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風通しのいい空間であってほしい。【はちとごインタビュー#1】


はちとごインタビューとは?

茨城大学の近くに「はちとご」という住み開きシェアハウスがあります。住み開きとは、家屋の一部を地域に開放すること。「はなれ」と呼ばれる空間がコミュティスペースになっており、大学生に限らず、子どもから大人までたくさんの地域の人が立ち寄る場所になっています。

はちとごインタビューとは、シェアハウスに住んでいる住人を含め、これまでにはちとごに関わってくれた人を対象に取材をし、はちとごの実態や魅力を発信していく企画です。



本日のインタビュイー

なお
フォトグラファー&ライター。香水、コーヒー、ウイスキーなど、幅広い趣味を持つ。はちとごには立ち上げから関わっており、ウイスキー会やからあげ会、ポットラックパーティーなど、数々のイベントを企画している。


「風がちゃんと対流するように」


――はちとごに入居した時期はいつですか? またその経緯を教えてください。

大学1年生の年(2018年)の12月頃、オーナーの隼さんと縁があって、自分がやっている「あさみと」という朝活イベントを一緒にやりたいって言われたんですよね。そこから毎週月曜日会うような関係性になっていました。

そしたら、はやぶささんからシェアハウスをやることを聞かされて、「よかったら住まない?」って声かけられました。それが1番最初。そのときは「すみません」って断りました。


――「すみません」って言ったんですね(笑)

そうそう。「すみません」と「住みません」をかけてね(笑)

そのとき当時付き合っていた彼女からシェアハウスみたいなところはちょっと住んで欲しくないって言われたから、俺は一旦見送ったんだけど、面白そうだなと思って運営側として手伝いたいと伝えました。


――しかし、今は10日住民としてはちとごに住んでいるわけですよね。どういう経緯で、住人になったんですか?

卒論の仕上げの次期に泊まり始めたんですよね。夜晩くまで卒論書いたり、みんなでしゃべってたりしていたら、不覚にも寝てしまったんです(笑)

去年の11月、12月頃は楽しかったな。夜中の3時くらいまで、晃やゆうきたちとここのテレビでNetflixをめっちゃ見て、1人ずつだんだん寝落ちていくみたいな感じの雰囲気がすごい楽しかったです。

その頃はもうみんなあきらめて、ずっとリビングに布団敷いていて、はやぶささんが朝に面倒くさそうに跨いでいくっていう(笑)


――たくさんイベントを主催してきたから、「あのイベントのあの瞬間が印象的だった!」というような回答が来るかなと思っていたんですが、日常的なワンシーンに幸せを感じていたんですね。

ハレの日というわけではないけれど、日常のなかでのハレの日なんだろうなとすごく思います。瞬間的に感情が動く場面は他にもいっぱいあるんだと思うけど、そのままずっと続いてくれたらいいなという幸せは、あのリビングでのひとときだなと思います。



――はちとごに出逢う前と今とで何か変わったことはありますか?

寛容にはなった気がしますね。人の挙動やミスに対して、そういうこともあるよねと受け止められるようになったと思います。


――当初は住み開きシェアハウスの場づくりに興味を持って、はちとごに運営として関わることになったわけですが、場づくりという観点で捉え直したことはありました?

シェアハウスは人の入れ替えがあるけれど、多いわけではないんですよね。家のなかに風の流れがあるとすると、リビングの空気はこもっていて風通しが悪い状態です。

それに比べると、はなれのようなコミュニティスペースには不特定多数の人が来るので、風通しがいいんですよね。こもりたいときはリビングにいればいいし、風に当たりたいときははなれに行けばいい。

そんな風に、ふたつの組み合わせがあることによって、良い対流ができている感じがします。


――そのあたりの考え方は、ご自身で主催するイベントを運営する上でも意識していましたか?

風がちゃんと対流するため、あんまり人を呼びすぎないようにはしています。

あと、常連と新規のバランスも重要だと思っているので気を付けています。初めて来た人に対してはちゃんと目を配るようにしているから、あまりに人が多いとそれがちゃんとできなくなるんですよね。

1人1人に接する密度が下がるのもあんまり好きではないので、呼びすぎないようにしています。



――今後のはちとごに期待することはありますか?

単なるシェアハウスに落ち着くのはちょっと違うかなと思っています。

シェアハウスって住んでいるメンバーによって色が変わるから、1人抜けるだけでも全然バランスが変わってくるんですよね。もし対流が生まれにくい状態になったとき、きっと居心地が悪くなったらそこにいたくなくなってしまうと思うんです。

だからこそ、変わらず住み開きをすることで、風を送り込んでほしいなと思っています。


――最後に、はやぶささんに一言お願いします。

めめしすぎ(笑)

気分の波が激しいから頑張ってほしい。頑張ってどうにかしてほしい。今日もちょっと危なそうだったし(笑) 


――気分の波を落ち着かせるためにも、新しい風を吹かせる仕組みは必要ですね。他に何か伝えたいことはありますか? 他の住人さんに対してでも結構です。

まっきー(現在5日住人)にもうちょっといて欲しいですね(笑)まっきーって、ちょうど良いんだよね。隼さんの相手にもなってくれるし、盛り上げてくれるし。

帰ってきてくれ! まっきー!


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