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人事異動で通勤時間が20分長くなったので15年勤めた会社を転職した話

私は3学年差の姉妹の母親です。
下の娘が小学校にあがる直前、急な人事異動を言い渡されました。

異動先は、現配属先より通勤時間が20~30分程多くかかる事業所。

いわゆる「小1の壁」は長女で経験済&なんとか克服し、下の子の進級時は小4になる長女の力も借りてなんとかなるとふんでいました。

なので「下の子も小学校にあがり、ようやくゆとりが出来きそう」といったところでの辞令。まさに青天の霹靂でした。

異動の理由はもちろん前向きに言い渡されますが、リアルなところで私の予想では、会社にどんどん増える新米ワーママを、優先的に通勤時間が短くて済む事業所へ配置した結果、子供が小学生にグレードアップした私が玉突きされたのだろうと思いました。

人事部が辞令の際、自分の両親も働いていたから小学生の頃は留守番してただの、鍵を自分がかけて朝出ていただの、なぜか聞いてもいないそんな話を私にしてきたのも怪しんだ理由のひとつです。(真相は闇ですけどね 笑)

そんな話聞かされなければ、勘ぐったりしなかったし、勘ぐってしまった結果、「あんたら後続ワーママ達の道を作ったのは私なのに!!」と、罪のない後輩ママ達にまで牙を剥けそうになる始末。

※ワーママのパイオニアとして頑張った話はこちらで少し触れています↓
https://note.com/prime_editors/n/nb6fa326f15af

人事はヘタクソな気遣いはせずに、淡々と業務命令だけ伝えろよ…と初めてその時思いました。

と、そんなやさぐれた思いも湧きつつも、辞令は誰にでも平等に訪れるし仕方ないこと。
私にとってその会社は、就職氷河期に新卒採用にこぎつけた救いの神のような会社で、齷齪しながらも15年間勤めてきた会社。何より会社も仕事も大好きで、大好きな人達もたくさんできた会社でした。

なので、最初は前向きな気持ちでいました。仕事を手放すつもりなんかなかったし、40を前に人生初の転職なんて怖くて考えもしませんでした。

が、やはり小学生になったからと朝30分早まるのは大打撃!!

異動が決まった時、朝早い分は保育園時代のように起床を早めればいいことだと軽く考えていました。
加えて、子供より私が先に出ても鍵をかけられないことはないし、物理的な問題はそんなにない。
ないけど、やはり何があるか分からない時代、夕方まで留守をする家の戸締りは大人がきちんとしたいし、何よりも思いの外精神的に結構ダメージが。

子供が「行ってきます!」と言って朝出かけていくのを、見送ってあげたい。私自身が見送りたい。

ピカピカの一年生が、初めて「行ってきます!」と自分の足でひとり学校へ向かうその「行ってきます!」を、子供が誰もいない家に向かって言うのが嫌。親である私や夫が聞いてないのもすごく嫌!!

人生のどんな一場面も、かけがえのない瞬間であることにちがいはありません。

ですが、「子供の成長の瞬間」と「私がいなくても存続できる会社」を両天秤にかけなければならない状況はなんて残酷なんだろうと思います。

それもこれも日本に根付く「終身雇用」と「40代以上の女性の転職率の低さ」のせい。常用労働者のうち転職した労働者の割合を示す「転職入職率」について、40~44歳は男性が3.6%、女性が7.7%で、45~49歳は男性が3.7%、女性が6.0%だそう。加えて、子持ち女性のハードルはさらに高い。

だから、日本のお母さんたちは子供のために、どちらかを諦めたり、色々我慢と線引きを図りながら苦労してワーママを続けたりしてきたのだろうと思います。

でも、私はその時すでに「子供の成長の瞬間」を逃してまで会社にしがみついた経験と思い出を持っていました。(娘たちが1歳頃の話。またそれは機会があればnoteで書いてみたいと思います。)

それを物理的・精神的に何とか乗り越え、10年かけてなんとかバランスを取れるようになった矢先、この先またそういう経験を再度するのは絶対嫌だとアッサリ思ってしまったんですね。

なので、その20分延びた通勤時間を理由に人生初の転職を選ぶことになります。

理由はその「20分」ただそれだけです。

私のこの転職の理由を他の方はどう思うでしょうか。
同じ立場の働くお母さんは?独身又はお子さんのいない女性は?男性は?
人事担当者は?

正解も〇も×もない話です。
だけど色んな方にその意見を聞いてみたいです。

筆者:ミイ

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