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ブランドづくりと商売の真実


コテツゼミ参加者の募集を開始します。

コテツゼミの母体は、ブランディングと商売を学び、チャレンジしていくコミュニティです。コミュニティの学びを効果的にするための基礎講座として、コテツゼミを受講いただいています。

期間は2024年7月1日~12月31日の半年間。

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ブランドづくりと商売の真実。
Voicy No.0257 2022年12月27日放送
 

本文を音声で聴きたい方はこちらからどうぞ。

今回は「ビジネスのはじめ方」の続編です。

「好きを仕事に」の時代ですが、独立して食べていけることが先決です。ブランドのあり方を最初に決めて、「ライフワーク」と「ライスワーク」を分けてやっていくことも必要でしょう。


下請けになっちゃダメ


コテツ:前回からコテツゼミに参加してくださっているナギさんに聞き手で入っていただいています。

ナギさんが正社員を3年前に独立して、動画編集の仕事から始めたという流れでした。そこからどうビジネスにトライしていったかを聞きながら、どうしていくかを一緒に考えていきます。ナギさん、お願いします。

ナギ:お願いします。

コテツ:前回まで聞いていたのが、独立してみたら動画の制作編集ですといって作業的な仕事をどんどん請け負ってしまって、かなり量的にも大変でという話で。

ナギ:請けた最初はブランドというか、「自分のビジネスがこうです」と明記していなかったので、来た仕事を世の中の相場に合わせて値付けしていた、いちばん苦しい戦いだったかもしれない。

コテツ:いちばん苦しいですね。結局、下請けになってしまうのです。世の中のビジネス構造上のいちばん最後の作業仕事を下請けしているだけ。しかもフリーになった方は個人だから交渉力もなくて安く買いたたかれる。

ナギさんのお客様がそうだと聞いたわけではなく、一般的なケースだと、すごく小うるさいことをいっぱい言われ、安く作業させられるというフリーの方は世の中にめちゃくちゃいるのです。

ナギ:自分自身もどんどん「相手に尽くさなきゃ。そこに時間を割かないと」。

コテツ:丁寧にと思っているから、何回も現場に行ったりして。

ナギ:負のスパイラルというか。今はブランドづくりをコテツさんの元で学ばせてもらって、少しずつ「どんなコンセプトでやるか。それがあると、ビジネスを他と差別化できるかな」と考えだしたのですが、当時それを知っていればもっと楽だったろうなと思います。


「ライスワーク」と「ライフワーク」


実際にブランドづくりをするに当たって、自分のサービスを他と違う形に持っていくには、最初に何を考えたらいいですか。

コテツ:世の中に出ている情報で、違うと思っていることがあって。

「自分の好きなことをそのまま仕事にしろ」と、よく言いますよね。ナギさんは何度もコテツゼミに参加してもらっているので話している内容ですが、「好きなことを仕事に」は現実的にはライフワークとライスワークを分けていいと思ったほうが気が楽です。

自分のやりたいことはできるけれども食えないか、やりたくないことで食っているけれど、やりたいことは全くできないかで皆さん悩みます。

ライフワークは食うためにやる仕事なので、フリーの方はライフワークと分けたらいいのです。それなのに、世の中に出ている情報では「あなたのやりたいことは何ですか。それで起業しなさい」と言われる。自分のやりたいことで起業して食おうとするけど、食べるのとやりたいことを分けておく。

ナギさんに前回話してもらったように、コテツゼミでも私とコミュニケーションを取りながら、今ブランドとしてヒューマンドラマ・プロデューサーをされている。

ナギ:実際につくっているのは動画ですが動画編集者ではなくて。人間ドラマといわれているように、人柄を引き出すプロデューサーになりたいと思っているのです。

今は物やサービスの品質がそこまで差がなくなっていると思っていて。例えば病院やネイルサロンでは差別化できなくて、そこで選ばれるためには、どんな思いでそのサービスやビジネスをやっているのかというスタイルが見えたほうが、そこにファンや合うお客さまが付いてくると思っているので、そこを引き出せるように映像でプロデュースしていきたくて、ただの動画編集ではなくて動いていきたいと思っています。

コテツ:しかも、このヒューマンドラマ・プロデューサーで動画制作が手段になって、人に着目して人の魅力を伝えるのをたまたま映像でやっている。今やっている100歳のプロジェクトがありますね。

ナギ:お医者さんは堅いとか怖いイメージなので、プライベートやもちろん医師としての思いも全部含めて、実際にどんな思いでやっているか、プライベートがどんな方なのかを引き出す商品をつくっています。もう一つ、100歳の方の動画を撮影させていただいています。

コテツ:100歳以上の方の生き方。百年の恋じゃないけれども。

ナギ:100年生きてきた方の恋愛模様が気になって撮らせていただいています。
100歳以上の方がなかなかいらっしゃらないのですが、いればどんどん撮っていきたいです。

コテツ:ブランドづくりと商売の現実として、今みたいに100歳の方の恋とか生き方を撮りながら通常の動画制作もしていく。この2つを分けて生活をきちっと回していくために通常の動画制作は請けますが、立ち位置としてはヒューマンドラマ・プロデューサー。人を中心に据えたサービスをメインでやって、「ライフワーク」と「ライスワーク」の両方をサービスとして成立させていく。

けれども今、世の中的には、「あなたのやりたいことは何ですか」「あなたの特性は?」となって、それをそのままビジネスでしなさいと言われるから、皆さんがんじがらめになって縛られてします。


ブランドづくりで最初にすることは


ナギ:確かに、1つにしなきゃいけないのかと私も昔は思っていましたが、いくつかあったほうがいいとは感じて。大本は1つのコンセプトで通したほうがいいですか。

コテツ:ブランドづくりと商売の両立を考えると、ブランドコンセプトは当初から明確にあったほうがいい。それがビジネス的に成立している、していないは抜きにして。

ヒューマンドラマ・プロデューサーというのは「あり方」の問題で、ナギさんの哲学というか主張の問題です。それで実は違う動画編集でビジネスが成立していたとしても、「私のブランドとしてはヒューマンドラマ・プロデューサーです」というのを、出だしから一番上に掲げたほうがいいです。

方向性をはっきり上に置いて、それに関連する「食べられる仕事」をきっちりやれば全然問題ないです。でも、そうしたらいけないと思っているのか、日本人って「何とか道」という考え方が好きみたいです。

オレはITの会社で起業して最初の3年ぐらいすごくきつかったので、事業としてITをメインでやりながら、お金になる事業を横でやっていましたもん。

社員には面接のときに「ITの未来を切り開く」と言っているけれど、ITに関係ない事業で食べていく事業をやらないと会社が回らないし、実際やっていました。なんら恥ずかしいことではないです。

サイトを分けて、人と話すときもサービスの説明を完全に分ければいい。「浮気している」みたいに思うのかもしれませんが、別にいいんじゃないかと思います。

普通の編集の仕事を知り合いからどんどん請けて、ナギさんがちゃっちゃか編集して、さっとお金を払っていただける仕事をしながらメインのブランドを追及していくのは、全然ありですね。

本文は
コテツがVoicyの「ブランディングと商売の話」で語った内容を
文章化し加筆したものです。
Voicyアプリをダウンロードして『コテツ』で検索、無料で聴けます。
本文を音声で聴きたい方はこちらからどうぞ。

久々野智小哲津
二十数年にわたり、のべ7社ほど(8社目準備中)会社を経営。ITの会社を大きく成長させた後、新規事業でさまざまな事業を立ち上げ、フランス、イタリアを中心にヨーロッパからブランドを日本に持ってきたことをきっかけに、ブランドづくりができるようになった。
海外ブランドの日本進出や、日本国内の会社、サービス、商品、人(タレントさん、議員さん、スポーツ選手など)のブランドプロデュースにも関わっている。
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