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料理の心理学:「美味しさ」と「それに起因する他の影響」について。料理を心理学へ応用する方法論

これは仮説だが、舌で感じる”美味しさ”にも許容量がある。


例えば、旨味成分のアミノ酸である”グルタミン酸”を大量に口に入れた場合でも、砂糖の600倍の甘さを持つ人工甘味料スクラロースを口に入れた場合でも、感じる飽和限界値があり、許容量がある。

それは複合的に構築された料理にも、同じ事が言えるだろう。即ち、許容量を超えた料理は存在しない事を意味します。

だとすれば、料理の殆どは『心理的な影響』を占めているかも知れません。

たとえば、ゴギブリが床を走り回っている飲食店で、最高に美味しい”最高に見た目の汚い料理”が提供された場合、それは真に美味しさを感じる事が出来るでしょうか。

環境の清潔さや快適さは、料理の評価に大きな影響を与えます。

料理において、”おいしさ”を単純な味覚だけで判断するには難しい側面を持ち合わせています。

センソリーサイエンスの観点から、料理の見た目や色合いが、食事の評価に影響を与えることが知られています。これは視覚的錯覚の一形態であり、料理の美的要素が味わいに影響を与えます。同様に、飲食店の照明やサービスの質も、顧客の評価に深い影響を及ぼす可能性があります。

これらの心理効果と味覚の関係性について、飲食業界においても類似の現象が観察されることがあります。たとえば、特定の料理やレストランに関連する仮説を考えてみましょう。

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