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自分で入ると決めた職場を辞めていい理由 【“深く考える人”が幸せになれる 仕事の辞め方ガイド 1-4】


仕事を辞めようとすると、周りの人から、
あるいは自分の中にいる他者から

「あれだけ覚悟を決めて入ることにした会社を、やめてしまうなんて」
「ここに就職するためにいろいろな人にお世話になったんじゃないの?」

などと言われてしまい、頭ががんじがらめになりませんか。

共感できる方がいたら、あなたは仲間です。


しかし、一度自分で入ると決めた職場を
「やっぱりや〜めた!」とすることは
実は全く問題ないことなんです。

今回はその理由を、お話しします。


この記事はこちらのマガジンの連載の一部ですが、単体でもお読みいただける内容となっています。


はじめに言っておくと、ここから話すことは、決して
「誰かに説明しなくてはならないこと」
ではありません。

自分で自分をなかなか許せない人が
事実を知って、楽になる内容となっています。


ではここから、「自分が一度は入ると決めた職場を、辞めてもいい」理由を、4つ紹介します。




動きながら考えて良いから


一度は「ここに決めた!」と、
自分の信念で入ろうと決めた世界。
決断にはかなりのエネルギーを
要したかもしれません。

でも、後々嫌になってしまう…
というのは、当たり前にあることです。

なぜそういう事がこの世界でたくさん起こっているのか。
まずはそれを説明します。

特に初めての就職の場合、
抽象的な「やりがい」などに熱意を持って
仕事を決める方が多いと思います。

そもそもがやったことがない事であるため、当然ですよね。

そうなると実際にやってみた時、
具体的なところでつまづく、というケースが多いと思います。

仕事内容や、職場環境、人間関係、通勤の手段や、業務時間帯。
他にも、やってみないとわからない、本当に細かなモヤモヤの積み重なりなど…

「そんなの自分で分かって決めないとダメだろ」と言う人もいるかもしれませんが、
あまり自分のことを知らない場合は、
「何が我慢できないほど嫌と感じるのか」自体も、やってみないとわからなかったりします。

さらに、”深く考える人”だった場合は、
そこに周りへの配慮や遠慮、自分自身の一貫性のなさに対する自責など、精神的負担が何重にもなったりします。
精神構造がすごく複雑なんですよね。

「それも全部含めて考えて仕事を決めろ!」
というのは、無茶なことです。

自分に100%合う仕事、というのは特に組織に所属したい場合、ないのかもしれませんが、
どんな事なら我慢ができて、どんな風なら継続できるのか…
というのは結局のところ、やってみないとわからないということです。

もしやってみて、継続できたならその人はラッキーです。
逆に、継続できないと感じたなら、ただ変化の時であるというだけです。

仕事においてよく
「動きながら考えろ」
なんて言われますが、

それなら、「仕事をやりながら本当に自分に合う仕事について考える」
をやっても良い
ですよね。

「もうやりたくない」
それがわかったのならば、まず進歩だと思って良いです。

自分を責める必要は全くありません

今、「辞めたい」という気持ちがあるなら、
過去にどういうことがあったか、
というのはほとんど関係がありません。

大事なのは「今」と「これから」なので、
そこにエネルギーを注いでいきましょう。


自分のために利用していいから


職場を辞めようと思った時、
「知識や経験をこんなにもらったのだから、
やっぱりここに残ってお返しすべきかもしれない」
と思うかもしれません。

とても素敵な考えだと思いますが、
無理する必要は、全くありません。

上司や先輩、周りの人が色々教えてくれたのは事実かもしれませんが、
その「もらったもの」は、自分に吸収する才能があったからこそ受け取れた、
というのもまた事実だと思います。

誰かがその見返りを「当然の義務」として待ち続けている、
なんてことは無いのが普通ではないでしょうか。

それに自分の能力で受け取ったその知識や経験は、
受け取った場所でしか生かせないなんてことはありません。

むしろこれから自分が本当に歩みたい人生に生かした方が、
何倍も良い結果をもたらす
と思います。

あなたの経験は、あなただけのもの。他人に捧げなくてはいけないものではありません。

自分が働いてきた「環境」に対しては、
人生の大事な気づきのために利用させてもらいました。ありがとう。
この気づきを得るために必要な場所だったんだな。気づけたから、もう次に行くね。
そう思うだけで、いいと思います。


今が一番若いから、決断は今する


今いる環境から離れようとする時に
「この決断が人生の間違いだったらどうしよう」
と不安な気持ちが出ることもあるのではないでしょうか。

自分より経験のある誰かに何か言われるんじゃないか。
不利な人生になるのではないか。
お金がなくなるんじゃないか。
それと同時に自分の精神が病んでいくのではないか。
落ちぶれてしまうのではないか…

…しかしそれは今、実際には起こっていないことで、
事実ではありませんよね。

「杞憂」と言ってしまっては乱暴かもしれませんが、
とにかく今、事実になっていないことは確かです。
そこに囚われる必要はありません。

そして思い切って言いますが、
たとえ間違えたとしても、大丈夫です。

先ほども言いましたが、人生の選択において、
やってみないとわからないことは多くあります。

自分の生きる手段を自分で選ぶということは、
「自分が一番幸せな生き方を探る」ということと同義
です。

自分が一番幸せな生き方は、
自分にしかわかりません。
それを見つけるには、
自分の手で探るしかないんです。

探っていく過程で、何か思うようにいかなかったり、
「あ、間違えたな」と思ったのなら、
そこからただ軌道修正をすれば良いだけです。

そこに正解・不正解はないので、他人に
「ほらみろ、やっぱり間違いだっただろ」
などと言われる筋合いもありません。

間違えた後、
落ちたテンションのままに
その後の人生の全てが決まってしまう
…なんてことも、あり得ません。

それよりも、
瞬間瞬間を自分らしく、
最高の状態でいられるかどうか
がカギだったりします。

なので、人生はわりと
「動けば動くほど良い」
という側面があると私は思います。

しかもそれをやるのが
若いうちであればある程
良いと思います。

「今○歳だけどもう遅いかな…?」
なんて思うかもしれませんが、
この話において「今」が「遅い」ということはあり得ません。

自分の人生において、「今」がいちばん若いからです。

今モヤモヤしていることは、
なるべく早いうちに動いて
解決に向かった方が良いと思います。

「ちょっと気になってる」
ぐらいのことを思い切ってやるのも、今のうちです。

なにもしないまま今に10を足した年齢になるのと、
動いてみていろいろな経験をしてからなるのと、
どちらが良いでしょう。

自分がいちばん自分らしくいられること、
新しい何かにチャレンジすること、
幸せになることを、
自分に許可
していくのが、楽に生きていくカギとなります。


辞めてみて初めて見える景色があるから


私が本当にそうだったのですが、
”深く考える人”は、
仕事を継続している時と、
休んでいる時(休職中や退職後など)で
精神状態や世界の見え方、身体の状態が
全く違う
ということが起こり得ると思います。

今思うと仕事をしていた時は
業務時間外でも身体のどこかに必ず力が入っていて、
頭の中も「べき」だらけの日々でした。

普通に1日8時間労働、
週2日休みがありましたが、
労働時間でない時も
「8時に出発するためにこれとこれを済ませて…」
「この2日間の休みの間にできることをなるべくしよう」
「月曜から仕事だから日曜の昼あたりから気を引き締めておかないと」
などという思考に支配されていました。

退勤後も、なぜか頭が
「仕事モード」から抜け出せず、
頭の中で上司と話し続けたり、
次々とタスク処理をしてしまったり。

自分の時間」としていいはずの時間の
ほとんどが侵食されていました

そんな感じだったので、
会社を辞めた直後も、
「何もしない時間なんてあり得ない。」
「時間があるのだから有意義なことをしなくては」
と自分を駆り立てては、
休みたい身体がそれに反発して
勝手に涙がぼろぼろ出る日々でした。

でもしばらくしてようやく、
「何もしない」自分を認められるようになり、
同時にこのnoteが書けるくらい
深い思考をすることができるようになりました。

「やりたい」と思うこともどんどん湧いてきて、
会社員時代には考えもつかなかった
本当は好きだけど封印していたことも
やり始めました。

仕事を辞めて自分の時間を得ると、
自分の考え方や行動すら変わってきます

それは仕事を続けている間には
思いもつかないこと
(自分に許せていなかったこと)
だったりします。

頭の中にいた他者が
だんだん遠ざかっていって
見える世界が変わるんです。

それはまさに自分の人生が自分のものになる感覚です。

本当にそうなるか、どんなことができるようになるかは、
やはりやってみないとわかりません。

それなら、やってみる方を選んでみてもいいんじゃないでしょうか?

「やりたいことが具体的でない」から仕事を辞めるのが不安だとしても、
このように辞めたい理由が明確なら、それでいいと私は思います。



退職の経験談を調べると、
「上司に罵倒され、精神的な病になり退職に至った」
「身体の調子がおかしくなって、限界だと気づいた」
など、ストーリー性のあるものがよく見られます。

でも、必ずしも職場に問題があったり、
病院で診断されるような精神的・身体的症状がなくても、
会社を辞めることがあったって、いいと思います。

むしろ体が大変なことになる前に決断できたなら、それはとても立派なことです。

自分が仕事を辞めたいと思うこと、
辞めるんだと決めることに、
人に話せるような大層なストーリーは、必要ありません。

必要なのは、自分の本心を読む力と、
本心に従って行動を決めること
だけです。


ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
次回は、「人生の休暇」をとった方がいいという話、その具体的な方法などについてお話しします。
「無職」「ニート」「フリーター」…自分をそんな限定的な枠に収めてなくてもいいんでない?という話でもあります。


マガジンの目次、全体像はこちらです。


↓こちらのマガジンを書くにあたっての思いを書いた記事です。


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