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映画『ダンケルク』感想

予告編
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過去の感想文を投稿する記事【107】

 一昨日投稿した映画『人生はシネマティック!』感想文の中で少し触れたので、本日は映画『ダンケルク』の感想文を投稿します。

 読み返してみましたけど……僕はずーっとIMAX推しみたいです笑。ミニシアターとかも大好きなんですけどね。大きなスクリーンとか迫力満点の音響に興奮するのは、相も変わらずです。何年、同じこと言い続けてるんだか笑。

 というわけで、公開当時(2017年)の感想文ですが、よければどうぞー。
 ちなみにサムネの写真(拝借もの)はダンケルクのビーチだそうです。


“生きる”、“死んでたまるか”という意志・執念


 さすがクリストファー・ノーラン映画。今までとはまた別格の映像体験をさせてくれる。どんな作品においても “劇場で観た方が楽しめる” というのは当たり前のことなので、なるべく使わないようにしていた文言なんですが、やっぱり定期的に使いたくなってしまう笑。この作品こそ間違いなく “劇場で観た方が良い”!(欲を言えばIMAXで!)

 『インセプション』、『インターステラー』(感想文リンク)など挙げれば切りがありません。これまでも素晴らしい映像表現を見せてくれていましたが、CGではない “本物感” が半端じゃない。それに加えてあの音響の凄まじさよ! スピットファイアのエンジン音、魚雷、砲弾の爆撃音、銃声……etc. その全てが脳天に突き刺さるようなあの感覚は、一般家庭のスピーカーやヘッドフォンでは味わえないもの。いや、やろうと思えば出来るお宅もあるのかな? でも、近所迷惑間違いなし笑。音響の凄まじさは、振動までも生み出しています。IMAXならではの大きな画面や、立体音響だからこそ可能な頭上から降り注ぐ爆音の嵐は、観客をあの当時のダンケルクへ連れて行ってくれるような気すらします。


 そうやって作り上げられた世界観をより一層引き立たせる演出も魅力なのですが、逆に言えば入り込むほどに、まぁ怖いのなんの……。「帰還する分の燃料は残せ」とかさ……。もう絶対にフリじゃんかよぉ。

 などとわかっていたはずなのに、最終的には息を飲んでしまう。あのパイロットの覚悟を想うと言葉にできなくなる。そんなシーンが幾つもあります。

 他にも、敵の描き方なんかも秀逸です。最初の銃撃からずーっと、敵の姿が映らないせいで、襲い掛かる全てのものが無機質に見えてきて恐ろしい。銃弾も爆弾も、それを撃つ敵機、敵船も映るのに、その人物だけが見えず、更にはあの総統の名すら流れない。淡々と迫り来る死や絶望のイメージが延々と続く、そんな感じ。史実として結果は知り得るものなのにずっとドキドキ、ヒヤヒヤさせられます。


 そんな本作で終始流れるBGMもタチが悪い笑。音楽、というにはあまりに冷淡さを醸すその音は、不安や緊張、狼狽、恐怖……、思い付く限りの負の感情全てを煽るよう。プロペラのような、時計の針のような音も交え、自分のような一介の映画好き程度には推し測れぬ、けれども耳から離れない音楽。一体誰が作ったのかと思えば安定のハンス・ジマー。やっぱ最高っす。

 白状すると、この映画が無ければ知らなかったであろう、このダイナモ作戦。これは凄い話です。「生き延びただけだ」と自嘲気味に呟く兵士が「(それで)充分だ」と言われるシーンは非常に印象的。絶望的状況から30万人以上の若者が帰還したというのは、国にとってそれほど価値があることだったに違いありません。簡単に人が死んでいく戦地において、命の重みを痛感させられます。


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