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3年で298%成長するデジタル人材セルフチェック

最近、デジタル人材や育成について聞かれることが多く、自分や組織もまだまだですが、自分なりに少し言語化してみました。

【よくいただくご質問】
デジタル人材の定義はなんですか?
デジタル人材をどうやって育成しますか?
デジタル組織をどう創りますか?

少し前に書いた以下の記事を、もう少し具体的に日々の実践で活かせるような内容を本日は書いてみました。本当に活きるかどうかはわかりませんが笑、原体験からは活きてると実感はしています。


2006-2012年にサイバーエージェントに在籍し、当時2社のグループ会社の役員をしていました。子会社や新規事業を若い人材中心で数十億や数百億円規模の営業利益率の高いビジネスを作ってしまうのがサイバーエージェントのすごいところだと思いますし、私自身も当時日々奮闘していましたし、学びの日々でした。

以下の記事でも触れましたが、同社は毎年子会社数が10-20社設立され現在は合計115社、年間の新規事業創出数が68個(2019年時)創出し、時価総額7,000億円を超えるメガインターネット企業になっています。

私が子会社経営をしていた時、シニアメンバーや経験者もいましたが、基本的には”若い”人材がほとんどでしたので、やる気や行動力のあるメンバーは多くても、私自身も含めて世の中的には若手であり、ビジネス経験、業界知見等々まだまだ浅い集団です。全てをHands-onや個別対応やっていてはスケールしなく、個々人の成長角度をどのように累乗にさせるかというのを日々考えていました。

当時私がマネジメントをしていた組織では、メンバー用、マネージャー用、局長用にそれぞれ面談時に使うチェックリストを作って運営していました。自発的に最速で急角度で成長し、結果を出し続けてもらうために。

それをスリム化したものが以下。この10年くらいで出会ってきた優秀な方々の習慣も観察しており、それも入れさせてもらってます。

成長のセルフチェック

以前は四半期毎くらいにこのチェックリストを見ながらメンバーと振り返りなどもしていましたが、リスト化して使うというより、メンバーのフェーズや状況によって重みづけをしながら、普段の会話の中で同僚やメンバーに合った問いをしています。自分用のセルフチェックにも使ってます。

個々人が自分自身の成長のセルフチェックを無意識にできるようになっていると、組織的な成長循環ができると思ってます。

上記のリストの各カテゴリーを少し補足すると、

顧客

  • 新しいサービスを何個使ったか?そのサービスのよかったことは?

  • 自社のお客さま何人に話を聞いたか?

  • 競合・同業サービスの顧客の声を最近いつ聞いたか?

例えば、マネージャーがメンバーとの会話で、

マネージャー「今月何か新しいサービス使った?」

メンバー「最近忙しくて、全然ですね」

新しいサービス感度、ユーザー感度がなんとなくわかると思います。
月に数個は新しいサービスは使い(あんがい無意識に使ってる場合もあったり)、考察する習慣になっているくらいがベター(最低限?)だと思います。

生産性&テクノロジー

  • 新しいツールやプラットフォームの話しを今月何社聞いたか

  • 業務プロセス、効果計測のボトルネックをテクノロジーで解決すべきポイントを把握しているか

  • 最近チームや自らがノーコードで開発した業務システムはあるか?ダッシュボード化、クラウド上での業務シフトしているか(ローカル作業率が減っているか)

  • 自分やチームメンバーの業務配分を理解しているか

  • あるべき業務配分に適宜軌道修正(棚卸し含む)しているか

今の時代、テクノロジーを活用して生産性を自ら向上させるのは、ベーススキルになってきていると思います。会社から用意されたツールだけを使っていたり、そもそも会社に導入されたツールに慣れていない(UI/UX悪いツールは別)時点で自身の生産性の考え方とテクノロジー活用を見直した方が良いと思います。ちゃんとやれば、生産性が5-10倍くらいは上がると思います。

ちなみに、私はテクノロジーベンダーが長いからか、ホームページを見たり、5分くらい話を聞くと活用の勘どころや、他ソリューションとの連携性などもだいたいピンときますが、未だに月に数社は新しいツールの話は聞いています。1−2年前に聞いても、もの凄く進化しているツールもあるので、定期的なキャッチアップは習慣化しています。

ちなみに、"SaaSの食べログ"と勝手に呼んでいるg2の中で評価の高いSaaSをちょこちょこ使ってみるのをお薦めします。あとはエンジニアや周囲のITに明るい人に、最近良いツールを聞いて、使ってみるのもありかと。

ネットワーク


マネージャー「社外に相談できる人や会社はどれくらいいる?」

メンバー「全然いないんですよ」

チャットや電話一本で相談できる社外の仲間の多さは、仕事のパフォーマンスに大きく跳ね返ると思います。

仕事は自分一人でできないことの方が多いので、自分で知ってる範疇で仕事をしてしまう習性になっているかもしれません。
組織や社会ににいながらの”ひとりでできるもん”は非常にもったいないですし、一人で出来る限界はあると思います。

羽生名人の名言にもありますよね。 Twitter上では四流の存在に気づくようです😳

超一流になりたいものです。

経営視点

マネージャー「先週のうちの会社の決算見た?」

メンバー「あ、まだ見れてないんですね」

経営の透明性が無いのはマネジメントの責任ですが、自社の決算見ていない人はまず自社の決算読み込んだ方が良いと思います。決算のたびに読み込んで、気になるところは経営者や上層部に聞いた方が良いと思います。そうすれば主体的に経営の透明性を作ることが可能になりますし、創発的、自発的に仕事を創ったり、行動しやすくなると思います。

欲張ると、同業や、他業界の決算資料も見て、思考のエクササイズもお薦めです。

等々、上記のセルフチェックから気づき、翌日からの行動を変え(欲を言えば今すぐ)、習慣を変えていく

私自身も毎日、毎月、全てができているわけではないですが、上記のセルフチェックを少なくとも月に一度は意識してます。

ちなみに、毎日やると、複利計算に当てはめて考えると以下のようになります。

毎日0.1%の意識と行動で、1年で144%成長する、3年で298%、10年やり続ければ3840%の成長や能力になる計算です。

情報大爆発と言われたあたりからインターネットを中心なビジネスをやってきた人材はだいたい10-25年選手が多いので、上記の計算式にはめた場合、数千パーセントになっていることになります。

すごいかどうかではなく、そこに身を置いてきたからというのはありますが、当たり前の日常になっていると思います。

私の知っている範囲や主観にはなりますが、スタートアップを経営していたり、デジタルビジネスの環境にいるような人材は、上記のようなセルフチェックにあるような項目を当たり前のように毎日やっている人が多い印象です。スタートアップやデジタルビジネスでなくても、成長角度が高い方は何某かの習慣やセルフチェックがあるように思えます。

私は年齢問わず、優秀な方、尊敬している方と出会うと、その人の習慣が気になるようになり、参考になることは真似してます。まだまだ成長していきたいので、自分用のセルフチェックは引き続き磨いていきたいです。

ちなみに、セルフチェックはあくまで”やり方”寄りだと思っていて、そもそも”在り方”が根本は大事だと思ってます。人間性、信頼、覚悟、本気度、等々。在り方は自分もまだまだですが…10年前のBOSSには"在り方"を徹底的に叩き込まれてたので、どこかで”在り方”と”やり方”についてもNoteで触れたいと思います。

さて、冒頭のよくある質問に戻りますが、

デジタル人材の定義はなんですか?
→定義はないと思ってます。その時代にあったスタイルで、成長し続けている人かと

デジタル人材をどうやって育成しますか?
→あくまで私のスタイルですが、上記のようなセルフチェックを無意識に習慣化し、行動している人や組織になっている状態

デジタル組織をどう創りますか?
→自己成長している集団で、成長循環ができている組織

デジタル人材とタイトルに書いておきながら、これまで私はデジタルビジネスが中心の仕事でしたので、”デジタル人材”といった意識もしてこなければ、そういった言葉もほぼ使ったことありません。最近周囲ではDX人材とかデジタル人材とかよく聞くようになりました。なので、自分としてはデジタル人材やDX人材という言葉には違和感はあり、上述したような”時代にあったスタイルで、成長し続けている”ことが大切なのかな、と個人的には思ってます。

あと、上記チェックリストができていても、結果出しているかは重要ですよね。自身が任された範囲で、できればその範囲を超えて。もちろん失敗もあると思いますが、Over achieveし続けることが大事だと思います。

最近は自分の健康のヘルスチェックや日々の生活習慣が課題なので、それは頑張ります(笑



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