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映画『名探偵ピカチュウ』感想

予告編
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過去の感想文を投稿する記事【40】


 昨日、映画『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』の感想文を投稿しましたが、本日も、昨日のアニポケ最終回を 言い訳にして  理由にして、ポケモン映画の感想文を投稿しようかと。

昨日の『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』同様、4年前公開の映画です。


コダックって見てるだけで癒されますよねー


 えー、この度は、まんまとやられました笑。「ピカチュウの声を担当するのはライアン ・レイノルズ!」という事前情報、というか配給側の策にまんまとハマってしまいましたよ。原作の『名探偵ピカチュウ』を知らなかった故の驚きだったのですが、いわゆるバディ系作品——生物の垣根を超えた友情を描く類の物語だとばかり思っていた僕にとって、彼が起用されたことの意味を痛感させられる展開には驚かされてしまいました。


 そんな本作は、巷じゃモフモフでしわしわのピカチュウが「かわいすぎる」みたいな声が溢れている(←情報ソースは主にTVスポットや雑誌の宣伝文句)みたいですが……いやいや、一番かわいいのはコダックですから

あの子が頭を抱えながら「クヮ、クヮ」と鳴いてくれているだけで癒される。物語の終盤、喜びを表現するためにピカチュウを抱きしめる姿は、個人的にはキュン死レベルの破壊力♡ その時のピカチュウの「お、おいおい……💦」みたいな照れてんだか困惑してんだかみたいな可愛い表情も相俟って、何というか ”合わせ技一本” って感じです笑。とにかくポケモンたちの可愛さを楽しむための映画かもしれません。



 開始早々のカメラアングルがとても素敵でした。”ポケモンの世界に迷い込んでしまった” 感というか、「ここは現実社会に似ているけど別の世界のお話なんですよ」感。ちょっとだけ俯瞰の視点からその世界をゆっくり眺めているような画角……。上手く言えないなぁ笑。最近だと『シェイプ・オブ・ウォーター』(感想文リンク)とかかな?(←ギレルモ・デル・トロ監督作は『パシフィック・リム』もそんな感じがあった気がします。) 本作の監督でもあるロブ・レターマン氏の監督作だと『シャークテイル』や 『ガリバー旅行記』でも似たようなのがあったり……。っていうか、異世界系というかファンタジー系の映画の冒頭って、だいたいそんな感じですよね。

そしてそのアングルの手前から突然前方へ向かって飛び去っていくポッポやピジョンが見えて、すぐ後のカットではバッフロンが牧場を駆けていく……。こうして何の違和感もなく “ポケモンの世界” を受け入れてしまう(まぁ、僕がチョロいだけかもしれませんが)。ここから都心の街並みを映すシーンになってもたくさんのポケモンたちが映し出されるのですが、ここまでの一連の流れが、とにかくポケモン愛に溢れているように思えてなりません。初期のポケモンから最新作のポケモンたちまで新旧入り乱れ、世代を問わず登場し、たこ焼き屋で働くオクタンや、クラブの音響係のドゴームなど、その各々が、自身の個性や特性に適した生活スタイルや役割を担い、且つ、警察官のバディとしてガーディが付いているなど、ゲームやアニメ作品の設定をも踏襲した完璧な世界観は、ファンにとっては堪らなく嬉しいに違いない。コロコロ変わる画面の中から自分の知っているポケモン、お気に入りのポケモンを探すという楽しみにも繋がると思います。

もっと言えば、ラストのエンドクレジットまで楽しい。オマージュと呼ぶにはちょっと露骨なくらいに感じるその表現は、まさに原作の第一世代(赤・緑)などへのリスペクトというか、主にゲームなどのキッズカルチャー寄りの日本文化へのリスペクトのようにも見て取れる。国境を越えて愛されているんだなぁ。さすがポケモン、そして大谷育江さん笑。

惜しむらくは、僕自身のポケモンの知識がちょっと古いってことかな。いわゆる第四世代(HGSS)までは完璧に把握している自信があるんですけど……。まぁ同級生の中ではかなり長続き&やり込んだ部類だったから余計にね。知らない部分があったのはちょっと残念。



 以上のようなシンプルな魅力も然ることながら、実は深いテーマも盛り込まれているのが本作指折りの見どころ。ポケモンと人間……。違う者同士が平和に共存している本作の世界観は実は、現実社会にとっての理想形なのかもしれません。壁を作ったり、戦争や戦争紛いのことで敵視したり、マウントを取ろうとしたりするのは大きな過ちなのだと。“ただの勘違い(思い過ごし)だった” と気付いたピカチュウが主人公ティム(ジャスティン・スミス)を助けに向かうのは、まさに象徴的なシーン。実際の現実社会と同様、見た目や人伝の曖昧な認識だから諍いが起こってしまうが、それは同時に、そういった偏見を無くせば、モノの見え方が変わることも教えてくれる。“自分ファースト” という典型的な悪役が出てくるのも面白いですよね。


 まあ色々書いたけど、結局一番の魅力はポケモンの可愛さなので、深く考えずに観るのをお勧めします笑。


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