比較の罠を避ける!金融商品の賢い選び方
金融勉強会や個別にお金の相談に乗ることがあります。その時受ける質問として、AとBを較するとどちらがいいですか? この2者選択型の質問が多いのです。
今日はこんなことを考えてみたいと思います。
比較は適切ですか
Q:あなたはりんごとみかんのどちらが好きですか?
Q:あなたは野球とサッカーのどちらが面白いですか?
Q:冷たいお水と温かい緑茶のどちらにされますか?
金融相談を受けているときにこんなふうに聞こえます。りんごにはりんご特有のメリットとデメリットがあります。みかんにも同様です。
<りんごとみかん>
りんごは食感が心地よいメリットがありますが、切って放置すると黒くなっちゃうデメリットがあります。
みかんはジュースなどにも加工しやすいメリットがありますが、傷んだ1個のみかんが他のみかんも腐らせてしまうデメリットがあります。
メリットとデメリットは何でもあります。各自の状況に応じて選択するべきなんだと思います。
そもそも、比較は適切でしょうか?
<野球とサッカー>
私は野球がとても大好きです。少年野球のコーチもしていましたし、帝京高校の試合は神宮に見に行きますし、阪神タイガースの試合を中心としたプロ野球の球場にもよく足を運びます。
自宅から自転車で行ける距離に味の素スタジアムがありますが、サッカーには特に興味がないので行こうとはしません。
野球とサッカーを比較をよく聞きますが、比較する土俵が揃ってなってないと思うのです。
<冷たいお水と温かい緑茶>
毎日暑い日が続きますね〜。蒸し蒸しするし、汗だくになって入ったカフェで、まず何を飲みたいですか?
7月の記事としては想像がつかないですが、雪の中帰宅して、ご家族はあなたに、お疲れ様〜と言った後、何を出されますか?
つまり言いたいことは、
人によるし、状況によりし、
背景によって回答は変わってくるんだと思います。
条件を合わせることで比較が可能になります。
金融商品の比較
さて、話を金融商品に戻しますと、
Q:債券運用と株式運用はどちらがいいですか?
Q:ドル建て保険とつみたて投資信託とどちらがいいですか?
こういった2者選択型の質問も同様です。
比較する人の背景に応じて回答するので、一概には言えないんです。
個人相談に乗るときは、まずお伺いする事は、
あなたはいつまでに?
いくら必要ですか?
その目的はなんですか?
これを明確にしていただく必要があります。
例1:教育資金
5年後に子供の大学教育資金が必要でその金額が500万円の場合。
すでに用意した500万円は私なら運用はしません。普通預金に預けます。使用用途を明確にしてそのまま置いておきます。仮にするとしても償還日を確認した上で日本国債を買います。
それは絶対に元本割れしない安全策を第一に考えているからです。この500万円は5年後に必ず必要になることがわかっているからです。
例2:娯楽資金
一方、妻と2人で5年後に海外旅行するために100万円が必要な場合。
毎月20,000円ずつ積み立てて5年間積み立てることを計画する場合、私はリスクを大きく取り株式運用での投資信託を積み立てます。
運用がうまくいけば豪遊できますし、仮に失敗しても熱海の温泉街に変えるだけで済む話です。
かならず質問の背景には目的があるはずです。
いつまでに、いくら必要で、その目的に応じて運用の仕方が変わってくるということです。
それぞれの商品のメリットデメリット
いろんな投資方法があります。
株式投資、債券投資、不動産投資、仮想通貨投資、FX、先物投資、信用取引などなど。
どれがいいですかと聞かれるのですが、それぞれの商品のメリットデメリットよく理解した上で、個人に応じた運用期間とリスク許容度に応じて、それぞれの商品を購入するべきです。
また、どれか1つの商品に集中して投資するのではなく、分散して投資するわけですから、そのアセットアロケーションも、各個人のお金に対する目的を明確にしてからされると、あまり運用に迷いが出ないと考えています。
Q:投資信託はS&P 500とオールカントリーどちらがいいですか?
この質問は特に多いのですが、正直むっちゃ多いです。どちらも株式投資なんですよ。回答は「どっちでもいいよ」なんですが、その前に、株式投資をするリスクを許容してくださいね。株式投資は必ずリスクがあるんですよ。
最近2年ほど株価好調のなので良いのですが、リスクを許容しておかないと、株価下落に耐えられなくて投資をやめちゃうことになりますよ。
一度もドル資産を保有したことがない方は、金融全般の情報を包括的に得た上で、投資信託の比較をしてみましょう。SP500とオルカンなんて、そんな馬鹿馬鹿しい比較をすることはなくなりますよ。ドル円も乱高下していますよ。
投資を始める上で、知識は必須です!
今日は2024年7月26日です。最近2週間は、びっくりするくらい株価が下がって、ドル安円高に振れましたね。昨日の日経平均は-1,285円(-3.3%)でした。1,000万円投資していれば、1日で33万円が吹っ飛びました。
直近2週間だと10%も一気に値を下げましたので、100万円が消えたことになりますね。リスクは許容してくださいね。
守りのアセットアロケーション
FIRE会コミュニティメンバーとよく資産運用について話します。30代、40代の方は積極的に投資されている方が多い中で、50代の私は守りのポートフォリオです。
あまりメンバーの中では、私のようなアセットアロケーションを持っている人がいないので、軽くいじられます。勝負を避けているみたいですからね。しかし、守りのアセットアロケーションは、私にとってはバッチリのポートフォリオなんです。
しかし、30代の方から見ると、つまらなく見えるでしょう。それは守りのアセットアロケーションでは全然増えませんからね。
守備を固めているということで大きく資産が増える事はありません。しかし、大きく減ることもないのです。
具体的には、債券を中心に運用しています。ここ数年の株価絶好調の恩恵は、残念ながら私は受けることができておりません。しかし、これから起きるかもしれない暴落にすでに備えて、リスクを減らすために守りのアセットアロケーション組んでいます。
これは私の年齢が既に50代後半で、セカンドライフを過ごし、給与所得がない状況だからです。これからの未来の老後生活費シミュレーションを入念に繰り返した結果、リスク取る必要がないと判断しました。リスクを取る必要がないということは、リターンもない、つまり資産は増えないってことです。
ゲームの最高スコアを狙うみたいに資産形成をする人を除いて、私は生活できる最低限の資産があれば十分なので、これ以上を望んでいません。これは、私なりの戦略です。
私も若い頃は、人からびっくりされるような投資を経験しています。投資不適格な商品にも手を出したりもしました。投資じゃなくて、投機だったかもしれませんw。
デイトレードも試みましたし、FXもしたし、中国株やブラジル株などにも手を出しました。トルコリラなどでは大損を食らったこともあります。
しかし、そういった投資経験によって今があります。
現在の年齢と、いつまでに、いくら必要で、その目的は何か、が明確になっています。だから私は自分のアセットアロケーション、ポートフォリオを守りにシフトしているだけです。
人それぞれ、真似しないでね
まこさんがしているなら、私も債券が欲しい声をよく聞くのですが、十分に相談に乗った上で必要なら真似をしてください。しかしそうでなければ、一般的には株式運用のほうが長期運用することで資産が増える確率が高いです。
株式運用はボラが大きいので、怖くて何もできないで日本円でずっと持っているくらいなら債券投資をお勧めします。
特に債券投資をするには、今は絶好の買うチャンスです。アメリカの政策金利がかなり高い状態をキープしています。債券価格は現在最安値といえます。ゼロクーポンを狙えば、これから政策金利が下がると予想されているので債券価格は上がることが見えています。
金融商品にしては、珍しくローリスクミドルリターンの時期です。
しかし、債券を購入する前には、「債券とは何か?」をしっかり勉強してから購入を検討してくださいね。真似だけじゃ、痛い目を見ますよ。
債券のことをよく聞かれますが、債券向きの人はあまりいません。やはりおすすめは株式投資です。
トランプ大統領の可能性が高くなったいま、株高を目指す彼は、間違いなく政策金利を引き下げて景気拡大を狙うでしょう。ドル高の懸念も払拭するために円高ドル安に向かうでしょう。株を買うなら今だと思います。
まこさんが債券を持っているからといって、みなさんに合うかどうかは十分に吟味してください。ほとんど利益を生み出さない債券のわずかな利金(利息みたいなもの)で私は生活しています。わずかな利金でもよろしければ相談に乗ります。
債券は金融機関が勧めない商品
金融機関が儲かる商品は投資信託です。
儲からない商品が債券なんです。
世の中の情報の中は投資信託ばかりがいっぱい出てきますよね。SNSやYouTuberも投資信託ばかりに着目します。それは裏で金融機関が投資信託をガンガン買わせようとするマーケティング働いています。
一方、メディアでは債券の話はあまり出てきませんが、それは金融機関が儲からないので宣伝をしていないからです。
正しい金融リテラシーを身につけて、自分に合った選択肢をするためには、ある程度の金融知識が必要です。私を含めて誰かの話を聞いて一方的に踊らされて、金融商品の高値掴みをされないように頑張ってください。
私でよろしければ、趣味程度の雑談でよろしければ、お金の相談にはいつでも乗りますよ。
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個別のお金の相談は、いろんな人の話を聞いてみてください。私もその中の一人という位置付けでお願いします。
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フィリピン、セブ島のNPO法人DaredemoHeroへ寄付します。 私の人生に大きな転機となった団体で、里親支援を続けています。 子どもたちの大学卒業までの学費支援等、教育資金に活用させていただきます。 ホームページ→ https://daredemohero.com