【大注目】今、注目を集める医療業界!!国内最大規模の市場になるか!!注目を集める理由やポイントを解説します!
こんにちは!PreVenture編集部です!
スタートアップの中でもディープテックと呼ばれる、高度な技術開発を強みとする分野に多くの注目が集まっています。医療分野のその一つです。
医療分野は今後日本でも最大規模の産業になると見られており、注目されています。資金調達を行うスタートアップ企業も以前に比べて増えています。
AIメディカルサービスが80億円の資金調達を実施。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000049025.html
なぜ医療分野が今注目を集めているのでしょうか。
こでは、医療分野の市場を大きく医療情報システム、医療ICT、医療機器の3つに大別してそれぞれの特徴やポイントを解説します!!
医療分野の特徴
まずは医療分野の特徴を確認します。
医療分野を含むヘルスケアの市場規模
ここで、医療分野を含むヘルスケアの市場規模を確認します。経済産業省の調べでは(2017年)ヘルスケア産業の市場規模は、2016年の約25兆円から、2025年に約33兆円に成長すると推計されています。
〇医療情報システム
ここからはそれぞれの分野について解説します。
医療情報システムは病院内のシステムをインターネットで管理するサービスが主なサービスです。
業務の効率化や情報連携を図るシステムが多く開発されています。
他にも、地域医療連携や地域包括ケアなど、病院同士が連携し医療情報共有することで、患者に対してより高品質な医療の提供に貢献しています。
サービス例
インターネットを用いた、院内の業務の効率化・情報連携
インターネットを用いた、病院同士の連携・医療情報の共有
※SaaSの情報共有プラットフォームなど
医療情報システムの市場規模
矢野経済研究所の調査によると、市場規模の成長はそこまで大きくなく、市場規模はほぼ横ばいです。またコロナの影響により、若干縮小傾向にあります。
既存のソフトウェアやその他サービスから他のサービスに乗り換えるリプレイスが基本のため、大きな成長は見込めません。しかし、院内の業務の効率化や情報の連携は、医療従事者の働き方や健康の改善に大きく貢献します。また、医療過誤や迅速な対応を可能にするため、必要不可欠な領域です。
2010年に医療情報の外部保存が解禁される
2010年に医療情報の外部保存が解禁されました。厚生労働省によってガイドラインが作成され、責任の所在に関するルールが定められたり、電子媒体での管理に関するルールが定められました。この事により、クラウドでの管理が可能になり、普及が進みました。
今後の展開
医療情報システムのみでは限界があります。
医療情報システムの市場規模の大きな成長は期待できません。そのため、いずれ顧客の取り合いが起こり、激しい消耗戦になることが予想されます。資本力勝負になると、ベンチャー/スタートアップは不利です。医療システムのみでサービスを提供すると厳しい戦いになることが予想されます。
情報活用がカギになるか
そこで重要になるのが、情報の活用です。サービスを通じて蓄積される情報を活用し、新たな課題へのソリューションや他のサービスとの連携しさらに広い範囲を一元管理することができるかどうかが今後のポイントとなりそうです。
医療情報システムのベンチャー/スタートアップ企業
株式会社HOKUTO
事業内容:医師向け臨床支援アプリ「HOKUTO」を開発,他
TXP Medical株式会社
事業内容:救急医療データプラットフォーム NEXT Stage ERを提供
〇医療ICT
次に医療ICTです。医療ICTとは医療情報を電子データに変換しする技術やサービスです。
電子カルテや、オンライン問診などの患者情報をクラウドで管理するシステムや高精度の画像解析や3Ⅾ分析などによる患部の可視化、分析を可能にするサービスなどがあげられます。
サービス例
・クラウド電子カルテサービス
・オンライン問診
・診療予約システム
・クラウド型PACS
市場規模
2023年度の国内医療ICT市場規模(事業者売上高ベース)は、2018年度比1.59倍の198億円になると予測されています。(矢野経済研究所調べ)
電子問診システムやオンライン診療システム、クラウド型電子カルテが急成長
医療ICTでは、電子システムやオンライン診療システム、クラウド型電子カルテのサービスが急成長しています。
背景には、国による医療ICT導入の支援や、医療ICTベンダー企業に夜クラウドサービスへの移行があげられます。また、新規開業クリニックは院長が比較的若く、導入へのハードルが低いことや、オンラインでの予約や問診が差別化になることも要因として挙げられています。
今後の展開
今後医療情報はさらに増えると予想されています。それに応じて、クラウドでの管理も不可欠となってきます。情報の管理・整理を行う医療ICTサービスは今後も導入が進むと考えられます。
医療ICTにおいても今後は蓄積された情報の活用が重要であると考えられます。また、他のサービスと連携し、シームレスな対応を行うことで患者の満足度を高めることができます。
さらに、画像解析装置などは、他の医療機器との連携も求められます。
また情報量の増大に伴い情報セキュリティの強化も必要となってきます。安全に情報を管理できる体制・環境を整えることも必要です。
医療ICT分野のベンチャー/スタートアップ企業
株式会社eWeLL(イーウェル)
事業内容:訪問看護専⽤ 電子カルテ「iBow(アイボウ)」開発・運営
株式会社カケハシ
事業内容:薬局向けサービスの開発・提供、他
Ubie株式会社
事業内容:症状検索エンジン「ユビー」、他
〇医療機器
3つ目は医療機器です。日本の医療技術は世界でもトップレベルです。海外でも高く評価されています。そのため、医療機器を扱うベンチャー/スタートアップ企業は創設初期の段階から、海外展開を目指した経営を行う傾向にあります。
サービス例
医療機器の開発・販売
市場規模
世界の医療機器産業は2016年においては約3,400億ドル(約37兆円)と推計されている。日本は200-300億ドル (2-3兆円)前後を推移しており、世界全体の8%程の市場規模となっています。(NTTDATEの調査より)
日本の世界市場のシェアは8%です。高度な技術を必要とする、眼底カメラや内視鏡、医療用光源の市場を日系企業がほとんどを占めています。
しかし、他の市場はアメリカや欧州の企業がシェアのほとんどを占めています。
技術そのものが参入障壁になる
高度な技術や複製の難しい技術はそれだけで参入障壁となります。そのため、新しい技術開発が競争の源泉になります。より高度な技術を開発することはそれだけで、大きな強みになります。その点では、日本は機械技術に定評があり有利です。
しかし、難易度の高い疾患へのアプローチ方法の研究や、その他疾患への研究では他の国を上回っているとは言えません。
北米でも急成長
北米でも医療技術の市場規模は急成長しています。株式会社グローバルインフォメーションによると北米および欧州の医療技術の市場規模は、2020年には2,704億米ドルに達し、2021年から2028年にかけてCAGR11.5%で成長すると予想されています。背景には医療費の増加や人手不足などがあげられます。高度な技術ソリューションを求める傾向も成長を後押ししています。
グローバル市場は米が優位
グローバル市場では、アメリカが優位な立場にあります。多くの市場でシェアを獲得しており、80%を占める市場もあります。その背景には、学術機関の発展があげられます。
アメリカは国際的にも地位のある学術機関が多く存在し、研究環境も非常に整っています。そのため、医療の分野においても、他の国に比べて研究開発が進んでいることは市場での有利な立場を可能にしていると考えられます。
今後の展開は
医療機器の分野においては、今後学術機関による研究が課題となってきます。学術機関による研究を産業化し、国内外に普及させる必要があります。産・官・学が連携し、研究から商品化、販売までをスムーズに行うことで、日本の技術力を活かすことができます。
より難易度の高い疾患へのアプローチや、将来的に増えると考えられる疾患を予測することが今後の競争力になると考えられます。医療機器の分野では産・官・学の連携が求められます。
医療機器分野のベンチャー/スタートアップ企業
Veneno Technologies株式会社
事業内容:DRP創薬一気通貫技術を開発
株式会社AIメディカルサービス
事業内容:内視鏡の画像診断支援AI(人工知能)の開発
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は医療市場を「医療情報システム」、「医療ICT」、「医療機器」の3つに大別し解説しました。国内では院内システムのクラウド化や患者対応が目的の医療ICTの導入が進んでいます。また、医療機器は世界で見ても市場の規模は大きく、競争が起こっています。
ベンチャー/スタートアップ企業は海外展開を見据えた経営や、資金調達を行えるかがポイントになります。またベンチャー/スタートアップを支える環境を整えるための産官学連携が必須です。医療は国際的にも優位な産業に育つ可能性があるため、注目が集まっています。
最後に。。。
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