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司法試験の雑感

こんにちは。ちょま林です。
なんだかよく分からない理由でTwitterのアカウントが凍結され、ちょま林2となってから初めての記事です(不名誉なことに凍結ニキなどと呼ばれています)。

さて、ようやく司法試験の結果が発送されました(なぜ、我々は書留で送るのに委員会からの書類関係は普通郵便なのか、これが分からない)。
試験の成績は中位そのもの(全論文受験生の上位30%以内)でした。私は、元々、司法試験は中位合格でいいやと思っていたので、まさに狙い通りの成績に落ち着いたわけです(強がりではありません…ありません…)。

この世界、上位合格者の勉強方法と下位合格者の勉強方法は意外とあふれています。皆、上位者はどんなことをやったのだろう、どれぐらいまでなら下位には入れて耐えるのだろうかと思うからこそ需要があるわけです。
しかし、中位者の情報もまた需要があるのではないかと思うのです。とりわけ、私のように中位合格をはなから狙っていたタイプの勉強方法はある程度需要があるかと思われます。

以下では、使用教材や勉強時間、勉強方法をダラダラと書いていきます。
一応、前置きをしておきますが、あくまで、これらは私個人に妥当した話であって、読者の皆様に妥当する話ではありません。参考にできるところがあれば参考にしていただければと思いますが、「こいつこんなことやってらぁ」という程度にお読みいただければ幸いです。

追記:こちらの記事では、中位合格のための戦略は特に書いてません。下記の記事の前半の無料部分で中位合格の戦略を記載していますので、そちらをご覧ください(なお、後半の有料部分は全く役に立たない話をつらつら書いているので買う必要は全くありません)。

使用教材

大学在学中:7法全て伊藤塾の基礎マスターと論文マスター、論文ナビゲートテキスト(刑法だけは、事例演習教材刑法をやりました)。

ロースクール2年時夏以降:7法全て加藤ゼミナールの総まくりテキスト、総まくり論証集、過去問攻略講座

刑法は相変わらず事例演習教材刑法を使いました。
また、民訴、民法に関しては論マスを続行して使用しました。
商法は、ロースクールの問題を短文問題の代わりに使用しました。

一応
憲法:合格思考憲法、判例の射程
行政:基礎演習行政法、事例研究行政法
商法、民訴:ロープラクティス
刑訴:事例演習刑事訴訟法
なども使用しましたが、どれもほんの少ししか手をつけておらず、身になったものは一つもありません。

国際私法:アガルートの国際私法⇒これが合わなかった。(そのため2月までろくに国際私法は勉強してません)。
司法試験の3か月前の2月にBEXAの田川先生の国際私法講座に変えました。これが大正解、たった3か月しか勉強しなかった(もっといえば、4月から本腰入れて勉強しました)国際私法で上位30%には入いることができました。
(現在はもうBEXAに講座を出されていないんですよね。。。とっても、もったいない)。

民事実務基礎:大島本入門、上巻(ローの授業でも要件事実はやりますし、予備論文もずっと受けていたのでこちらを使用)。
刑事実務基礎:辰巳の青本や伊藤塾の刑事実務基礎の定石を使用しました。

短答:辰巳の短答パーフェクトを3科目とも1週。予備短答にはロー2年から合格していたので、そのころの貯金と自分でまとめたテキストを読んでやった感じです(短答点は公表していますが、合計で142点でした)。

というわけで、ほぼ予備校しかやってない者です。
予備校万歳🙌🙌🙌
もっというなら、加藤ゼミナール万歳‼‼‼(何回、これ言うんでしょう)

追記:TKC模試や答練などは一切受けていません。面倒くさかったという理由もあるのですが、予備試験も含めて過去問を潰し切る前に受ける価値はないという判断から受けませんでした。まぁ、TKC模試は受けても良かったのかもしれませんが、国際私法が上述の通り全然間に合っていなかったので受けない選択をしました(みんなが模試を受けてる期間は必死こいて国際私法のインプット講座を受けてました)。

勉強時間

一応、スタディプラスを使用して時間を計測していたのですが、あまりに少ない勉強時間しか記入されておらず公表は見送らせてください。いくらなんでも、これは参考にできないと思うので、もっと時間が必要です。
それに私も、多分、もっと勉強してました…多分ね…。

平均すると大体毎日6時間~8時間ぐらいです(金曜夜~土曜夜までは勉強しないと決めていたためそのぐらいです)。

勉強方法

私は、完全にインプット型の人間でした。前にも、どこかの記事で書いたような気がするのですが、様々な問題の処理方法や処理手順、論点の当てはめの作法や考慮要素、答案上での表現方法や論文の型などを一通り覚えていました。有名な典型問題など答案例を理解した上で丸覚えに近い形で覚えてしまっていました。
その上で、アウトプットの練習を過去問だったり短文問題を通じて行っていました。基本的にアウトプットは時間や分量の管理を身に着けることとインプットした上記のような知識・理解すべてを正確に答案に表現できるかを目的に行いました。そのため、アウトプットを通じて学ぶというわけではなかったです。
ただ、加藤先生作成の過去問の完全解などで真似すべき表現方法や書き方はそっくりそのまま覚えていったので、アウトプットを通じてインプットしたことがないわけではないと思います。

こういうインプット型の人間なので、インプット型には最適な加藤ゼミナールの総まくり講座、過去問攻略講座が一番肌に合ったのだと思います。
おかげで、大概の主要問題や重要論点の処理方法を前もって準備できていたので特に強い恐怖感はなく本試験にも望めました。
また、今年の刑訴なんかは総まくりテキストの記載がそのまま論述に使えるものだったので、覚えていたことをただ吐き出すだけで済んだこともよかったです。

あと、過去問ですが、加藤先生のランク付け通りにA,Bランクは予備試験の過去問を含めて平成18年~(司法試験)や平成23年~(予備試験)を一度書き、Cランクは答案構成にとどめました。
ただ、いずれのランクであっても加藤先生の解説で重要とされる部分については、答案の流れや表現方法を加藤先生作成の解答例を読み込んで覚えました。

今年の司法試験

なんだか、色々と傾向も変わりましたし、出題方法も変わりました。個人的な意見ですが、民法が優しい内容になったり、刑法が横領罪についてだけ書かせたり、民訴の誘導があれだけ丁寧になったりと来年からの在学中受験に向けて知識というよりも基礎の理解を深くしておいて、現場で考えれば対応できますよといったことを来年の受験生に知らせるための準備問題が今年の問題だったのかなと思います。
一方、行政の誘導はやたら分かりにくし、憲法は強烈に難しくなった印象があるし、国際私法は問題文が長いしと難しさを感じることも少なくなかったです。
正直、今でも今年の試験問題が簡単なのか、例年通りなのか、難しいのか総合的にはなんともいえません。
憲法に関しては、大島先生や平先生が分析をTwitter上に挙げていらしたと思うのでそちらも参照してみてください。憲法の成績はAでしたが、どういう答案を書けばよかったのかいまでもよくわかりません。

終わりに

私は、全受験生の中でもかなり不真面目な部類に入ると思っています(実際、周りの友人にかなり試験前は怒られていたというか呆れられていました)。
しかし、そんな私でも、試験に合格するだろうという前向きなスタンスと絶対大丈夫だというメンタルだけは保っていました。
それは、試験に合格するために必要なことは的確に要点を押さえてやったという自負があったからです。この試験は、資格試験であるにもかかわらず学問である法学と密接に関係するため、勉強方法一つとっても無限にあります(友人で学者の論文を読み漁って合格した人もいます)。
ただ、私は、あくまで、司法試験は資格試験でありそれ以上でもそれ以下でもないと思っていたので試験対策としては順当にこれまで人生で経験してきた試験と同じ対策を行いました。
過去問を丹念にやりこみ、テキストを読んで理解し、論証集を用いて必要な知識、論証を覚え、短文問題集や短答過去問でチェックするという王道なものです。その際に、人よりもかなりインプットを深いところまで丁寧にやりこみました。これは、自分がインプットさえしておけば答案が書ける人間であることを知っていたからです。

試験対策には王道しかないと思います。色々とショートカットするための工夫や知恵は存在するでしょうが、結局は王道を素早く、多くこなした人間から順当に合格していく試験が司法試験なのだと思います。

読者の中にいらっしゃる司法試験受験生のみなさんも、どうか、自分に合う勉強スタイルを確立して王道の勉強を積んでいってください。
それが一番の合格への近道だと思います。

皆さんの合格を心からお祈りいたします。

それでは、ここまでお読み下さりありがとうございました。
また、次の記事でお会いしましょう。


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