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2024年上半期映画ベスト10【映画ランキングTOP10】

みなさん、こんにちは。ミヤマです🙌

今回は2024年上半期(1〜6月)に公開された新作映画の中でとくに心に残った作品10本をご紹介します!

すでに配信サービスで見れる作品もあるので、ぜひ今後の映画鑑賞の参考にしてみてください〜!


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[10位] 悪は存在しない

──あらすじ
巧(たくみ)とその娘・花(はな)は、自然豊かな田舎で慎ましい日々を送っていた。ある日、彼らの住む地域にグランピング場を作る計画が持ち上がるが、それは経営難の芸能事務所が政府からの補助金を目当てに計画したものだった。そこに暮らす人々の生活を壊しかねないずさんな計画に町民たちは反発するが……

いやーーすさまじい映画だった……。

美しい映像の長回しと魅力的な音楽の使い方が印象的なのに、タイトルから漂うほのかな不穏さが常に作品全体に漂っていて、見ている間も見終わった後も、この映画のことばかり考えてしまいました。

中盤あたりから、現代社会に生きるわたしたちにはお馴染みの「おお……この世の不条理……」みたいなあるあるネタを満喫できるところまで気持ちがもっていけたので、順調にこの映画が消化できているぞ!と喜んでいたところ……ラストで喉元噛み切られました。

主人公の巧さんは──【⚠以下、ネタバレの感想なので、気になる方は下記のFilmarksからチェックを!】


[9位] 関心領域

─あらすじ
1945年、アウシュビッツ収容所の所長ルドルフ・ヘスとその家族は、戦時中であるにも関わらず、収容所の隣にある自宅で幸せに暮らしていた。真夜中も煌々と燃え続ける焼却場、壁越しの収容所から聞こえる音に、幸せな家族たちの“関心”は向くことはなく──

アウシュビッツ収容所の所長家族が幸せに暮らす姿を淡々と映した作品。

彼らが住む家は、収容所の隣。壁一枚を隔てて大量虐殺が繰り広げられているが、わたしたち観客はそれを見ることはできない。
ただ壁越しに伝わる叫び声や、壁の外に暮らす人々の何気ない言動から壁の内側の実情を知るのみ。

アート作品のように美しく作り込まれた画角と音楽なのに、最初から最後までとにかく不穏。

所長家族をはじめとした登場人物のキャラクター描写が中心の作品なのに、彼らの喜怒哀楽が全く心に響かないんですよね。
壁の外で繰り広げられる感情や言動がひたすら空虚で、手にジワっと汗をかいたままあっという間にエンドロールへ。いやーーすごい映画でした。

いまも戦争が絶えないこの時代にこそ見るべき作品でした。この映画を鑑賞するために見つめていたスクリーンや、いま触っているスマホが、きっとあの“壁”なんだろうな……


[8位] オッペンハイマー

──あらすじ
第二次世界大戦下、物理学者であるオッペンハイマーは、アメリカで立ち上げられた極秘プロジェクト「マンハッタン計画」に参加し、世界で初となる原子爆弾の開発に成功する。しかし原爆が実戦で投下されると、オッペンハイマーは深く苦悩するようになり……

見ようかどうか迷いに迷って公開から数ヶ月経ち、ようやく鑑賞。
結果、見てよかったです。

少なくとも自分にはオッペンハイマーを英雄視した作品には見えないし、作り手側の政治的な主張も極端に寄っているようにも見えず。絶妙なバランスで制作された映画でした。

紛争が絶えず、核兵器の脅威を忘れかけている世代がいる今の時代にこそ、作る意味がある映画かもな、とも。

ただやはり、劇中の「日本のどこに原爆を落とすか」という会議は見ていて本当にしんどい。

── 人間は、手にした“道具”を使わずにはいられない。

あの会議の恐ろしさが見た人に伝わって欲しいと思わずにはいられません。

基本的には「大量破壊兵器を作り上げてしまった物理学者オッペンハイマーの心情」を掘り下げた作品なので、ノーラン監督らしいSF的な小難しい要素は控えめです。

複数の時間軸が錯綜しますが、一部のシーンをモノクロにするなどして観客がなるべく混乱しないように作り込んであり、ノーラン監督もこのテーマを扱うにあたって、とても慎重に作ったであろうことが伝わる演出でした。

しかもそれでいて映画としての完成度は驚くほど高いのだから、やはりノーラン監督ってすんごい人なんだなとしみじみ思ったのでした。

ただ当時の歴史(とくに赤狩りなど)の知識に全く触れたことがない状態だとちょっと置いてきぼりになるシーンもあるので、事前にオッペンハイマー氏のWikipediaなどでサラッと予習しておくとスムーズかと思います。


[7位] 哀れなるものたち

──あらすじ
天才外科医によって蘇った若き女性ベラ。記憶をなくし、幼児のように振る舞う彼女は未知なる世界を知るため、大陸横断の冒険に出ることに。時代の偏見から解き放たれ、平等と解放を知ったベラは、驚くべき成長を遂げていくが──

記憶を失い、生まれたての幼児のようなまっさらの状態で蘇った女性・ベラが、未知なる世界を知る冒険ファンタジー。
女王陛下のお気に入り』や『ロブスター』など個性的な作品を数多く作り上げてきたヨルゴス・ランティモス監督の最新作です。

いやーすごい。ランティモス監督作はもともと好きでよく見ていたのですが、今作はとくに面白く感じました。

「解放と成長」をテーマにしつつ、奇妙でユニークなビジュアル×テンポの良い会話の相性がバッチリで、めちゃくちゃ見やすい。過去作の中でも一番わかりやすく楽しい作品になっていた気がします。

胎児の脳を移植された成人女性という非常に難しい役を見事に演じきっているエマ・ストーンも流石でしたね……!
成熟した身体と未熟な脳のあべこべ感が、時間の経過によってジワジワとマッチしていく過程がちゃんと分かる素晴らしい演技でした。

R18指定ということもあってベッドシーンの多さがよく話題になってますが、あらゆるものから解放された女性を表現する上での演出と考えると、思ったよりは気にならなかったなと。(ただ確かにもうちょっと少なくてもいいなとも思う。他の“解放”を感じさせる演出も見たかった。)

あと個人的には、外科医バクスター役のウィレム・デフォーのパパみにやられました……マッドサイエンティストと見せかけて、一番真摯にベラに向き合っている姿が印象的でした。


[6位] チャレンジャーズ

──あらすじ
人気と実力を兼ね備えたテニス選手タシ・ダンカンは、ある日、試合中の怪我で選手生命を断たれてしまう。タシはテニス選手の夫アートをサポートすることに新たな生きがいを見出していたが、彼の試合成績は落ち込みつつあった。そんな折、アートのかつての親友であり、タシの元恋人でもあったパトリックと数年ぶりに試合をすることになるが……

超絶好みど真ん中の作品でした。人生の全てを「テニス」に捧げる男2人、女1人の群像劇。ヒリヒリする濃厚な人間関係がクセになる名作です。

セリフが無いシーンでもドラマがぐいぐい動いていくのがわかるし、スクリーンに映るキャラクターたちが本当に魅力的なんですよね。

グァダニーノ監督は“恋愛”や“友情”を超えた、唯一無二の関係性を魅力的に撮るのが本当にうまい……!!
見終わったあと、叫び出したくなるような爽快な気持ちになれるヤバい映画でした。いやーーたまらん。

他者には簡単に理解できないような、魂で繋がってしまった人々の熱い物語がお好きな方はぜひ。


[5位] デューン 砂の惑星 PART2

─あらすじ
貴重な資源に恵まれた砂漠の惑星DUNEを中心に繰り広げられる宇宙戦争SF映画の第2弾。敵対する貴族に父や家臣を殲滅された主人公・ポール。なんとか逃げ延びた母とともに砂漠の民たちと暮らすが、ポールの望みとは裏腹に、復讐の時は刻一刻と迫っており──

大好きなドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が続投したとあって楽しみにしていたところ、期待を裏切らない出来で大大大満足でした……!!

序盤は1作目の続きとしてスローペースで丁寧に作っている感じだったので「このペースで三部作で終われる!?大丈夫?」なんて思っていたのですが、中盤からの展開が怒涛!166分あっという間でした。

とくにシャラメ演じる主人公ポールの【⚠以下、ネタバレの感想なので、気になる方は下記のFilmarksからチェックを!】


[4位] マッドマックス:フュリオサ

─あらすじ
世界崩壊から45年。若きフュリオサは、限られた資源を仲間たちと分け合いながら穏やかに暮らしていたが、ディメンタス将軍が率いる軍団にさらわれてしまう。過酷な環境にめげず故郷への帰還を誓うが、鉄壁の要塞を牛耳るイモータン・ジョーに囚われてしまい──!?

最高。往年の名作ファンタジー少女漫画を読んで育ったわたくしにはドンズバに刺さる作品でした。

前作『マッドマックス:怒りのデス・ロード』は最初から最後までフルスロットルに脳を揺さぶってくるヤバい映画でしたが、今作は主人公フュリオサの心情に寄り添ったテイスト。

脳汁ドッパァッ-‼︎ヒャッハ-‼︎というよりは、孤独に叛逆する主人公を見守るような、胸がグッと熱くなる作品に仕上がっています。

とは言えアクションシーンは相変わらず飽きない工夫がたっぷり。
怒りのデス・ロードの前日譚ということもあって、前作より文明の利器が残っている設定のため「なんじゃそりゃ!?」と驚き通り越して思わず笑いそうになるようなド派手な改造車&バイクがモリモリ出てきます。

キャラクター描写も絶妙で、主人公フュリオサはもちろん、母親のメリー・ジャバサ、相棒のジャック、敵対するディメンタスやイモータン・ジョー、そして名のない人々まで、それぞれの言動ひとつひとつに様々な解釈が感じられる懐の深い作品でした。

ああ、何度でも見たい。あとメイキングも見たい。


[3位] ストップ・メイキング・センス

1991年に解散したロックバンド「トーキング・ヘッズ」の人気ライブを4Kで堪能できるライブパフォーマンス作品。

特徴的な衣装やメインボーカルのデヴィッド・バーンのパフォーマンスが話題になった伝説的なステージをスクリーンの大画面で観れると知り、ずっと楽しみにしていました。んもーーーー超よかったッ!!!最高!

映画館のイスに座っているのが本当にもどかしくて、心の中では踊り狂いながら観てました。

デヴィッド・バーンがラジカセとギター片手にスッとひとりで出てくる冒頭からしてもう死ぬほどカッコいい。
曲が進むたびに人や機材がじわじわと増えて舞台が完成していくライブ構成が、シンプルなのに超イケてます。

もともとデヴィッド・バーンを知ったのは映画館で『アメリカン・ユートピア』を見たのがきっかけだったので、あの作品の原点を知れたようで大満足でした。


[2位] 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM

──あらすじ
遺伝子調整され、優れた身体能力や頭脳を持つ人類「コーディネイター」と自然のままに生まれた人類「ナチュラル」が混在する時代。テロ組織による侵攻や紛争を沈静化するべく、世界平和監視機構・コンパスが創設された。コンパスに所属するキラは、新興国・ファウンデーション王国との合同作戦をきっかけに、大きな陰謀に巻き込まれていく──

2002年にTV放送されたアニメシリーズ「機動戦士ガンダムSEED」から、約20年の月日を経て制作された続編が待望の劇場公開!

そもそもガンダムSEEDは“平成のファーストガンダム”とも評された作品のひとつ。わたし自身も過去多くのガンダム作品を見てきましたが、やはり世代的にもSEEDは特別な存在。

待ちに待った新作とあって、ドキドキワクワクで鑑賞したところ……もうほんとにほんとに最高でしたッ!!!
映画館でこんなに興奮したのは久しぶりです。この日のためにアニメシリーズを全て見返してから劇場へと赴いた甲斐がありました。

イベント含め、5回も見に行ってしまいました👀

まず戦闘シーン。もうしょっぱなから迫力もスピード感もたっぷりなハイクオリティのMS戦が見れて大感動。アニメシリーズで活躍した機体もたくさん採用されていて興奮しっぱなしでした。

そしてキャラクターとストーリー描写、いい意味で度肝を抜かれました。
そもそもSEEDと言えば、差別的なすれ違いから始まる戦争、そんな中で育まれる熱くもあり哀しくもある若者たちの友情と行く末を描いたシリーズである……というのが個人的な作品への認識でした。

なので今回の劇場版でも引き続き終わらない戦いへの悲哀を熱く描くのかと思いきや……まさかの「愛」をテーマのど真ん中に据えて、SEEDらしい若者たちの葛藤を再び見せてくれたことへの驚きと感動でもう鑑賞中どうにかなりそうでした。

まさかガンダムでここまでど真ん中に、愛を語った作品に出会えるとは……!!とくに終盤の──【⚠以下、ネタバレの感想なので、気になる方は下記のFilmarksからチェックを!】

ちなみに5月時点では映画『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』の興行収入が46.4億円を突破したそうで、これはガンダム劇場公開作の中では歴代ナンバーワンの成績。

じつは映画をしっかり楽しむためにはアニメ全50話×2シーズンを見る必要があるのですが……賛否あるとは言え、ガンダム史に残る作品なのでこの機会にぜひチェックを!


[1位] カラオケ行こ!

──あらすじ
ひょんなきっかけから、合唱部の聡実(さとみ)はヤクザの狂児(きょうじ)に突然カラオケに誘われ、歌のレッスンを頼まれることに。聡実は嫌々ながらも狂児に歌唱指導を行うのだが、いつかしかふたりの間には、友情とも言えるような関係性ができあがっていき……

合唱部の部長を務める主人公が、ある日突然、ヤクザから歌のレッスンを頼まれるという謎設定が最高にエモい、中学生×ヤクザの青春(?)友情ストーリー

新進気鋭の人気漫画家・和山やまによる原作漫画『カラオケ行こ!』も最高に大好きな作品のひとつなのですが、映画もめちゃくちゃ良かった……!!!原作ファンとしても大満足の出来でした。
主人公ふたりのキャラクター描写も素晴らしく、狂児も聡実くんもキャラ解釈完全一致ですありがとうございます。

映画独自のオリジナル要素も多いですが、原作の雰囲気から逸脱しない演出になっています。とくに主人公の中学生・聡実くんの心情を補完するために登場する映画や合唱曲の選定が秀逸。

またこの作品には欠かせない名曲『紅』の歌詞と聡実くんの心境がシンクロするシーンは、原作以上に心に響きました。

あとキャスト陣もこれまた最高of最高でして。齋藤潤くん演じる聡実くんも素晴らしかったのですが、綾野剛さん演じるヤクザ・狂児の再現ぶりにも驚きました。
ビジュアルから得られるイメージ以上に“狂児”感が強くてびっくり。さすが売れっ子の実力派。

キャストの名演のおかげか、原作よりもふたりの歳の差がしっかりと意識できるところにグッときちゃいましたね。年齢、歳の差って永遠に追いつけないので、ここが強調されると、エモさと切なさとシュールな面白さが高まるんだな〜なんて発見もあり……いやーーいい映画でした。

続編『ファミレス行こ。』もぜひ映画化お願いします🙏


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以上!

ここまでお読みいただき誠にありがとうございました。
また次の記事or動画でお会いしましょう!

ミヤマでした! バイバイ〜👋

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