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「同調圧力に屈しないためには?」と聞かれたら私なら「無理だと思います」と答えます

私が住んでいる東京を含め、日本全国で35度越えの猛暑日が続いています。
こんな日は熱中症のリスクが高まるのでなるべく外出したくないのですが、買い物や食事で外出すると炎天下にも関わらず9割ぐらいの人が外でもマスクを着用しています。

マスクの着用は元々任意なので「つけたい人はつける、つけたくない人はつけない」で全く問題ないのですが、やはり「本当はつけたくないけど他人の目が気になって外せない」という人は一定数いらっしゃいます。

ネットを見るとたまにそういう人から「みんながマスクをつけている中で平気で外せる人がうらやましい・・・、同調圧力に屈しないためにはどうすればよいか?」という問いが上がりますが、もし私が聞かれたら「ごめんなさい、それは無理だと思います」と答えます。

というのも、マスクを平気で外せる人は「同調圧力に屈していない」わけではなく、最初から同調圧力を感じていない可能性が高いからです。
(もちろん全員が全員そうではないのですが)

「同調圧力が・・・」と言っている時点で、他人の目を気にしていると言えます。そして「他人の目を気にする人」が周囲の人と違う行動(みんながマスクを着用する中でマスクを外す)を取ろうとすると、下図のように「周囲から浮いている自分」が見えてしまいます。

そうなると、「周囲から浮いても構わん!」という強い意志がない限り、他人と違う行動を取るのはかなりストレスがかかることであり、無理してまで抗おうとすると却って精神面のダメージを受けてしまう恐れがあります。
「周囲から浮いても構わん!」という強い意志がある人はそもそも「同調圧力に屈しないためには?」という問いを投げてこないため)

それこそ同調圧力には屈しなくてもストレスで病んでしまったら元も子もありません。だからこそ私は「無理だと思います」と答えます。

一方で最初から同調圧力を感じていない人は「他人の目を気にしない人」なので、周囲がマスクをしている中で自分だけマスクを外していても、下図のように全く気になりません。

他人がどうしようが「景色の一部」にしか見えないので、最初から他人の影響を受けません。

このように人によって見える世界が全く違うため、自分とは違う世界が見えている人の真似をしてもうまくいかないことが多いです。

上記の図はそれぞれ極端なケースを表したものですが、実際は人によって見える世界にもグラデーションがあります。

基本的に他人が「景色の一部」にしか見えない人でも他人のことを気にする場面もあれば、逆に他人の目を気にする人が他人のことが見えなくなるときもあります。

「他人の目を気にする」のも「気にしない」のも個性であり良い悪いはありませんが、それぞれ強みは異なります。

もし自身が「他人の目を気にする人」であれば同調圧力に悩むことが多いかもしれませんが、その分他人の目を意識して行動できるので協調性は強みになるかもしれません。

逆に自身が「他人の目を気にしない人」であれば周りを気にせずに言いたいことが言えるので、集団で間違った方向に進みそうになった時に止められる存在になれます。

いずれにしても見える世界が大きく異なるからこその違いであるため、職場の同僚であればうまく補完すればチームとしての力を発揮できます。

そんなわけで、同調圧力に悩む人が周囲を気にせずに好き勝手に振舞う人を見て「なんでコイツは周囲に合わせないんだ!自分勝手なやつだ!」と思うかもしれませんが、「そもそも見えている世界が違うんだ」と思えば多少は許せるようになるかもしれません。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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