための製品およびサービスの創出
④ターゲットの満足度の向上
●上記過程を通じ、競争に打ち勝ちブランドを強化しながら利益を上げる
●マーケティング発想は、顧客志向・ターゲティング・顧客価値・ベンチマーキング・ブランディング・競争志向・コスト意識等の意識・枠組みをしっかり理解し、ビジネスに取り組もうという発想である

ここから、本論に入っていきます。

■1 マーケティングの本質

最初に、筆者曰く、
●マーケティングがビジネスの中心的位置づけにあることは分かっていてもその本質を正確に把握する者は少ない
●マーケティングには広告や市場調査等多くの課題が含まれている。
個別課題を集めてマーケティングを考えるより、
理念や姿勢として捉えるほうが良い
と指摘。

●マーケティング・マイオピア
●製品コンセプトとマーケティング・コンセプト
の2点を挙げております。
用語説明は下記のとおりです。

●「マーケティング・マイオピア」:
かのドラッカーが

ビジネスの基本はイノベーションとマーケティングである

と述べた通り、確かに技術面でのリーダーシップは市場競争を有利に展開するうえで不可欠、
ただ技術面(後述製品コンセプト)ばかり注視すると視野が狭くなりかえって顧客ニーズの本質を見落としやすくなる、として、戒めている言葉の事

製品コンセプト:優れた技術力による製品で活路を見出そうとするビジネス理念。
・生産現場を出発点として展開
・対処法は製品改良
・生産者の職人的自己満足が追及されやすい

マーケティング・コンセプト:上記製品コンセプトを補うビジネス概念。
・顧客ニーズを出発点としてビジネス展開
・対処法:統合型マーケティング
・戦略的に顧客満足が追及される

筆者曰く、
●上記を踏まえて現在は卓越した技術力だけで厳しい市場競争を勝ち抜けず、
顧客を理解して顧客満足(Customer Satisfaction;CS)を導き出すための発想や視点が求められる
●イノベーションとマーケティングはビジネスの中核に位置付けねばならない
と主張。

■2 マーケティングの進化

当項目では、
●非営利組織のマーケティング
●ソサエタル・マーケティング
を説明しております。

マーケティング発想は営利・非営利組織問わず受け入れられてるとのこと。教育機関・芸能人・政治家の例が紹介されています。
また、マーケティング発想は社会全体への利益への対応に関しても進化を遂げているとのこと。顧客満足が必ずしも社会全体の利益に貢献するとは限らないと述べたうえで、タバコに関する消費者支持と社会的弊害が記述されています。

ソサエタル・マーケティングは、環境汚染・資源不足と言った問題の顕在化と共に従来の発想の限界が意識されるようになった時に誕生した、新しい理念です。
従来マーケティングと異なる点は、直接的な顧客ニーズ・満足のみならず社会全体の幸福を維持・向上させながら、顧客価値をを創造、伝達、説得していこうとすること。
ソサエタルマーケティング展開に当たっては、
●「企業の利益」
●「顧客満足」
●「社会の幸福」
という3要素をバランスよく操作せねばならない、とのこと。
例として某自然派コスメ店舗、某大手車メーカー、某家電メーカーの冷蔵庫が挙げられてます。


■3 マーケティングの粒度

ここで、重要用語の一つ、
●STP(セグメンテーション(Segmentation)、ターゲティング(Targeting)、ポジショニング(Positioning))が登場しました!
STPは第3章にて詳述されますが、
製品戦略や価格戦略等所謂4P(詳細後述)を骨子とする、
マーケティング・ミックスを実施する前に踏み込むべき段階の事です。

序章筆者は、注意喚起として下記2点を挙げています。
●ターゲットやポジショニングは一定普遍ではなく変更になる場合があるため、マーケティングミックスとSTPが同時進行されるかもしれない
●大切なこととして、後になってからターゲット・ポジショニング規定するような過ちを犯してはならないこと

市場の捉え方においては、当項で4つ挙げられてます。
マスマーケティング:売り手は市場の全体を狙い、1製品をマス生産・マス流通・マスプロモーションすることで全買い手にアプローチするが、今日のビジネスではそれは稀なこと。⇒近年の顧客ニーズ多様化により、1市場においても様々な嗜好が存在するようになっている為
ex.某飲料メーカー

そこでマスマーケティングにとって代わったのがミクロマーケティング。
市場はいくつかのセグメントに細分化(セグメンテーション)され、
各セグメントに異なる製品・サービスが提供されるようになります。
STPに当てはめると、
自社が有利に戦えそうな特定部分を選定し(セグメンテーション)、
選ばれた部分をターゲットとして、(ターゲティング)、
明確なブランドポジションを規定する(ポジショニング)、
とのこと。
ミクロマーケティングをサイズごとに3つに分解しましょう。

セグメントマーケティング:市場を1つの塊としてではなく、ニーズ・購買力・行動を有するセグメントからなる集合体と捉え、各セグメントに適切なサービス・商品を提供
3つの中では大きめ
ex.某食料品メーカーのニーズに応じた異なるガム製品

ニッチマーケティング:市場において明確なサブニーズを有した小さな特定部分であるニッチを狙う。セグメントマーケティングより顧客ニーズを的確に満たしている為、企業は顧客からの強い支持を得られ、プレミアム価格を要求可能
3つの中では中ほど
ex.岡山のプロペラメーカー、広島の化粧ブラシメーカー

カスタマイズドマーケティング:ミクロマーケティングの究極の姿かつ、個々の単位で顧客を狙ったマーケティング。
3つの中では最小
ex.某玩具メーカーの人形、全受注生産バネメーカー

■4 マーケティングの対象

当項では、前項STPに関するそれぞれの考え方を紹介。

◇セグメンテーション
筆者曰く、市場細分化は、典型的なマーケティング発想の一つであるとあり、マーケティングを学習せずとも優れたビジネスパーソンは自社が狙うべき顧客を心得ており、その前提として市場細分化を実施している筈、との事。
市場細分化の切り口が、下記4点の「細分化変数」で実施可能とのこと。
・地理的変数:気候、人口密度、行政単位等、地域によるニーズ差異が重視される場合に取り上げられる
・人口統計的変数:年齢、性別、所得、学歴、職業等、市場細分化では最も利用される切り口
・サイコグラフィック変数:ライフスタイル(消費者の生活様式や生き方)、パーソナリティ(消費者の性格や個性)等。
・行動上の変数:ベネフィット(消費者が求める効果)、使用頻度(ヘビーユーザーorライトユーザー)、ロイヤリティ使用機会

◇ターゲティング
市場細分化が進められたならば次に設定すべきものは、「標的市場」です。
ターゲティングは、細分化された市場を評価して、どのセグメントをターゲットとするのかに関する意思決定です。
ターゲッットに対するマーケティングには、3つの考え方があります。
・無差別型マーケティング:市場セグメント間の違いを無視して共通の製品・サービスを提供する。
市場セグメント間の共通ニーズに注目し、企業はマスの力を最大限活用し、効率良いマーケティングを展開。
欠点は全顧客に支持されるような製品・サービス提供することが困難なことで、今日において有効機能することは少ない。
・差別型マーケティング:複数の市場セグメントを取り上げ、其々のセグメントに対して異なる製品・サービスを提供する。
顧客の好みが一様でないことを前提としたら、今日の市場において理にかなっている考え方。
欠点は、個別マーケティング計画立案・展開による効率の悪さ。
・集中型マーケティング:1つ若しくは少数の市場セグメントに注目して、そのセグメントに経営資源を集中させようとする。限られた市場において効率の良いマーケティングを展開可能
欠点は、多くの顧客の好みを満たせないこと。

◇ポジショニング
考え方として、
●顧客のマインド内にブランドをどのように位置づけたらよいのか、というマーケティング上の重要課題
●ターゲットとする市場セグメントが決定されたならば、当該市場において占める「位置」を明確化せねばならない
●ブランドのポジションは絶対的ではなく、相対的な物。競合関係にある複数ブランドを顧客が比較することで抱く知覚・感覚によって規定されるもの
●従って、ポジショニングは製品に対して行われるよりも、顧客マインドに対して働きかける方策と捉えるべき
●製品設計前にポジショニングを決定せねばならない⇒製品設計・完成後に確定してしまうと多くの自由度が奪われてしまう!
●4Pからなるマーケティングミックス展開前に、STPを決定せねばならない
●尚、既存商品のポジショニングを変更する意思決定もある(=リポジショニング)。苦境に陥っているブランドの再活性化や低迷しているブランドの躍進を狙って用いられることが多い
●強いブランドの構築のためには、マーケターが自らポジショニング検討をせねばならない。顧客が思い思いにポジショニングするとブランドは一定の特徴を有することが不可能
●ポジショニングの切り口が有効であるためには、少なくとも3条件が必要
①重要性:多くの顧客に重要性を感じてもらえる切り口でなければならない
②独自性:他社とは異なる切り口を追求することで、有効になる
③優越性:競合他社及び自社が類似したポジショニング展開するかもしれない場合、それより良い切り口で有効にすること!

■5 マーケティングの骨子

マーケティング展開をするにあたり重要な骨子となるもの、マーケティング・ミックスの説明となります。
マーケティングミックスの用語定義は下記の通り。

マーケティング・ミックスとは、標的市場において目標とした成果を実現するために、企業がコントロール可能なマーケティング要素を適切に組み合わせることである。

当項目では、
4つのP(byマッカーシー)と、
4つのC(byラウターボーン)が軽く紹介されてます。

4Pと4Cの説明・関係性について、下表にまとめました。

画像1

マーケティングを効果的なものとするには、
全マーケティングミックス要素を適切に組み合わせて、
統合されたマーケティングプログラムを策定せねばなりません。
その際、ターゲット顧客のフィットと共に、要素間フィットが求められるのです。
ターゲット顧客が支持してくれる製品を適切な価格での提供は勿論、
そうした製品を彼らの手元に効率よく届け、
的を射た情報伝達の実現が必要となります。
4Cは、上表のとおり顧客側視点で4Pを置き換えた物となります。
マーケティングを顧客中心に論じるためには、4Cでの検討も忘れてはならない、と筆者が述べております。



振り返ると、
序章では、その後の章にて掘り下げられるマーケティング上のキーワードの概要説明となり、
基礎的内容となっておりました。
また、マーケティングやSTP、4Pの考え方が記述されており、全体像として捉えられる内容でした。
所謂、ここテストに出まっせ!重要用語でっせ!
的な内容。
先日購入した問題集にも、序章の内容がございまして…。

現在ベーシック・マーケティングを一通り読み終えて、問題集を解き始めてます。
7割以上で合格。
どの問題も落とさないように、
せめて満点を狙う。
7割狙いやと落ちる可能性大。
問題集の解説も読みながら、
ベーシック・マーケティングの復習もしております。
序章から出てくる問題もあるとのこと。
実は…。1年前からベーシック・マーケティングを一通り学習していました。
現在問題集を解いておりますが、
ベーシック・マーケティングの復習がてら、
当書に掲載されてない内容もあるため、
そこも重点的に学習しております。

今後はどの章を投稿するかはランダムになりますが、ご容赦ください。

それでは、また。