【読書記録📚】ベーシック・マーケティング【第1章 戦略的マーケティング】

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●投稿にあたって
序章
●第1章(当記事)
第2章
第3章
第4章
第5章
第6章
第7章
第8章
第9章
第10章
第11章
マーケティング検定3級受験感想

こんにちは。
Remsyです。


第1章「戦略的マーケティング」の感想です。
(全てネタバレ注意)

■章概要

当章では、多製品・多事業部を抱える企業同士が競争する現代ビジネスにおいては戦略的マーケティングという考え方が必要であることを指摘したうえで、戦略を立案するプロセスで必要となる成長戦略、ポートフォリオマネジメント、事業ドメイン、競争戦略の考え方を学習してきます。

■事例

2003年に東京で設立された、クリエイティブとテクノロジーを旗印とする、トースターや扇風機を生み出した家電メーカーについて触れられています。
上記メーカーは、従来の家電業界にはなかった価値を持つ製品を次々と世に送り出しています。
トースター・扇風機といったヒット商品は、そのデザイン・機能に目がいきがちですが、その背景には優れた戦略的マーケティング上の意思決定にありました。
今日の競争環境においては、競争の中心的プレイヤーは数多くの製品や事業部を持つ大企業です。大企業同士の競争を勝ち抜くためには、コストや機能など、何らかの面で他社よりも優位性を持つ必要があるのです。
ここでのポイントは、必ずしも全面で他社より優れている必要はないとのこと。つまり、どこに注力するかは、自社や競争状況に応じて臨機応変に決めればよい、とのこと。

■1 戦略的マーケティング登場の背景

【戦略的マーケティング】

「個々の製品やブランドのレベルではなく事業や企業のレベルで環境変化と自社の有する経営資源の適合を志向するマーケティング」

上記の考え方が出てきた背景には、
製品・ブランド単位の仕組である「マーケティング・マネジメント」の考え方では、複数製品や複数事業を有する企業全体または事業部レベルでの意思決定に活用しにくい、との限界にありました。
つまり、戦略的マーケティングは、経営者層の意思決定問題を考えるために生まれた、とのことです。

マーケティングマネジメントの目的は、
顧客志向を前提に、製品やブランドについて、
市場細分化を行い(セグメンテーション(S))、
標的市場を設定し(ターゲティング(T))、
その市場において望ましいポジションを得る(ポジショニング(P))、事。
(STPの詳細は第3章)
その目的を実現するために働きかけることが可能な対象が、4P(製品(Product)・価格(Price)・プロモーション(Promotion)・流通チャネル(Place))。マーケティングミックスは、それらを整合的に組み合わせることなのです。(4Pの各論に関しては第6~10勝参照)
4Pの整合性の一例についてみていきましょう。
例えば、可処分所得の高いビジネスパーソン向けに高品質なチョコレート(Product)を、コンビニ(Place)で、中高価格帯(Price)で売る計画の場合に適したプロモーション(Promotion)は?
筆者によると、昼間のTVCMは不適で、ターゲット顧客でその時間帯にTVを視聴している者は少ない、とのこと。別の時間帯や媒体が望ましいようです。
マーケティングミックスが整合的であることを前提としたうえで、マーケティングマネジメントでは、さらに2つの意味での整合性が必要となります。
【1】ターゲット市場(=顧客)のニーズや行動とマーケティングミックス(4Pの組み合わせ)が整合的か
4Pが整合的でも、ターゲット顧客のニーズや行動に合致していなければ意味なし!
【2】マーケティングミックスを実行するだけの資源を自社が有しているか
ターゲット顧客の頭の中で望ましいポジショニングを得るために最適な4Pが計画できたとしても、それは自社が保有する資源で実現可能でなければ意味なし!
但し、マーケティングマネジメントには下記の問題点がございます。
それは…
ビジネスの世界で広く受け入れられ、現在でも有用であるものの、計画・実行の対象となるのは主として製品・ブランドであるため、数多くの製品やブランド、事業部を抱える企業の経営者層の意思決定には活用しにくい、とのこと。

戦略的マーケティングは、上記問題を受けて登場したものです。
戦略的マーケティングは、複数の事業を持つ企業が全社或いは事業部単位でどのように顧客や競争の変化に対応していくか、を考えます。
その際に重要な点は、
①企業が計画・実行する戦略と環境・経営資源との整合性(第2章参照)
②限られた経営資源をどのように配分すべきか
の2点。当章では②について詳述されています。

■2 成長戦略

戦略的マーケティングにおいて限られた資源の配分を考えるために、
先ず、全社レベルでの成長戦略を見据えておく必要があります。
(そうしないと資源配分の方針が立てられないため)

当節では、成長の方向性を整理する基本的枠組みとして有名な、アンゾフの「製品-市場戦略」に関して説明されています。
下記2軸で整理する事により、大きく4つの成長戦略類型を示すことが可能。
●開発・販売する製品が既存製品か新製品か
●販売対象が既存市場か新市場か

画像1

4つの戦略類型に関する説明は下記の通り。
●市場浸透:自社にとって既存製品を既存市場に提供しながら成長を図る
ex.既存製品の利用頻度向上、新たな用途の提案
●市場開発:既存製品を自社にとって新たな顧客層に提供する
地理的な隔たりを超えるタイプ(ex.海外進出)、同じ場所でも異なる顧客に販売するタイプ(ex.中高年向け商品を若年層に販売)の2種類
●製品開発:自社にとっての新製品を既存顧客に提供
ex.次々と新製品を投入、モデルチェンジの繰り返し、既存製品を補完する製品の投入
●多角化:新市場に新製品を導入
どの市場にどの製品ラインを投入するかは沢山の組み合わせがあるが、既存事業との関連性の程度によって関連多角化と非関連多角化の2つに大別可能
・関連多角化:自社の既存事業と何等かのシナジーが期待できる多角化
・非関連多角化:自社にとって全くの新事業に乗り出すことになり、様々なリスクが想定されるので、買収が有効なオプションとなる。どちらかの事業が不振でも、もう一方の事業には悪影響が及ばないというメリットもある

上記アンゾフの枠組みにおいて、例えばブランドや流通といった別の2軸に置き換えたマトリクスの作成も可能。
このほかにも、
●製造企業が販売に乗り出す、小売企業が製造に乗り出す、といった垂直統合による成長(ex.某ファストファッションブランド運営)
●同一業界で競合同士が合併する水平統合
も成長の方向としてあり得るのです。

■3 ポートフォリオ・マネジメント

成長戦略の基本的な方向性を確認したら、
次は、どの事業にどれぐらいの資源を配分したらよいかを考える必要があります。
企業の資源には限りがあるため、競争を有利に進めるためには資源を集中的に投入すべき事業を選択し、事業間の資源配分を決定しなければならないためです。
このための手法として有名なのは、
製品ポートフォリオマネジメント(Product Portfolio Management ;PPM)。
PPMの特徴は下記の通り。
●2軸4象限のマトリクスを用いて企業が保有する複数の事業を分類
●2軸は、
・市場成長率(縦軸):その事業が属する業界全体または市場全体の年間成長率
高低に分ける決まった基準はないが、目安としてGDP成長率より高い場合と低い場合を分割するのが一般的で、状況に応じて基準は変動させてもよい
・相対市場シェア(横軸):当該事業の市場シェアを分子とし、業界内で最大の企業の市場シェアを分母とした比率。ただし自社事業の市場シェアが業界内で最大の場合、自社事業シェア/2位の企業シェア。
通常1.0で高低を分割。相対市場シェアが1.0以上の事は、即ち自社事業がNo.1のシェアを持つことを意味し、それ以下は2位以下のシェア、とのこと
●ただし、市場成長率や市場シェア(市場占有率)は、事業が定義できていなければどのデータを参照すればよいか分からないため、これらの設定の際、ドメインに従う必要あり


画像2

上図各マトリクスのセルの特徴も見ていきましょう。
●花形
・市場成長率と相対市場シェアがともに高い事業
・市場シェアが高く企業に多くの資金を齎すものの、市場成長率が高い成長段階の業界は競争が激しいことから追加投資が必要となり、資金流出も大きい
●金の生る木
・市場シェアが高いが、市場成長率が鈍化することで、収益性が高い事業
・市場成長率が低い成熟段階では、うまみが少ないという理由から新規参入の脅威も小さく、積極的投資はそれほど必要ない
・しかし、市場シェアは大きいので競合企業よりも売り上げは大きく、安定した資金を企業にもたらしてくれる
●問題児
・市場成長率が高いが相対的市場シェアが低い事業
・金の生る木の事業から資金が振り分けられる
・この時点では相対的市場シェアが低いので、多くの資金を企業にもたらしてくれるわけではないが、市場成長率が高いので、投資を行い高いシェアを得られた結果に次の花形事業となる可能性有。ただし、失敗リスクも大きいため、撤退という決断も必要になることも
●負け犬
・低市場成長率、低市場シェアの事業
・この事業に投資しても市場成長やシェア拡大の可能性は低いため、売却・撤退の検討が必要となる

各事業に、4つの戦略代案があります。
●拡大戦略
・短期的利益を犠牲にしてでもその事業のシェアを伸ばそうとする戦略
・問題児や2位との差が小さい花形に向いている
・マーケティングマネジメントにおいては、製品デザインを先端的で差別化、製品ラインは多様化、価格は製品価値に対応、プロモーションは需要拡大、広範な流通、がそれぞれ求められる
●維持戦略
・現状のシェアをキープ
・花形や比較的成長率の高い金の生る木に適する
●収穫戦略
・投資を少なくして短期的な資金流入を増やす
・金の生る木、負け犬に適する
●撤退戦略
・売却または清算
・負け犬に適しているが、問題児でも早めにそうした意思決定を行う場合もある
※尚、収穫・撤退戦略に求められるマーケティングマネジメントは、製品デザインはコスト削減、製品ライン縮小、価格・流通はマージン志向、最小コストのプロモーションが、其々求められる

PPMの問題点は下記の通り。
●ドメインの定義によって4セルのどこに位置するのかが変化する
●事業間シナジーが考慮されていない
ex.ある事業は負け犬かもしれないが、そこで活用される技術が他の事業で重要な役割を果たしている場合は、当該事業が負け犬であることを以て撤退するのが妥当、という判断にはならない
●経営資源としてキャッシュのみに焦点を当てている
●新規事業や新製品を言探索するヒントを与えてくれない

こうした問題点もございますが、
PPMには、ほとんどの企業に活用可能な枠組みで、シンプルであるがゆえに活用しやすく、全社的な資源配分や長期的な全社戦略を考えるために極めて有用であるメリットがあります。
いずれにしても、市場成長率と相対的シェアから自社の事業の位置づけ確認により、
どの事業にどれくらいの資源配分を行うかの意思決定のヒントが得られます。
多くの事業は、問題児を経験したのち、花形、金の生る木に成長。
その為、当枠組みからは、
●次なる花形、金の生る木の育成
●金の生る木から得られた余剰資金の振り分け
●金の生る木のライフサイクルの引き延ばし
に関して重要な示唆を得られるのです。

■4 事業ドメイン

■2の成長戦略、■3のPPMといった基本的な枠組みの有効活用の為、自社の事業をしっかり定義する必要がございます。
(理由)事業の定義次第で成長戦略の基本的な方向性やポートフォリオの作り方自体が変化するため

●ドメイン
・企業が自社で決める事業領域(競争するフィールドの事)
・企業全体の事業領域を企業ドメイン、
事業部や戦略事業単位(SBU:Strategic Business Unit)の事業領域は事業ドメインと呼ぶ
・ドメインの決定は、戦略的マーケティング計画の際に全体としての長期的方向を定めることを意味するため、戦略の出発点と言われることもある
・ドメインの定義:「自社は何の会社であるのか」「自社の事業とは何なのか」という問いに答えることで可能
⇒実は、その定義での失敗例あり!
・ex.米国の鉄道会社のドメイン定義
「ウチは鉄道会社やで!」
しかし、鉄道会社は交通や輸送サービスを顧客に提供するはずなのに、自ら狭義してしまい、大きく成長せず
⇒上記思考はレビット曰く「マーケティングマイオピア(近視眼)」と戒められる
・ex.米国の某エネルギー会社のドメイン定義
1960年代に…
「電力事業からエネルギー供給業に変わります」電気のみならず他の発電技術にまで視野を広げて収益機会を増やしたが、その一方資金回収や資源配分の問題に直面
⇒上例はマーケティング遠視眼と戒められる

そこで、エーベルがドメイン定義を、
●顧客機能(5W1Hでは「何を(What)」相当)
●顧客層(「誰に(Who)」)
●代替技術(「どのように(How)」)
の3次元定義を提案。
企業は、
●顧客ニーズを満たす製品・サービスの提供(What)
●顧客層ターゲット(Who)
●ターゲットとした顧客層のニーズをどのような方法で充足するのか(How)
を定義することで、具体的な戦略計画を検討できるようになります。
ex.カフェチェーンの場合
●顧客ニーズ:味、ボリューム、価格、容器デザイン、品揃えバリエーション、待ち時間、店舗の雰囲気、接客態度等
●顧客層:若者、ビジネスパーソン、家族連れ等
●提供方法:受注/見込み生産、フル/セルフサービス、街中/郊外立地等

ドメインは、一度決めたらそれで終わりというわけでなく、市場ニーズや競争状況、自社の経営資源は変化するので、それに合うようにドメインを再定義する必要があります。
ex.アパレルショップのサービス変更

■5 競争戦略

基本的な成長戦略を確認したうえでポートフォリオを整理し、ドメインを定義することで資源配分の方針を定めることができれば、
いよいよ具体的な戦略作成に移ることが可能。
(実際、第2章で紹介する外部環境と自社資源の分析も適宜行う必要あり)
当節では、
●競争戦略論として有名なポーターの基本戦略
●競争戦略論を応用したコトラーの市場地位別競争戦略
の2つをご紹介。

【ポーターの競争戦略】
・企業が長期にわたって平均以上の業績を維持するための3つの基本戦略として、
●コストリーダーシップ
●差別化
●集中
の3点が存在
・マーケティングマネジメント論における競争戦略と比較すると、
①製品差別化だけでなく同質化する戦略(コストリーダーシップ)も評価する
②事業の選択や資源配分を考慮する
③複数の製品・サービスについて共通する基本戦略を考える
点で異なる
【コストリーダーシップ】
・業界内で他社より低コストを実現する戦略
・市場シェアが大きい企業は、経験効果(累積生産量が増えるに従いコスト低下)によって低コストを実現できる可能性が高い
・他社の価格水準が殆ど同じであれば、コストリーダーシップの実現で他社より高収益を見込める。その為、他社よりもさらに低価格を設定してシェアを高めることも可能
・ただし、独自の技術を持っていたり、他者よりも有利な原材料を確保できたり、自社の他事業とシナジー(相乗効果)が見込めたりする場合、高シェアを持たずとも低価格実現可能性有
【差別化】
・顧客にとって価値があり、かつ競合他社にない特異性を実現する戦略。他社にはない革新的・画期的な製品・サービスの開発や、ブランドイメージ向上により、差別化による優位性が実現
・この場合、価格水準が他社とそれほど変わらなければ、差別化されている製品・サービスが選ばれるため、シェアを高められる
・但し、差別化タイプにより、競合他社の模倣によって優位性を失う場合がある
ex.機能や広告イメージによる差別化⇒競合他社の模倣により優位性を失う可能性高い
しかし、ブランドイメージや独自チャネルの構築などによる差別化は、すぐには追随が困難な為、優位性を持続しやすい
・差別化実現には相当なコストがかかるため、一たび差別化実現したら、それを持続させる努力が必要
【集中】
・特定の製品・サービスや、特定の顧客セグメントに経営資源を集中することで、その分野での優位性を獲得する戦略
・特定分野でコストリーダーシップを実現するコスト集中と、特定分野で差別化を実現する差別化集中がある。どちらも、集中範囲を上手く設定することが重要
・市場シェアが小さな企業が競争優位を獲得して高収益性を得るためには、どちらかのタイプの集中戦略が適切であることが多い

【市場地位別競争戦略】
・市場における地位により企業が取り得る戦略が異なることを説明するため、PPMの考え方とポーターの差別化戦略・差別化集中の考え方を基に、コトラーが主張した戦略
・市場シェアを基準に競争状態にある企業を4分類
●リーダー
・業界最大のシェアを持つ企業
・豊富な経営資源を持つのは勿論、収益やイメージ面でも他社に勝っている場合が多い
・基本戦略:
○全方位戦略(市場の大部分をカバーして最大シェアをキープ)
○市場全体の規模拡大(トップ地位が安泰なら、市場全体の拡大は自社売上・利益拡大を意味するから)
・マーケティングミックス:中高級品のフルライン生産、高シェア獲得のための低価格設定、マス広告によるブランド構築、広範なチャネル展開
●チャレンジャー
・業界2~3番手のシェアを持つ企業
・リーダーに挑戦するために必要なのはシェア拡大で、そのための基本戦略はリーダーとの差別化
(理由)リーダーと同様な製品・サービス、技術、流通チャネルで勝負しても、経験効果などの点でリーダー企業とのコストリーダーシップと対抗するのは困難であるため
・差別化の方向:消費者需要の変化を捉えて新製品開発へ投資、チャネルを先に押さえてブランドイメージを構築
●フォロワー
・シェアは大きくなく、経営資源の点でリーダーやチャレンジャーに対抗できない企業
・リーダー企業に対して差別化可能なほどの経営資源を有さず、同質化してもコストの面で勝ち目はないため、基本戦略は模倣
・リーダー・チャレンジャーが開発した製品を模倣できれば、開発リスク・コスト低減可能。その為、リーダー・チャレンジャーよりも低価格を実現でき、一部消費者に受容される可能性有
●ニッチャー
・業界全体でのシェアは小さいが、特定市場において強みを有する企業
・基本戦略:リーダー・チャレンジャーのように広い顧客層を相手にするのではなく、それらがあまり重視していない市場セグメントや特定製品分野に資源を集中させる。特定の分野に集中することでコストリーダーシップか差別化を実現させる必要がある
・但し、ニッチャーが相手にしているセグメントにリーダー・チャレンジャーが参入するリスクがあり、その場合参入を阻止できるだけの技術やブランドイメージを有していることが必要

上記枠組みでの市場地位別競争戦略に関して、最も当てはまりが良い割合が存在します。
○リーダー:40%、チャレンジャー:30%、フォロワー:20%、ニッチャー:10%

実はこの市場地位別競争戦略、基本的に市場シェアによって地位を分類するため、どれがチャレンジャーなのか、フォロワーなのか、ニッチャーなのかを識別しにくい、という欠点を持ちます。
その為、嶋口(2004)が、
共に相対的であるが、リーダーを狙える経営資源力と独自能力の蓄積殿2軸4類型でとらえる枠組みを提案。
●リーダー:相対的に経営資源が大きく独自能力を蓄積している企業
●チャレンジャー:相対的経営資源量はリーダーに順次、高い意欲はあるがリーダー企業ほど独自資源の地キセキが無い企業
●ニッチャー:経営資源の量ではリーダーやチャレンジャーに及ばないが、何らかの独自能力を蓄積している企業
●フォロワー:経営資源量でリーダーに及ばず、際立った独自能力の蓄積もない企業
このように類型化することで、自社事業の位置づけをより明確に理解できるようになります。

■総括

以上、限られた経営資源の中でどのような成長戦略・ポートフォリオマネジメント・競争戦略を取るべきかについてフォーカスしてきました。
各種マトリクスを用いた考え方に沿って、
競合他社の様子も確認しながら、
自社がどの立ち位置にあるのかを考察できるようになるのです。

では、また。