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期待しないほうが幸せ

みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか?
ホーチミンに住んでいる、ゆるミニマリストのれいこです。

今日は、「期待しないほうが実は幸せなのでは?」と私が思うきっかけとなった過去のできごとについて記します。



2020年、コロナが大流行しましたね。
私は2019年の年末に入籍し、夫と一緒に2020年の3月にホーチミンに引っ越す予定でした。

夫がホーチミンに渡ったのが3月12日。
私がホーチミンに行く予定だったのが3月22日。

仕事の都合で渡越する日程は違うものの、ほんの10日ほどのお別れだと軽く思っていました。

ところがベトナムは、3月22日の0時から、日本発のフライトを全て入国拒否すると発表しました。

22日に行く予定だった私はこのニュースを見て愕然。

ふたりで暮らしていた東京の家はすでに退去し、荷物も全て整理した後でした。残るは飛行機に乗るだけ!という状態だったので、とても宙ぶらりんな状態になったのを覚えています。

幸い実家が日本にあったので、国境が再開するまで一時的に実家にいさせてもらえることになりました。

それからは、国境開通のニュースをひたすら待つばかりの日々でした。
ニュースを見て、コロナの波が収まったと聞けば喜び、また感染者数が激増していると聞けば落ち込むことを何度も繰り返しました。

フライトについても期待と失望を繰り返していました。
臨時貨物便が飛ぶから、それに人間を何人か乗せることができる!
と聞いては期待します。
でも桁違いな値段と、人数制限の厳しさを目の当たりにして再び落胆すること数回。

このように精神的なアップダウンが激しい日々を過ごしていたため、心の消耗がとっても早かったのを覚えています。

そうして半年が経ち、自己防衛のためにようやく「期待しない」ことを学びました。

すると、嘘のように心が軽くなったんです。

なるようになるさ、いつかは国境が開くだろうと、ニュースもそんなに見なくなりました。
自分がコントロールできないことで気を揉むのは、体力と精神力の無駄だとここでようやく実感しました。

そうして仕事や、実家の家族と過ごせる最後の貴重な時間を大切にすることに没頭して日々を過ごすうちに、国境再開の知らせが入ってきました。2020年の11月ごろです。
この時も、落胆するのが嫌だったので期待はせず、でも手続きだけは淡々と進めていました。

結果として、この11月のフライトでホーチミンに行くことが叶いました。当初の予定から半年以上たった頃でした。
ホーチミンでは2週間もホテルに隔離されましたが、その後、無事夫にも再会できました。
再会を果たして初めて、喜びを感じることを自分に許した記憶があります。



実は先日読んだ本、『夜と霧』の中でも、期待することの危険性について触れられていた箇所がありました。
強制収容所に入れられているユダヤ人の死亡率が一番高いのが、なんとお祝いのシーズンである12月末だということ。

「祝日には家に帰れるだろう」
と、心のどこかで無意識に期待が湧き上がり、それが現実には叶わなかった時の失望によって、どうにか保っていた精神のバランスを崩してしまう人が多い。そしてかろうじて保っていた体力を失い、亡くなっていくんだと。


期待というのは、人生にワクワク感や彩りを与えてくれるものですが、期待しすぎるのも危険だなと感じました。特に自分でコントロールできない物事については、高すぎる期待は諸刃の剣になってしまいます。


心の平穏のためには、現状に満足し、今あることに感謝しながら生きていくのが一番良いと、今では思っています。


今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
良い1日をお過ごしください。

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