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映画『人生はシネマティック!』感想

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過去の感想文を投稿する記事【105】

 本日12月1日は「映画の日」ということで、映画に関する映画の感想文でも投稿しようかと。

 あらすじなんか読まなくても、タイトルだけで「映画絡みの物語なのかな?」と予想はつくと思います笑。

 公開当時(2017年)の感想文ですが、よければどうぞー。


ある種の “心の栄養”…だから映画はやめられない!


 本作の中で主人公・カトリン(ジェマ・アータートン)が執筆した脚本は、第二次世界大戦中、ドイツ軍によってフランス北端の港町ダンケルクに追い詰められた連合軍兵士たちおよそ30~40万人の救出をかけた、“ダイナモ作戦” を描いたもの。

 もしかしたら「単なる逃亡劇」くらいに軽く思われてしまうかもしれませんけど、戦争には敗れながらも多くの若者の命、国家にとって極めて重要な人的資源を守り抜いた凄く価値のある作戦というわけで……。そういう意味では去年公開されたクリストファー・ノーラン監督作の映画『ダンケルク』(感想文リンク)を観て置いたことは正解だったのかも笑。彼女達が作り上げた映画に感動するお客さんたちの気持ちを知れた気になれる。



 本作を観て改めて思いましたが、娯楽と呼べるものが少なかった当時において、映画が持つパワーってのは殊の外に大きく、人々の心に与える影響も大きかったんですね。だからこそプロパガンダの道具として目を付けられたんでしょうけど……。
 一方で、そんなパワーがあったからこそ、作り手にも凄まじいパワーが溢れている。そういったことを落ち着いた雰囲気で、けれども色濃く窺い知れるのがこの映画。


 観終わってから強く感じたんですけど、邦題にある「シネマティック」は本作においてはなかなかのキーワード。それは本作が映画制作に関わる物語だから、という点を別にしてもきっと同じ。映画が持ち得る魅力、或いは魔力のようなものに取り憑かれ、しかしある時、夢から覚めたかのように「人生は映画のようにはいかない」と知るのが「人生」✖「映画」の魅力の一つ。そして「映画のようには~」と解っているのにやめられないからこそ、“魅力” だけに飽き足らず “魔力” とまで形容したくなる。

 そして、まるで『ニュー・シネマ・パラダイス』や『カイロの紫のバラ』などを観た時を彷彿とさせるようなこの感覚に、何か+αしたような魅力があるのがこの映画の最大の “ぞっこん” ポイント。

 「映画のようには~」とは十二分に理解しながらも、観た人たちに勇気や激励、煽動などの確かな “心の栄養” をもたらしてくれています。プロパガンダとしての役割を果たせていたかは知る由も無いですけど、「この映画は、作中でカトリンたちが作り上げた映画とまさに同じなんだなぁ」なんて思えてしまう笑。

 ちょっと能書きクサイ感想になっちゃいましたけど、最近はこういうメタ認知的な楽しみ方にハマっているんです。悪しからず。


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