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ウクライナ情勢と高麗航空の憂鬱

 ロシアとウクライナの戦争が続いている。その混乱の中でロシアがリースしている西側諸国の飛行機を返さないと宣言し波紋を広げている。

 さて、北朝鮮に行くと多くの趣味の世界のマウンティングに勝ち、相手を黙らせることが出来る。トランプのジョーカーみたいな存在。それが北朝鮮。

 飛行機オタクを黙らせるならこれ。

「オレ、高麗航空に乗ったことがある」
「オレ、ツポレフとイリューシンに乗ったことがある。しかも2桁(5回訪朝しているので)」

 ロシアのフラッグシップであるアエロフロートでさえ、今や西側の機体を使っている現状。旧ソ連、ロシア製の機体が揃った航空会社は世界広しとはいえまずない。南米やアフリカの航空会社くらいではないだろうか。

 ところで高麗航空には不名誉な称号がある。「世界一危険な航空会社」

 うーん。否定はしないけど。

 コロナの影響で高麗航空の国際線は飛んでいない状況。国内線はどうだろう。飛んでいないのではないだろうか。

 今後北朝鮮を再び訪れるチャンスがいつ来るかは全く不明。防疫上のことを考えると、コロナ終息後再度門を開くのは、世界でも一番最後になるだろうという見解は在日コリアンの人とも一致する。

 国際線の主力機であるTu-204はロシア製。An-148はウクライナ製。Wikipediaによればいずれもイリューシン・ファイナンスからのリース機。さらに前者のエンジンはイギリスのロールスロイス社製。

 今後特に整備面でリスクが大きくなることが懸念される。「”さらに”世界一危ない航空会社」となってしまう。

 かの国の飛行機の整備状況は不明。戦闘機は特に旧型機であるMig-17、19、21などを多く所有するが、一部機体を解体して部品を使いまわしているいわゆるカニバリゼーションの状態にあるとも聞く。 

 旅客機に関してはどうだろう。コロナ以前、国際線でギリギリの数で回していた虎の子の新しい機体をバラすわけにはいくまい。もしくは整備が出来なくなり他国が手放した機体、あるいはロシア本国から手に入れるのだろうか。

 西側の機体を使うことはないことを考えると、金正恩総書記専用機を除き高麗航空は開店休業という選択をとらざるを得なくなるのではないか。既に物流輸送は陸路と海路の占める割合がほとんどと考えると、数少ない人流に関して今後、鉄道に一本化することが予想される。ウラジオストックから万景峰92号に乗ってという方法もなくはないが情勢からして難しい。 

 行くなら北京から、あるいは大連あたりから国際列車に揺られて平壌入り。時間と費用の面でも、さらに防疫の面で隔離されると考えたらもっと近くて遠い国となってしまうのは確実。

 それに伴い高麗航空に乗った体験の貴重さもインフレする。それは趣味者冥利に尽きるとともに、相反して悲しさも増す体験。

 ニュースを見るのが最近悲しい。 

 ■ 北のHow to その139
 ぼくは空路の経験のみです。北京経由と瀋陽経由の便で入国しました。費用が高いのと北京の一泊が無駄。在日コリアンの方の中には万景峰92号での入国体験がある方もいます。海路は安いけど冬の日本海でものすごく揺れるのが難点。陸路に憧れます。大陸の風景を見ながらのノロノロ汽車旅。 

 
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