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お客さんの視点で、イベントを設計する。

――お客さんとして参加したときに長い話って聴き続けられないなあという感想を持つはずなのに、自分が登壇すると長い話をしたくなっちゃのが人間じゃないですか。もちろんそれで聴き手を満足させられればいいんだけど、事故が起こるおそれがあるのなら、内容を見つめ直す必要があります。


人生は物語。
どうも横山黎です。

今回は「お客さんの視点で、イベントを設計する。」というテーマで話していこうと思います。

📚今度のイベントの打ち合わせで

今週末、6月9日(金)に「BOOK TALK LIVE “Message”」を開催するんです。茨城JA会館のなかにあるクオリテLabという場所で行います。

実は、今日はその事前打ち合わせの日でした。クオリテLabを管理している萩谷さんに会ってきたんです。その打ち合わせで改めて思ったことを綴っていきますね。結論からいうと、テーマでもいったように、「お客さんの視点でイベントを設計しなきゃ、満足度は下がってしまうよね」です。


そもそも「BOOK TALK LIVE」とは何なのか。まずはその話から始めますね。

ひとつのテーマのもと、本にまつわるエピソードを物語るブックトークを、ひとつの会場を借りてライブイベントとして開催しようと企てています。つまり、本に関する話をするトークライブです。

ちなみに、今度の開催が2回目の開催でして、初回は大学でやりました。図書館のなかにあるライブラリーホールという場所で、1時間くらい語りました。

テーマは「Message」。僕の初書籍のタイトルでもあります。

小説『Message』は成人の日を舞台にしたヒューマンミステリー。「110」というダイイングメッセージの謎を解き明かしていきます。最後の1行で全ての謎が明らかになる感動の1作です!

さて、『Message』には異色のエピソードがあります。共同創作によってつくられたり、手売り200冊達成したり、ビブリオバトルで紹介されて全国大会に進んだりしたんです。

そのような『Message』にまつわるエピソードを物語り、本の魅力を1時間かけて伝えにいったというわけです。

照明や音響、オープニングムービーなど演出面にもこだわったことで、とてもステキな空間をつくることができました。最後には涙するゲストの方もいました。事後アンケートでもありがたい言葉の数々をもらっているので、イベントとしては十分に成功といえます。

ちなみに、ライブの様子はこんな感じです。最後の13分を公開しています。是非、僕からのメッセージを受け取ってください。



📚開始30分で聴き飽きる

さて、本題に入りましょう。

お客さんの視点でイベントの設計をしなきゃ、満足度は下がってしまうよねという話です。今回はトークイベントに焦点を当てて話していきますが、どんなイベントでも同様にいえることだと思います。


トークイベントって、「話」がコンテンツじゃないですか。トーカーの人の話が面白くなければ満足度は下がってしまう。実に簡単で残酷ですね。

ここでいう「面白い」はFunnyとInterestingの両方を含みます。笑えるような話だけでなく、気付きをくれたり、納得させられたり、感動したり、そういう話もコンテンツに成り得ます。正直僕は後者の方が得意なので、Interestingの面白さを追求することにしました。

で、残念なことに、話が面白くても、お客さんの満足度が上がり切らないことがあります。イベントの時間が長いとそれは顕著です。

僕は1時間かけて物語ったわけですが、普通、1時間も人の話なんか聴けないじゃないですか。会話なら大丈夫だけれど、一方的に話し続けられると飽きてくる。もちろん工夫はいくらでもできるけど、それでも限界はあります。

実際、この前の初回でも飽きている人はいました。舞台の上からでも分かるんですよ。飽きてスマホ触っている人がいたんです。それは始まってから30分くらい経ってからのことでした。

まあ、そりゃあそうですよね。30分が限度な気がします。いくら興味を持っている話でも、その時間帯から集中力が切れてくるものです。

事後アンケートで、「飽きずに聴けました!」との声をもらったりもしたんですが、やっぱり時間の問題には向き合わないとなと思いました。

次に開催するクオリテLabでの公演は特に。なぜなら、長尺の話を聴くのにふさわしい会場ではないからです。


📚会場が内容を決める

初回のライブラリーホールとは違い、クオリテLabはコミュニティスペースのような空間です。つまり、講演会やセミナー仕様のつくりになっていないんですよね。どちらかといえば、座談会をするのにふさわしい場所です。

ライブラリーホールというトークイベントにふさわしい会場ですら1時間は長いくらいなのに、クオリテLabで同じような話をすれば事故が起こることは目に見えています。お客さんの満足度が下がってしまう未来がみえます。

そもそも長尺のトークイベントはあんまりしない方が良い。そして、イベントの会場が長尺の話を聴くのにふさわしくない。なんならみんなでしゃべる方が合ってる……以上の理由から、初回のイベントの内容とは大きく変える方針でいくことにしました。

前半の30分が僕のトーク、後半の30分はテーマを設けてみんなで語り合う。こんな内容のイベントにします。


お客さんとして参加したときに長い話って聴き続けられないなあという感想を持つはずなのに、自分が登壇すると長い話をしたくなっちゃのが人間じゃないですか。もちろんそれで聴き手を満足させられればいいんだけど、事故が起こるおそれがあるのなら、内容を見つめ直す必要があります。

お客さんの視点でイベントを設計することが、お客さんの高い満足度につながる術。その意識を忘れずに、時間はあまりないですが準備を進めていきます。最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

20230605 横山黎



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