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世界と比較しよう日本/カナダの失業保険EI (Employment Insurance)受給のためのレポートってどんなことを提出しているか。

前に、カナダの失業保険 EI (Employment Insurance)の申請内容をお見せしましたが、実際に保険額を受給されるには、日本でいうハローワークのようなところに経過を報告しなくてはなりません。
カナダは確定申告も失業保険もビザ発給も全て、オンラインで個人のアカウントに紐付け申請する形なので、申請から支給までがとてもスムーズで早いです。
日本からだと目にかからない部分だと思うので、折角なので、カナダの失業保険のレポートはどういった内容を提出しているのか公開したいと思います。

カナダの申請はオンラインで一括管理のため申請から受給までがとっても早い。
今回の失業保険 EI(Employment Insurance) の場合でいうと下記の3つのステップで終了する。 これら全てオンラインで行うため、とっても簡単かつ支給までが早いカナダの対応。さらに今回コロナにおける緊急支援金だったため、私の場合は申請受付日から2日後に緊急支援金が支給された。その内容をお見せしていきたい。

My Service Canada Accountにログイン/アカウント登録をする。
②2週間に一度、オンラインでレポートを提出する。
③保険額の支給を確認する。

My Service Canada Accountにログイン/アカウント登録をする

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失業保険の申請をする=カナダで有効な外国籍労働者のビザを持っているという事。カナダで就労する人は労働ビザ申請時にGCKeyというものを作って持っています。ワーキングホリデービザ所有者でもビザ申請の時に初めに作っています。なのでGCKeyでログインが一般的。Sign in with GCKeyをクリックします。


GCKeyでログインし、いざ失業保険の受給のためのレポート提出には、別途My Service Canada Accountという個人アカウントを登録する必要があります。これはTax Returnや失業保険を申請する際に必要で、今回のコロナ禍における一括の緊急支援金(CERB)にも必要。まだ作っていなかった場合はここで作ります。

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My Service Canada Accountの登録にはカナダ政府から郵便で送られてくるEI Access Code番号個人情報の登録が必要です。

②アカウントが作成できたら、2週間に一度、オンラインでレポートを提出する。

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レポート提出はMy Service CanadaのウェブページからComplete my EI report online をクリック。Internet Reporting Serviceというページに飛ぶので、下の方にあるContinueのボタンをクリック。すると

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ログインページ。アカウントを作成後はSINナンバーと言われるカナダで合法的に就業するための個人の番号と、EI Access Codeと、住んでいる州を入力しContinueを押すと、前回作成したMy Service Canada Accountの個人情報のページに入れます。

利用規約を読み、Continueを押すと、受給のためのレポート入力がスタート。

レポートで聞かれることはたったの7つ。
1. Have you moved address? Changed bank info?(住所や銀行口座を変更したか?)
2. Were you outsite Canada? (カナダ国外に居なかったか?)
3. Are you self-employed? (自営業者かどうか?)
4. Did you work or receive any earnings? (期間中、収入があったか?)  
5. Did you attend school or training course? (期間中、学校やトレーニングに参加したか?)
6. Were you ready, willing and capable of working? (すぐに働ける状態にあったか?)
7. Is there any another money? (申請後、他に申告していない収入は無いか?)

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7つ全てにYes/Noを選択し答えると確認画面に飛ぶので、確認をして I Acceptを押すと終了です。とっても簡単。

③保険額の支給を確認する。

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支給金額の確認や、銀行振込日の確認もMy Service Canada Accountのウェブページから行います。これらはView my EI payment information をクリック。

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すると支給金額がずらり。
本来、失業保険 EI(Employment Insurance)は給料から納めた保険金額によって計算されるので、支給額は収入によって個々人で異なるのですが、今はパンデミックにおける緊急支援金CERB(Canada Emergency Response Benefit)という仕組みでの支援金として、納めた保険額に関わらず一律の金額で国民に支給されています。
驚くべきは、この緊急支援金の受付は4月6日に始まり、私は4月8日に銀行口座に振り込まれたということ。その間なんと受付開始日の2日後! に支給された。


○なぜこんなに支給開始まで早かったのか。

カナダの緊急支援金CERB(Canada Emergency Response Benefit)は、受付開始が4月6日、私が受給されたのは4月8日という、中1日の異例の速さでした。
なぜそんなに早く申請できたのか?

理由その1 申請方法がアカウント情報登録と、振込先情報のオンライン登録だけというシンプルなものだったため。
理由その2 申請者の受付日を誕生月別に4つ分け、処理のパンクを防いだため。
(1〜3月生まれ(4月6日申請) / 4〜6月生まれ(4月7日申請) / 7〜9月生まれ(4月8日申請) / 10〜12月生まれ(4月9日申請)
理由その3 3/25に緊急支援金の予告アナウンス。その時点で4月6日頃に受付開始する旨のアナウンスをしていた。これにより国民の準備ができていたため。

そして最大の理由
支援金額を一定にしたこと。申請に必要な要項が少なく審査が殆ど無かったこと。
これにより受給資格の無い人も申請できて、支給されてしまう事態に陥った。
カナダ政府はむしろ、受給資格の無い人が申請していたことをわかっていて、それでも細かい審査無しにまずは支給したのではないかと思う。
支給資格の無かった人や受給資格よりも多く支払われた人は、のちに返金の義務が待っている。そうすることでカナダ政府は始めに審査を殆ど行わず、まずはお金を届けた。細かいことは後という人命先決の政策。間違いや差額は後から回収すれば良いという政策。これによりビジネスや生活が救われた人々がどれ程いたことだろう。。
(※果ては、オンライン申請が困難な人は電話受付で申請が可能だった。)

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○あとがき。 支援総額とこれからの財政について。

カナダ政府のコロナ禍における失業保証は週に$500(カナダドル)。これが最長4か月間支給されたあと、それでも緊急事態宣言が緩和されずに支給が必要な人々には、通常の失業保険 EI(Employment Insurance)の支給に移行される予定です。
500カナダドル/週 は月間にすると2142.857カナダドル=月額 164,315円ほど。
最長4か月支給された場合は164,314円×4か月分 = 合計657,256円ほどが、今回の緊急対応給付金としてカナダ政府財政からほとんどの国民に支給される予定となっている。正直いって凄い。
カナダのトルドー首相は、財政の蓄えを殆どコロナへの保障に回すとアナウンスしており、これまでに潤沢に蓄えてきたと言っており、それでも今回の保障で殆ど無くなるようで。手厚い保障は嬉しいけれど、いつまで経済が停滞してしまうのか、、どこの国でもそうですが、ウィズコロナでの経済が、こんなに財を放出した後の社会保障の蓄えが心配です。早く経済を元通りに回せる日々が戻ってきますよう。。

最後に私が感動したトルドー首相のスピーチを載せておきます。


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