猫派

人形劇歴 十年以上  猫同居歴 それ以上  人形劇ができて傍らに猫がいて家族や友達と…

猫派

人形劇歴 十年以上  猫同居歴 それ以上  人形劇ができて傍らに猫がいて家族や友達と慎ましく生きていければ文句ナシ

記事一覧

固定された記事

はじめに

人形劇、人形操演に関するあれやこれやを書きます。 と言っても、糸操り(マリオネット)はやったことがありません。 棒人形と手袋人形のみです。 世の中の99.999%の方…

猫派
3年前
77

集められるかな?

「噴水のようなものです」 形意拳の立円の動きを、刀禅同好会の先生は そう説明してくださった。 集めて集めて集めて集めて 集めるのが閾値に達すると、 放出に転じる。 …

猫派
6時間前
1

お腹で立つ人 背中で立つ人

「骨を身体に入れなさい」 「骨で支えられるようにしなさい」 構造動作トレーニングのペアワークでは 相手の重さを借りながら 骨って頑丈なんだよ この頑丈な骨フレーム…

猫派
1日前
3

繰り返すことで

繰り返すことで、少しずつ感覚が深くなる。 繰り返すことで、少しずつ良い状態でいられる時間が 長くなる。 身体は すぐ元に戻りたがるから 残念な状態に戻っては、また…

猫派
2日前
4

口では喋っていない その2

口では喋っていない それが、達者な人と発展途上な人との違いだ。 達者な人は、口では喋っていないんだ。 口で喋ると重たくて、変化が自在につけられなくなる。 「お腹…

猫派
3日前

翻(ひるがえ)る台詞

今日、台詞が翻(ひるがえ)った。 翻るって、悪い意味で支えきれなくて裏返っちゃったって意味じゃないよ。 翻ったの。 翻って、台詞が活きの良いお魚になったの。 話…

猫派
4日前
1

距骨(きょこつ)を舐めていた

どうにも身体のおさまりが悪いな と、ひそかに感じていた。 それは、私が距骨を軽んじていたからだった。 距骨を通過しないで、重さを直接指先や踵にぶつけていたからだ…

猫派
7日前
3

動きに乗る

「タイミングと拍子が大事なんですよ」 先生が、隣で一緒に動きながら教えてくださった。 やりたい動きが馬だとしたら、 馬に乗れる瞬間は一瞬だと、私は知った。 その…

猫派
12日前
1

触れてはならない壁がある

(どうやったら、ああいう身体になるのかな?) お稽古から帰宅した私は考えていた。 (何が違うのかな?先生の身体と私の身体) ああかな?こうかな?と動かしていたら…

猫派
2週間前
3

蒸気があがっている

モワッて蒸気があがっているように見えるんだ。 先生の身体のまわり。 実際には あがってないんだけどね。 あと、ライオンみたいに見えるんだ。 先生の所作。 ライオ…

猫派
2週間前
1

しなるためにある

体幹内操法のコーチング中 先生のおっしゃるように蝶形骨の動きを導きだしたら 釣り竿の糸をリールで巻き上げるみたいな感触で 下の身体がついてきた。 身をくねらせて…

猫派
2週間前
1

わからなさと出会わせてくれてありがとう

あんまり腹が立たなくなってきたんだ。 わからない事をおっしゃる先生や先輩に。 昔は根に持って怒ったり、 お稽古自体嫌になって、投げやりになったりしてたけど でも…

猫派
2週間前
2

箱になったり樽になったり

揺腕で、手の指先が通る軌跡が船底形を描く時 腕は柱時計の振り子みたい。 身体は真四角の箱みたい。 箱から突き出た振り子が揺れて 私は、直線で構成された世界にいる…

猫派
2週間前
3

阿吽

義太夫節の最後って、なんでか知らないけど 「◯◯◯◯おーん」って言うんだよね。 素人の妄想なんだけど 日本語って、「ん」に向かって行ってるんじゃないかな? 「ん…

猫派
2週間前
3

シフォンケーキを卒業せよ

「何やらせるんですか〜っっっ!!」 心の中で叫んだよ。 「肘の下にあてがわれた木刀を軽く押してください」と先生に言われた時に。 だってさ、軽く押したら グエーッと…

猫派
3週間前
3

コマ送り

動いてみせるんじゃない。 止まってみせるんだ、人形は。 コマ送りの映像の連続として捉えた方が 良い動きになる気がする。 良い動きというのは、伝わる動きのことだ。 …

猫派
3週間前
1
はじめに

はじめに

人形劇、人形操演に関するあれやこれやを書きます。

と言っても、糸操り(マリオネット)はやったことがありません。

棒人形と手袋人形のみです。

世の中の99.999%の方には、全く興味のない話になるでしょう。

こうかな、ああかなと書き散らしますが、あくまで一つの考え方、one of themです。

何がしたいのかによって必要な方法は変わりますし、私が良いと感じた方法が、他の方にも同じ効果をも

もっとみる

集められるかな?

「噴水のようなものです」

形意拳の立円の動きを、刀禅同好会の先生は
そう説明してくださった。

集めて集めて集めて集めて
集めるのが閾値に達すると、
放出に転じる。

噴水がピューッと噴き出るみたいに
外へブワッと放出される動きに転換するんだ。

私の場合は、集めるポンプが貧弱なので
集め途中で力つきる。

噴水吹き上がりません。
水吸い上げる管に穴があいてて、ダバダバ水漏れ
おこしてます。

もっとみる

お腹で立つ人 背中で立つ人

「骨を身体に入れなさい」
「骨で支えられるようにしなさい」

構造動作トレーニングのペアワークでは
相手の重さを借りながら

骨って頑丈なんだよ
この頑丈な骨フレームで立つ方が、楽に動けるんだよ

そう、身体と脳に教えていく。

昨日の講座で私は
今までずっと お腹で立っていたことに気がついた。

お腹で立つ状態というのは

骨関節のかみ合わせがチグハグで、
骨が支え構造となるフレームになれていな

もっとみる

繰り返すことで

繰り返すことで、少しずつ感覚が深くなる。

繰り返すことで、少しずつ良い状態でいられる時間が
長くなる。

身体は すぐ元に戻りたがるから
残念な状態に戻っては、また良い状態を入力し直す
事の繰り返しだけど

でも、少しずつ良い場所に近づいていく。

「脚は股関節から動く」

何度も耳にしている言葉だけど

今日やっと

(あ、私は股関節から脚を動かしてないや)
と感じた。

(そうか、股関節から

もっとみる

口では喋っていない その2

口では喋っていない

それが、達者な人と発展途上な人との違いだ。
達者な人は、口では喋っていないんだ。

口で喋ると重たくて、変化が自在につけられなくなる。

「お腹で喋っている感覚になる」と過去に書いたけど

今は、口の中が1階だとしたら
2階で喋っている感覚がする。

2階で喋ると、声も飛ぶし
重たい軛(くびき)が外れるから、
台詞のニュアンスを鋭くしたりソフトにしたり
自在に操れる気がする。

もっとみる

翻(ひるがえ)る台詞

今日、台詞が翻(ひるがえ)った。

翻るって、悪い意味で支えきれなくて裏返っちゃったって意味じゃないよ。

翻ったの。

翻って、台詞が活きの良いお魚になったの。

話は数日前にさかのぼる。

数日前、体幹内操法の先生は、身体の中を翻らせる
方法を教えてくださった。

(詳細は先生にお尋ねください)

私、自分では翻る動きできているつもりだったんだけど、全然できていなかったんだ。

身体の外側をパ

もっとみる

距骨(きょこつ)を舐めていた

どうにも身体のおさまりが悪いな
と、ひそかに感じていた。

それは、私が距骨を軽んじていたからだった。

距骨を通過しないで、重さを直接指先や踵にぶつけていたからだった。

距骨を通過しないと、足底の円から身体がはみ出てしまう。

距骨を通過すると、足底の円の中に身体が納まる。

距骨を通過させようとすると、脚が身体の真下で
整列する。

動作術のお稽古で教わる、中間重心
距骨に乗れば、ほぼ中間に

もっとみる

動きに乗る

「タイミングと拍子が大事なんですよ」

先生が、隣で一緒に動きながら教えてくださった。

やりたい動きが馬だとしたら、
馬に乗れる瞬間は一瞬だと、私は知った。

その一瞬を逃したら、もう動きには乗れないんだ。

手のひらが球に触れているとする。

球を押すような動きから、球を引き込む動きに切り替わる瞬間

その瞬間に歩を進めれば、身体全体が動きに乗っていける。

上半身と下半身がつながった状態で動

もっとみる

触れてはならない壁がある

(どうやったら、ああいう身体になるのかな?)

お稽古から帰宅した私は考えていた。

(何が違うのかな?先生の身体と私の身体)

ああかな?こうかな?と動かしていたら

私の身体は、前の壁にべったりくっついてしまっていることを発見した。

身体の前面の皮膚が壁だとするじゃないですか。

身体の肉が壁にムギュッて押しつけられているの。

のめっている時って、すごいムギュッってなってる。

ふと、別の

もっとみる

蒸気があがっている

モワッて蒸気があがっているように見えるんだ。

先生の身体のまわり。

実際には あがってないんだけどね。

あと、ライオンみたいに見えるんだ。

先生の所作。

ライオンってさ、ガルルルルとか威嚇してなくても
なんか強いのわかるじゃないですか。

のっそり立ち上がるだけで、
ああハイハイ、あなた強いんですよねって、
なんとなくわかる。

強いんだろうなって感じさせる人って
身体の中で何かが落ち続

もっとみる

しなるためにある

体幹内操法のコーチング中

先生のおっしゃるように蝶形骨の動きを導きだしたら

釣り竿の糸をリールで巻き上げるみたいな感触で
下の身体がついてきた。

身をくねらせて泳ぐお魚みたいに、身体がなった。

(関節って、折れるためにあるんじゃないんだ)

(しなるためにあるんだ)

関節部分で骨が分節されているのは、しならせるためなんだ。

先生の説明を聞いて、私はそう理解した。

私は、設計のことはま

もっとみる

わからなさと出会わせてくれてありがとう

あんまり腹が立たなくなってきたんだ。

わからない事をおっしゃる先生や先輩に。

昔は根に持って怒ったり、
お稽古自体嫌になって、投げやりになったりしてたけど

でも、わからない事がわかりたくて彷徨っていたら
手を差しのべてくださる方々がいた。

その方々が、わからないのは、ここが欠けているからなんだよって種明かしをしてくださった。

そうしたら、闇雲な焦燥感や泥沼な徒労感が薄まってきた。

でき

もっとみる

箱になったり樽になったり

揺腕で、手の指先が通る軌跡が船底形を描く時

腕は柱時計の振り子みたい。

身体は真四角の箱みたい。

箱から突き出た振り子が揺れて
私は、直線で構成された世界にいる。

四角い箱な私の外側で、指先が曲線を描いている。
身体の外に円があり、身体の中は直線だらけなんだ。

揺腕で、手の指先が水平ラインを通るようにしようと
すると

箱から突き出た振り子の運動が違うものになる。

箱と振り子じゃなくて

もっとみる

阿吽

義太夫節の最後って、なんでか知らないけど

「◯◯◯◯おーん」って言うんだよね。

素人の妄想なんだけど

日本語って、「ん」に向かって行ってるんじゃないかな?

「ん」に向かうことを指向する言語なんじゃないかな?

集約すること、閉じることを欲する言語なんじゃないかな?

そんなことを ふと感じたの。

来週、能のお稽古だから謡を口から出していたんだけど

「てーえらーあはーあ」って謡うより

もっとみる

シフォンケーキを卒業せよ

「何やらせるんですか〜っっっ!!」

心の中で叫んだよ。

「肘の下にあてがわれた木刀を軽く押してください」と先生に言われた時に。

だってさ、軽く押したら
グエーッとかギョエーッて感じになったんだもの。

内臓が攣るって思った。

私が猫だったらさ、あの瞬間
「はい木刀押して〜」って言った人を両手で縦に
引っ掻いてるわ。

多分、先生なら軽く避けてしまわれるだろうけど

(私が人だったことに感謝

もっとみる

コマ送り

動いてみせるんじゃない。

止まってみせるんだ、人形は。

コマ送りの映像の連続として捉えた方が
良い動きになる気がする。

良い動きというのは、伝わる動きのことだ。

どんな感情で何をしようとしているのかが
明確にわかる動きのことだ。

止まることで、みせたいポイントが拡大される。

お客様の視線を連れてこれる。

人形が動くっていうのは
止まるってことなんだ。

大合唱していたカエルが、不意に

もっとみる