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【YMS外資転職】イギリスで内定を勝ち取るためのポイントを全部教える【完全版】

こんにちは、Rayです。僕はYouth Mobility Scheme ビザ(通称YMSビザ)で2023年8月に渡英しまして、10月から現地の英系企業でデジタルマーケの仕事をしております。

この記事を開いてくれた方は、下記いずれかの悩みを抱えている方が多いのではないでしょうか。

「なんとなく渡英を考えているけど、就職できるか不安…」
「YMSに受かったので、すぐにでも就職のTIPSが欲しい…」
「できれば今までのキャリアを活かした転職がしたいな…」

たしかに、YMSでの転職は不利になりがちです。しかし、これは「①ビザの有効期間が短いゆえに不利である」と「②異国での転職活動ゆえに不利である」の2つの意味があり、裏を返せば「ビザの有効期間を逆手に取る」「他のYMS保有者が知らない現地事情・転職の裏ワザをマスターする」など、事前に抑えるポイントさえ把握していれば成功率はガツンと上がます。

なお、僕としてはイギリス企業3社から内定を得ることができたので、かなり再現性の高い内容になっていると思います。また面接をスッポかされるなど(笑)イギリス特有の事情で苦労もしてきた分、僕の経験を踏まえて読者さんにはなるべくスムーズに転職してもらえたら嬉しいです。

見どころとしては下記になると思います。

  • ChatGPTの力を借りて最高のCVを量産する方法(プロンプトのコツも公開)

  • 秒で反映できるのに効果抜群なLinkedInのハック術

  • 現地リクルーターに1時間1万円の有料相談して教えてもらったUK転職TIPS

なお、こちらの記事は90%【無料】です。
最後のおまけパートだけ【有料(300円)】とさせて頂いております。

もちろん、無料部分だけでも1万字ほど書きましたので、YMSでイギリス企業への転職を叶えたいと考えている方にとっては十分過ぎるほどに有益な内容になっていると思います。ぜひご一読いただけると大変幸いです。


【序章】YMSビザ保有者の就職活動事情

まず、YMSビザ保有者が採用市場にてどのように認識されているのかを見ていきしょう(知ってるよ!という方は第1章へスキップ頂いて構いません)。

企業から見たYMSビザ保有者

企業側の視点をまとめると、下記になります。

「この人、2年でビザが切れるのか…」
「3年目からはスポンサーシップ(※)しないと行けないのか…」
「というかそもそもイギリスで働いたことないのか…」
※スポンサーシップ=YMSビザから最長5年就労可能なSkilled Workerビザへの切り替えに必要な費用負担のこと

冒頭でも述べましたが、YMSビザは転職に有利とは言えません。YMSビザ求職者と現地求職者で同じスキルレベルであれば、2年以上の就労が期待できるかつスポンサーシップの必要がない現地求職者が有利なのはいうまでもありません。

加えて、イギリスの採用担当と面接官は連携が取れていないことが多く、面接で「私はYMSビザで渡英してるのでスポンサーシップが必要です」と伝えても途中の人事面談で「え、ウチはスポンサーシップできないよ」みたいなどんでん返しが極たまにあり、今までの時間はなんだったんだ…という不毛なハプニングがあります。

(長期滞在を目指す場合は)後述する方法を使ってスポンサーシップを提供してくれる企業に最初から絞り込み、その上でイギリスの実務経験のなさを払拭するCV・カバーレターを書くことが重要になります。

あなたには5,999人のライバルがいる

もう一つ、把握すべき大きな流れとしては2024年から日本人渡航者の受け入れ枠が1,500人→6,000人に拡大することです。

英政府は6日、ワーキングホリデー制度を使った日本人渡航者の受け入れ枠を2024年から現在の4倍の年6000人に拡大すると発表した。新型コロナウイルス禍の落ち着きなどで、希望者が増えていることに対応する。主要7カ国(G7)外相会合に出席するクレバリー外相の訪日にあわせて発表した。

日本経済新聞

イギリスのYMSビザは抽選方式です。年間1,500人分しか発給されないため倍率は10倍と言われており、取得難易度が非常に高いビザでした。

今後はこれが6,000人に!素晴らしいニュースです。しかし逆に考えれば、これは似たような語学力・経歴を持った日本人がイギリス採用市場にて大量に溢れることも意味しています。

場合によっては渡英を諦めていた外資勤めの日本人など、キャリア・語学力に秀でた求職者が増えることも予想されるため競争は激しくなるでしょう。

「他の5,999人のライバルと比較して、私は何ができるのか?何がしたいのか?」というマインドセットを持つことも大事ですが、正攻法だけでは絶対に勝てません。ほとんどの日本人が知らない現地情報を手に入れる+高コスパの裏ワザを使って転職活動を進めることが何よりも大切になります。

【第1章】イギリス就活がちょっとだけ有利になる事前知識

ここからは就活を進める上で役立つ事前知識をお伝えします。

企業、なんで1ヶ月も返事遅れてしまうん…?
担当者、なんで面接スッポ抜かしてしまうん…?
せっかく面接進んだのに、なんでスポンサーシップできないん…?

僕は上記のようなハプニングを経験して時間と労力を無駄にしましたが、これを読まれる方はちょっと有利な状態で転職活動を進めることができるでしょう。

UKのスポンサーシップ提供企業は一覧で確認できる

実は英国政府はスポンサーシップを提供できる企業を一覧にして毎日更新しています。

僕も企業に応募をする際は、上記リストと照らし合わせて企業のスポンサーシップ提供有無を確認していました。また、企業側も「相談次第ではスポンサーシップ可能だよ〜(約束はしない)」というズルい回答をすることがあるので、そもそも登録されているのかを確認する際にも使います。

また、基本的に大企業なら各国から優秀な人材を集められる資金力とブランドがあるので、認知度が高いとは言えないYMSを知っているのはもちろんのこと、スポンサーシップにも理解を示してくれます。

なお、根本的な話をするとそもそもスポンサーシップが必要なのか?も考えましょう。

日本と異なり、イギリス人はポンポン転職します。就労経験がない国で最初から長期滞在を目的に応募企業を絞るより、間口を広げてみて、まずは受かったところに就職→現地の経験とスキルを培った上でスポンサーシップ提供可能企業に応募する、というのもなかなかクレバーな戦略かと思います(実際、「初回の就活で苦労したが、1回現地で働いた実績を作ってからは楽に転職できた」という話も聞きます)。

ちなみに僕の就職した会社はスポンサーシップOKなのにこちらのリストに記載がなかったので、多少の漏れがある可能性がある OR 親会社/グループ会社など別名で登録されていることがあるかもしれません。

UK転職の狙い目は1-4月

イギリスの転職では、日本以上に時期を味方にする必要が出てきます。では、具体的にいつ頃だと成功しやすいのでしょうか?

これはズバリ1-4月です。

実際の求人数の推移を見てみましょう。なかなかまとまりのあるデータがなかったので、UKのOffice for National Statisticsを元に直近5年間の求人数推移をグラフにしてみました。

Data source: Office for National Statistics 2023

まず、2020や2021はBrexitやコロナの影響が大きく参考にならないので、2019・2022・2023を太線にしています。ほぼ横ばいのように見えて、下記の特徴が伺えますね。

  • 1-4月にかけて求人数が伸びる(期初による採用活動の活発化)

  • 7-8月にかけて求人数が減る(夏季休暇による採用活動の鈍化)

  • 11から求人数が減り、12月は最も少ない(クリスマス休暇による採用活動の鈍化)

ズバリ、転職は年始〜春頃が狙い目です。上述の通り、イギリスは日本と異なり決算が12月期の企業が多く、1月から新たな採用予算や営業方針が策定されるため求人数が増えやすくなります。また、採用担当者もクリスマス休暇から復帰したり、冬のボーナスを受け取って退職した社員のポジションが空いているため欠員が多く、三重の意味で好条件の時期といえるでしょう。また、年始と比べるとやや落ちますが、9−10月もやや求人の盛り上がりが伺えますね。

逆に最も転職活動を避けるべき時期は、7−8月・12月です。イギリス人は休暇をちゃんととるので、夏季休暇・クリスマス休暇は採用活動がかなり鈍化します。僕個人の経験を伝えると、休暇事情を何も知らずに7−8月に50社くらい応募しましたが、ほとんど返事すら来ませんでした(9月になって1−2ヶ月遅れで返事が来るところも)。

もちろん上記はあくまで統計に過ぎないので「12月でも転職できた」「1月なのに惨敗した」というケースはあると思いますが、どうせなら企業の採用意欲が高い時期に転職活動したいですよね。大まかな傾向として頭に入れておきましょう。

UK転職はどんなに早くても最低1-2ヶ月かかる

日本だとスムーズに行けば2週間くらいで内定がもらえますが、イギリスの転職活動は早くて1-2ヶ月・長くて半年かかると思ってください。これはイギリスのいいところでもあるのですが、企業の採用担当者はちょっとのんびりしているところがあったり、個人主義のため部署間の連携が取れてなかったりします。

メールの返事が1−2ヶ月返ってこないことはザラで、面接をghosted(スッポ抜かされる)こともありました。この国で転職活動する上での鉄則は2つで、

  • 何一つスムーズに進むことはないと腹を括る(期待を捨てる)

  • 遠慮は一切せず、あらゆる手を尽くす

です。例えば面接後に「今週中に結果を連絡するね」と言われて、1週間経っても返事がないので恐る恐る確認してみる。それでも数日間音沙汰なし。そして諦めかけた頃に向こうから「ごめん、有給取ってたわ。次進んでOK」みたいなやりとりが実際にありました。いや先に言えよ!と。笑

別の企業ではIndeed経由で僕に会ってみたいという連絡があり、他の選考もある中で面接対策をしたのに、当日面接官が現れない(メアドやLinkedInに連絡しても音沙汰なし)。振り返ってみると、これは企業側が既に募集が完了している求人をIndeedで流しっぱなしにしている+Indeedも条件に合う求職者に対して採用担当者の名前を名乗って自動メッセージを送信してることで起きてしまったハプニングなのだと気づきました。

まぁこんな感じでイギリス企業は結構テキトーですが、これがイギリス式なのです。日本の人事/転職エージェントのようなサービスレベルは期待しないでください。

逆に言えば、日本のような遠慮は一切入りません。様子が変ならとにかくメールを送ってみる。面接に現れなかったら採用担当者をLinkedInで特定してDMを送ってみる。全部が上手くいくことはありませんが、実際に僕は返事がなくて諦めかけていた企業に「別の企業で最終面接も進んでるのでどうしても早く進めたい」と伝えたら案外スムーズに日程調整してもらうことができ、最終的には内定に繋がりました。

【第2章】熱意はいらない。自動処理システムに負けないCVとカバーレターの作り方

次に、イギリス転職で欠かせないCVとカバーレターについて。

CV:職務経歴書。Resumeとも言う。アメリカは1枚に収めることが多いが、UKは2枚まで使用しても問題ない。

カバーレター:送付状。「応募企業に本気で入りたいんです」という企業向けのラブレター。

最初に大事なことをぶっちゃけますが、初期応募段階ではCV及びカバーレターは人間に読まれません。どういうことかというと、企業は基本的にATS(Applicant Tracking System)というシステムを通してCVやカバーレターを自動的に処理しています。

ATSの管理画面例(引用元:Jobscan

したがって、「熱意が伝わるか」ということは二の次であって、初っ端で足切りされないために下記の事項が最も重要になります。

  • 重要な「キーワード」は散りばめられているか?

  • 役職名はポジション名と一致しているか?

  • ビザステータスとビザ期限は記載されているか?

一つずつ詳しく説明します。

重要なキーワードを押さえよう

ATSの仕事は、いかに求職者がJob descriptionとマッチしているかを瞬時に判断することです。マッチの基準は「キーワードの有無」。

Job descriptionをざっと見たときに、ある言葉が印象に残ったり、特定の単語が頻出していることに気付いたことはありませんか?営業であればclientやcommunication、マーケティングであればoptimizationやreportingなど。さらにはSalesforceやGoogle Analyticsなど具体的なツール名が出てくることもありますよね。

これらを抽出して、CVやカバーレターに散りばめてください。別に何回も登場させる必要はありませんが、「確実に押さえておく」というのがポイントです。これは一石二鳥で、キーワードから企業が求める人物像を逆算することができるのみならず、処理システムに対して有利なCVを設計することができるのです。

ちなみに頻出単語はワードクラウドツールを使えば5秒で抽出できるので、ぜひ使ってみてください。andなどの接続詞も最初から除外してくれます(なお有料パートでもっとラクな方法があるので後述します)。

案外忘れがちなのがMicrosoft 365 (Word/Excel/PowerPoint/Outlook)。業務に関連しそうなツールはあらかじめ全て突っ込んでおきましょう。

役職名をポジションと一致させよう

もう一つ大事なポイントは、あなたの役職名を求人のポジション名と必ずマッチさせることです。例えば「Account Manager」という営業職に応募するとします。日本でも営業をやっていたからといって安易に前職のポジションを「Sales Representative」と書くのはNGです。必ず同じAccount Managerとして書きましょう。

「これって嘘をついていることになるんじゃないの?」と思う方もいるかもしれませんが、こちらの人が誰でもやっていることです。採用担当者のミッションは「ポジションに相応しい優秀な人材を確保する」であり、一言一句自分に正直な人材を採用することではないのです。もちろん営業職だったのにシステムエンジニアと書いたりするのはNGですが、企業側も役職名は結構テキトーだったりするので、よほど自分の経験とズレがない限り合わせるべきでしょう。面接でのアピール方法は通過後に考えればいいのです。

見ている相手が人間ではない、ということを踏まえて応募段階ではとにかくキーワードに焦点を当ててCV・カバーレターを書いていきましょう。

ビザステータスとビザ期限を明記しよう

これも疑問を持つ方もいると思います。イヤイヤYMSの時点で不利なんだから隠した方がいいでしょ、とか、残りのYMS期限が1年弱になってしまったのでなるべく明記したくない、など。いえ、それでも書いた方がいいのです。

まず、仮に面接に進めたとしてもYMSビザ保有者であること、そしてビザの有効期限がいつなのかは追々企業に伝える情報です。したがって面接に進んでも上記が発覚したタイミングで「うちはYMSお断りなんだよね」とか「あなたは後1年しか働けないし、うちはスポンサーシップできないんだよね」と言われるのがオチで、選考結果の待ち時間・面接対策の時間が全て無駄に終わります。

応募をするということは、企業があなたを足切りしているだけではありません。あなた自身も企業を足切りしているのです。あえて重要な事項を記載することで、検討対象外の企業をスクリーニングしていることになります。それで書類選考に落ちたとて、どちらにせよ応募資格がなかった求人。縁がなかったと割り切ってポンポン進みましょう。

また、応募者の中にはYMSビザすら持っていない方もいます。そういった方と比べると、2年という決して短くない期間働けるYMSビザは案外魅力的にも見えるのです。

ちなみに僕はCVの冒頭に「Youth Mobility Scheme visa (No need sponsorship, expires XXth XXXX 20XX)」と明記しておきました。最初の2年間はスポンサーシップ必要ないよ、というのを明確にしています。

有料部分に入る前に

ここまででもかなり有益な情報に思った方もいらっしゃると思いますが、本記事の真骨頂はここからです。

一つここで質問ですが、YMSの転職活動では質と量、どっちが大事でしょうか?ちょっとズルい回答ですみませんが、質も量も大事と言わざるを得ません。

他のnoteを読むと5000社以上出してもダメだった方もいますし、面接対策をしっかりこなしても面接官が現れなかったら意味がありません。「CVとカバーレターは80点くらいを担保しながらとにかく数をこなす」、そして「組まれた面接は確実に120点を決める」ことが最も大切になります。

ここからは質も量も高速で担保できるUK転職のノウハウを全て教えます。

  • ChatGPTの力を借りて最高のCVを量産する方法(プロンプトのコツも公開)

  • 秒で反映できるのに効果抜群なLinkedInのハック術

  • 現地リクルーターに有料相談して教えてもらったUK転職TIPS

一つは質も量も高速で担保できるCVとカバーレターの作り方。結論から話すとChatGPTの力を借りるのですが、「Job Descriptionを突っ込んで自動的にCVを作ってもらって終わり」なんてアドバイスはしません。

なぜなら、①倫理的にアウト②そもそも適切なプロンプト(指示)がないとレベルの高い回答を期待できない③ネイティブ英語のCVが出来上がってもどうせ面接で本来の英語力がバレるからです。しっかりあなたに合ったCVとカバーレターが作れるように案内します。

もう一つは、僕が100社以上応募する中で得たLinkedInのハック術。ソッコーで反映できるのみならず、僕はこれを設定しただけリクルーター/採用担当者からの連絡が飛躍的に増え、面接の通過率もかなり上がりました。

最後に、オマケとして現地エージェントに1時間1万円の相談料を払って手にいれた転職TIPSも教えます。まぁ実は既に無料パートにここのノウハウは散りばめてるので量は多くないですが、一応知ってることは全て話したいという名目でこちらも公開します。

とはいえ、誰でも読めちゃうと困ってる方にとってフェアにならないですよね。

「転職活動はある程度うまく行ってるし、ここまでで満足!」という方は、ブラウザーをそっと閉じて頂き…

ここからは「絶対に転職を成功させたい!」という方のみ!お進みください。

【第3章】ChatGPTで転職成功率を120%にする

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