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3. やくそく

もうすぐ梅雨が始まりそうな、6月のはじめ。次女が学校に行くのをやめて家で過ごすようになった。

「学校を辞める」にあたって、次女と私はいくつかの約束ごとを決めた。ひとつめは、朝は学校に行く時と同じ時間に起きて、夜も早く寝ること。ふたつめは、時間を決めて勉強もすること。そして一番大切な3つめが「堂々としていること」

これまで学校に行けない次女に対して、散々責めたり傷つけたりしてしまったのだけれど、勇気を出して「休む」と決めたのだから、その選択に対して次女に後ろめたさを感じて欲しくなかったし、学校に行けない自分のことをダメな子だと思って欲しくなかった。

「学校を休んでも、こそこそ隠れて過ごすことはやめようね。好きな時に公園に行ったり、買い物にいったり、お出かけしよう。せっかく休むって決めたんだから、毎日元気に明るく過ごそうね」

そんなことを、私は次女に伝えた。自分自身にも言い聞かせるようにして。

もちろん、実際に次女が学校に行かない日々のなかでは、心が揺らいでしまうこともあった。この選択が正しかったのだろうか、ずっと学校に行けなかったらこの先どうなるんだろう…。そんなふうに、将来のことが急に不安になって眠れないこともあった。明るい不登校を目指そう!なんて前向きなことを言っていたって、心が反対の方向に向いてしまう時もあった。

でも、それでもいいのだと、今の私は自信を持って言える。

私たち親だって完璧じゃないから。
失敗したり、悩んだり、迷ったりしながら
子どもと一緒に成長していくしかないのだと思う。

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