80万円を好き放題使って分かった本当に投資する先。
自分がどこにお金を使えば幸せか
突き詰め続けて見つけた答え。
打ち明けると大体8割の人に「嘘だあ」と言われるれいちゃんの新事実。
実は高校の時の部活は『山岳部』でした。登山部でも、ワンダーフォーゲル部でもなく山岳部。
夏には3-4泊で毎年南アルプスと北アルプスを交互に登ります。そんな山岳部の合宿ってどんな生活なの?を本日は前置きでちょっぴりご紹介します。
過酷と言えばそんな気もしますが、今思えばあまりに不自由過ぎて逆にすごく印象に残っている青春の思い出です。
そして、山では決して考える必要のない項目、それは『お金事情』でございます。
しかし、下界ともなれば話は別。生きていくうえで”最低限”金銭は必要となってくるものです。
以前のnoteで働けなくなってしまった経験を持つれいちゃん。お金が無くなるのが不安なのに、心と身体が付いていかず働けない…。
そんな中で思い切って。それまでの貯金を使いまくり、自分なりの『お金の使い方』を体得した話を今日は書いていきたいなと思います。
〇働けなくなって感じたお金を失う怖さ。
働いていた、と書いていますがれいちゃんは今年の3月に大学を卒業したいわゆる”新社会人”と呼ばれる年代です。
しかし、大学4年生の頃から、とある企業でのインターンを始めほぼ社会人の方と同じように働いていました。自ら朝一番で出勤し、夜遅くまで週5日働きまくっていました。
最初は楽しくて仕方なかったインターン生活ですが、徐々に変化。企画の提案プレゼンが高確率で通るようになり、投資金額も増えていく状況に耐えきれず、プレッシャーで心が限界を超えてしまいました。
ただ、ここまで身を削って働いていたのには訳があります。一人暮らしをしたかったんです。誰にも干渉されない自分の心を守れる空間が欲しくて、心をすり減らしてでもお金を貯めようと無茶しました。
必死で5日間働き、ギリギリ1人暮らしが出来そうと思った2週間後には1人暮らしを始めていました。衝動でした。
しかし、心と身体はもうボロボロ。一度母と行った病院の先生に『この体重は働いてはいけない体重だよ』という強めの忠告を受けたくらいです。
『あぁ、はい…』とぼんやりと聞いていましたが、生きるために。1人暮らしをするために、と考えるとジレンマでもがき死にそうでした。この頃の自分の貯金はインターン時代の貯金・コロナで外出が減っていた頃の蓄え・母が『1人暮らしおめでとう』とくれた大切なお金を合わせて約100万円ほど。
しかし、お金の知識も使い方も分からなかったあの頃。100万円で何日生き延びれるか、分かりませんでした。
ラップ1個を買うために、薬局3軒をはしごして泣きそうになりながら一番安いところで買ったりしたこともよく覚えています。
不安が募ってもうダメだ…と思った時。”kenohi”という大好きなカフェの店主ひかるさんに相談しました。そこでひかるさんに言われた強烈な一言。
『1カ月で100万円。いや、2か月で100万円を使い切ってみよう』
働けもしないし、お金を使うのも怖いのに…どういうこと?ワケが分からずでした。
〇全財産を使い切ろうと言われ実践した日々
頭の中が「?」でいっぱいだったれいちゃんですが、ひかるさんと話した帰りにずーっと食べたいなと思っていた『マグロのお刺身』をスーパーで1つ買って帰りました。一口食べて美味しくて涙が出そうでした。
その後は言われた通りに一回してみよう、と腹を括ったれいちゃん。あらゆるものに対してお金をつぎ込んでみました。
〇洋服やコスメなどの女子力アップ費
最初は、今まで我慢して買っていなかった洋服や化粧品。可愛いパジャマをネット通販でとにかく買いまくりました。ちょっとでも”可愛い♡”と思ったら即購入。なんだか大富豪になった気分でスカッとしました笑。
全部でいくら使ったのか、今や怖くて見れませんがおそらく30万円近くは使たのかな…。
洋服やバッグ、パジャマに一人暮らし部屋のQOLをアップさせるアイテムに惜しみなく投資しました。
始めは注文する度、商品が届くたび嬉しくてハッピーな気持ちになっていました。しかし、段々と高揚感は薄れていき。最終的には”段ボールの処理面倒くさいからもうお願いだから届かないで”と思うほどに。
〇本や演劇鑑賞など自己投資費
洋服やコスメでは一瞬の快楽しか満たされないと知ったれいちゃん。そうそう、あたくし本が大好きなんです。あと、映画や舞台など”誰かが生み出したストーリー性のある作品”を観るのも大好きで。
『よし、次は本や演劇など経験に投資してみよう』
こうして次なるお金の使い道を決定しました。
本は料理関連本や小説、雑誌まで幅広く購入しました。舞台は劇団四季の『アラジン』から映画『えんとつ町のプペル』などチケットを取って一人で観に行きました。
本や舞台、映画など経験にこれでもか、と投資を続けて分かった洋服とコスメへの投資との明らかな違い。それは『転用性』でした。
洋服やコスメへの満足感は一瞬でしたが、本や舞台を見た経験は『転用性』が高かったです。読んだ本や舞台の内容を誰かと共有したら”同じ本好きの仲間”になります。
映画で観て印象に残った言葉が、その後苦しかった時に自分の背中を押す言葉になってくれました。
この経験を豊かにすることへの投資は財産になることに気づきました。ただ、新品の本を買わなくても。中古で、なんならレンタルで本を借りられるとも同時に知ったれいちゃん。
“費用を抑える道がある”という新しい知見も体得しました。
〇大切な人と過ごす時間や贈り物費
洋服やコスメに飽き。自宅に大量の本がたまり。観たい映画や舞台も一通り観終わったれいちゃん。”人と食事が出来ない”という事情もありましたが、人と会話をする機会がかなり少なかったです。
そこで、行った先のカフェの店員さんやお米屋のおじちゃん。お豆腐屋のお姉さんなど『1日1人、新しく出会った人と会話する』ことを目標にしてみたのです。どんなに小さな会話でも、です。
そこで『この人と話すと居心地がいいな』とか。『もっとお話ししたいな』と思った方と過ごす時間を増やしていくようにしました。過ごす時間に対して投資をするようになりました。
大好きなカフェの店員さんと話すためのコーヒー代。
美味しい油揚げを毎回おまけでくれるお姉さんへお支払いするお豆腐代。
『れいちゃん、無理しないでね』と心配してくれる大好きな蕎麦屋のおじちゃんの下で買うお稲荷さん。
通う度に会話の内容も膨らみました。お互いの事をもっと知ることができました。そしてなにより、お金では買えない関係性を気づくことが出来ました。
苦しい時に”営業時間関係なくおいでね”と言ってくれたカフェの店員さん。
初めて”れいちゃんのぼっち飯会”をする時に”毎回行く”と本当に来てくれるお豆腐屋のお姉さん。
コーヒーや油揚げに投資している、という感覚は全くなく。”この人に会いたいから”と言う理由でお金を使うようになりました。そして何かの節目の時にささやかに贈り物をするときには惜しみなく使うことでご縁を繋げていく。
そんな風にお金を使うようになりました。
〇80万円を好き放題使って分かった本当に投資する先。
こんな風に『80万円使い放題企画』はいつの間にやら終盤を迎えた今。自分がどこにお金を使えば、投資をすれば幸せになれるのか少しづつ分かってきました。
あくまでれいちゃん観点ですが、投資先には3種類しかありません。
〇金額以下の価値を生み出すもの
これは80万円で使った先にあまり該当するものはありませんでした。ただ、いくつかあった中のものを紹介すると…。
とあるテイクアウトの飲食店で食べられそうな一品を注文したんです。たしか、おにぎり屋さんでかんぴょう巻を一本。当時のれいちゃんにとって食べられる精一杯でした。
ただ、もちろん客単価には遠く及んでいない。そうおにぎり屋さんは思ったのでしょう。『それしか注文しないの?』と迷惑そうに言われてしまった時点で、かんぴょう巻一本たかが150円ほどでしたが無価値なものに見えて仕方なかったです。御世辞にも美味しいとは思えませんでした。
〇金額と同等の価値を生み出すもの
多くのものが金額と同等の価値づけがなされています。まあ、そりゃそうだ、とツッコみたくなる皆さんの気持ちも分かります。金額ってそういうものですから。
れいちゃんの80万円の使い道でいうと、一番最初の『洋服やコスメへの投資』が分かりやすいです。注文した日、届いた瞬間、初めて着た瞬間は嬉しいけれどせいぜいその程度の感動と価値でした。
きっと、今までれいちゃんが服を買った次の日には『着る服がない』と言っていたのと関係しているなと思います。
〇お金に換算できない金額以上の価値を生むもの
最終的に行き着いたれいちゃん自身が一番『幸せ』になれる投資先。それは『経験などの自己投資』と『大切なひとと過ごす時間への投資』でした。
お金を使うって。こういう事なのかもしれない、自分の幸せと相手の幸せを同時に満たすための一つの”ツール”に過ぎなくて。もちろん生きていく上で最低限は必要だけれど、それ以上にお金に代えられない価値を生み出すためにお金を使いたいなと思います。
いやあ、今や節約の日々です(笑)
けれど、目の前にお金があった時に
”このお金でどんな経験や繋がりが生まれる?”
”必要なもの?それとも欲しいもの?”
と常々自分と対話できるようになりました。なかなかリスクある経験だったけれど胸を張って必要な経験だったと言う事が出来ます。2か月で100万円を使い切れ、なんていうひかるさんもこれを伝えたかったんじゃないかな。
それでは、なるべく物持ちを良くできるよう…山だろうと下界だろうとジップロックに携帯を入れて日々過ごして参りたいと思います(そゆことじゃない)
本日もお読みいただきありがとうございました。
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