猫派

人形劇歴 十年以上  猫同居歴 それ以上  人形劇ができて傍らに猫がいて家族や友達と…

猫派

人形劇歴 十年以上  猫同居歴 それ以上  人形劇ができて傍らに猫がいて家族や友達と慎ましく生きていければ文句ナシ

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はじめに

人形劇、人形操演に関するあれやこれやを書きます。 と言っても、糸操り(マリオネット)はやったことがありません。 棒人形と手袋人形のみです。 世の中の99.999%の方には、全く興味のない話になるでしょう。 こうかな、ああかなと書き散らしますが、あくまで一つの考え方、one of themです。 何がしたいのかによって必要な方法は変わりますし、私が良いと感じた方法が、他の方にも同じ効果をもたらす保証はありません。 それは違う!と思ったら、自分がこうだ!と思うことをす

    • ムラのない動き

      今週は、偶然が重なって刀禅週間になった。 一昨々日も昨日も今日も、刀禅のお稽古さ。 なんでこんなに刀禅やってるんだ、私? ……申し込んでいるのは自分なんだけどさ。 今日のお稽古では、一線上を歩いた。 歩きながら思ったよ。 (ハイハイ、ムラのない動きをさせたいのね) (そこまでして、動きのムラを消したいのね こんちくしょうめ) 日常生活の動きは、ムラと偏りと断絶に満ちている。 動きと動きの間に切れ目がある。 意識が飛んでいる瞬間がある。 何かにずっと触れ続け

      • 根をはやす

        「なんか抜けてるんだよな」 昔、表現系のレッスンで言われたっけ。 (そんな事言われても、私抜いてるつもりないですよ)って思ったな、その時。 あれは何年前の話だったろう? その時は、自分が抜けているなんて思えなかった。 圧の抜けた身体であることに気づけなかった。 でも、刀禅同好会のお稽古で、 アーチ構造を内在している立ち方を丁寧に教えていただいたら、 (あ、私抜けてるわ)ってわかったんだ。 普段の私は、身体の根っこが抜けた状態で過ごしている。 空気の抜けた風船な

        • 顔の中

          日本人に多く見られる ぎこちない笑顔と、 外国人に多く見られる こなれた笑顔の違いを 体幹内操法の先生が解説してくださった。 「ここを使っているんだよ」 (具体的な場所は先生にお尋ねください) それは、顔の中だった。 そこを使うと、下顎が自由になる。 固くてぎこちない笑顔だと、下顎が固まって 喋るのが億劫になるけど この笑顔は そうならないな。 なるほど、ここが広がっていて下顎がフリーだから パーティーとかに放り込まれてもペラペラ喋って いられるのか。 ここを

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        はじめに

          無意識のつくろい

          自分の動きを確認しようとする時って ちょっと お化粧してしまうんだ。 表面を取り繕って、左右均等に動いてる風にして 自分を誤魔化すんだ。 「うんうん、大体左右均等だぞ」 代償動作とかで帳尻をあわせるんですよ。 本当にわからなかった。 施術を受けるまで こんなに右側に偏っていたなんて。 多分、先生の手によって、 スタート地点をずらさない状態から、右側左側を動かしたから、差が明確になったのだろう。 自分で動きの確認をする時は、無意識でズルをしていたんだと思う。 ス

          無意識のつくろい

          人形は遠くにいる

          ギュッと胴串を握りしめれば握りしめるほど、 離れた場所で構えていたとしても 人形が、体感として自分の近くに来てしまう。 これはダメなんだ。 人形が、体感として遠くにいる状態がいいんだ。 人形が遠くにいる時の感覚は、 傘や箒の柄を手のひらにのせてバランスを取っている 感じと似ている。 先輩にも昔 「傘でバランス取っている感じだよ」って 教えていただいた。 それはもしかしたら、 胴串を握っているんだけど、その胴串を手の内で 転がしている感じかもしれない、 なんて最近は思

          人形は遠くにいる

          人形は摺足(すりあし)で歩いている

          人間が、摺足しながら人形を遣うわけではありません。 人形が、上下動せずに横スライドで歩くわけでもありません。 人形が上下動しながら歩く時に、 常に摺足感覚が内在しているということです。 摺足のお稽古中、摺ることを忘れ去る私に 先生がおっしゃった。 「今は初心者だから、地面の下まで掘る感覚で摺ってもいいです」 「慣れてきたら、床の上に薄紙1枚置いた上を 摺る感覚にしていきますけど」 人形で歩いている時に思ったんだ。 薄紙1枚感覚 つくかつかないかのところにいること

          人形は摺足(すりあし)で歩いている

          色気のある線

          「真横に進むことは、ないとは言いませんが まずないと思ってください」 能の先生が教えてくださった。 能の仕舞で横に進んで行くときもね、 舞台の上で少し前に進みながら横に行くの。 前に行くことなしに、真横に進むことは ほぼないんだって。 人形の自主練中 そのことを試していたんだ。 真横に進むとね、味も素っ気もない。 なんかつまらない。 斜め前に進んで行くとね、なんか面白いんだ。 推進力を感じる。 前があるとね、なんか色気のある線になる。 仕舞で舞台上を移動してい

          色気のある線

          手が息を吹き返した

          太極拳のお稽古 先生が、指と身体のつながりを教えてくださった。 (詳細は先生にお尋ねください) ちょっと難しかったけど、先生のおっしゃる通りに 指を動かしていくと 身体の中で、右手と左手がつながった。 そうするとね、動いてない(ように見える)手も死ななくなるんだ。 例えば、右手が大きく動いているようにみえる動きの時、私の左手は大体死んでいる。 意識が抜けて空っぽになっている。 でも、先生の教えてくださったようにすると 左手が死ななくなる。 息を吹き返すんだ。

          手が息を吹き返した

          押された分だけ動く

          動作術のお稽古場で 押された分だけ動く練習をした。 きっかり押された分だけ動くの。 足さない、引かない、押された分だけ。 押された分だけで動けた時は、心地いい。 何かを水増ししてしまったり、先取りしてしまったり 踏ん張って抵抗してしまったりした時は 気持ち悪い。 押された分だけで動くと、 押されたエネルギーが自分の中を通過して相手に還る 先取りしたり、抵抗したり、水増ししたりすると その通り道を塞いでしまうから、エネルギーが還れなくなる。 余計なことをしているも

          押された分だけ動く

          蓋をする

          人形の動き 全部が動くと散漫になる。 どこかはとまっていて、そこを起点に動きがはじまる方が、良い動きになる気がする。 その起点が、キャラクターによって異なるのではないだろうか。 (動きの起点と、その人物の重心の位置はイコール なのかな?要検証) 動きの起点は、蓋をする場所みたいな感じ。 蓋がされると、何かが抜けずに還ってくる。 動きたくないのにずらされちゃう〜 そんな感じがいい感じなの。 蓋をすることと その蓋をどこに設定するかが肝な気がする。 「蓋」は「中心」

          蓋をする

          翻る

          翻るから息が入る。 魚が身を翻して方向転換するように、裏と表がクルンと入れ替わる。 そのクルンの瞬間に、スーハーしなくても息が身体に忍び込む。 そうすると、動きや台詞が途切れることなく つながっていくんだ。 翻れないと、一回止まって息を入れて動きや台詞を 再開することになる。 つながらないんだ。 どこかに(大変そうだな)とお客さんに思わせる 何かがまとわりついている。 なんだ、翻ればいいだけかって思うでしょ? でも翻れないんだよ、お尻が落ちた身体では。 ベチ

          台の上の私

          「動かないでいられるから動けるのか」 構造動作トレーニングのパーソナル講座の翌々日 人形劇の上演があった。 パーソナルを受けたら、脚がまっすぐになって 脚の内股側に2本のラインが通った。 そのラインがなくなると、身体はほどけて崩れてしまう。 この2本のラインをなくしてはいけない。 2本のラインがあると、腰が立つ。 今日、人形を遣いながら、 私はずっと腰が抜けた状態で人形を遣っていたのだと知った。 腰が立つと、自分の上半身が台の上に置かれているような感覚になる。

          台の上の私

          自分の身体はわからない

          猫派は困っていた。 (う〜ん、時々右膝が痛くなるなあ) 動けなくなる痛みじゃないんだけど、 普段の使い方が悪くて こうなっている気がする。 放っておくと、10年後とか おおごとになってそうだな。 一応90歳まで人形劇やりたいと思っているからさ これは1回ちゃんとみていただこう。 人形と一緒に、猫派は深夜バスに乗りこんだ。 目指すは三重県多度駅にある えにし治療院(構造動作トレーニングの先生の施術が受けられる場所) (しくじった…朝食難民になってしまう) 多度駅

          自分の身体はわからない

          線をつなぐ

          駄菓子屋さんのさ、糸の先にいろんな大きさの飴玉がぶら下がっていて、好きな糸を選ぶ仕掛け いつも、ハズレ札や小さい飴玉しか引けなくて がっかりする仕掛け あれを思い出す。 剣術のお稽古 木刀を構えた瞬間 なんとなくわかるんだ。 身体の奥までつながって、構えているのか つながらないで、構えているのかが 大きな飴玉を引けているのか、カスを引いているのか、糸の先には何もないのかが、 なんとなくわかるんだ。 つながらない状態は気持ち悪い。 本当に気持ち悪い。 つなが

          線をつなぐ

          100%止まる

          私の止まりは甘かったようだ。 人形って止めが大切なんだけど もっと全力で止まる必要があったみたい。 100%止まる必要があったんだ。 私は、20%か30%しか止まれていなかった。 固まりかけのゼリーみたいなもの。 だから、動きの輪郭が明確にならなかったんだ。 100%止まる必要がある。 100%止まる必要があるんだけど、 100%の止まりは、 身体の中で強烈に引っ張っておくことができないと できない。

          100%止まる