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自身の経験からしかアイデアは生まれない

自身が経験したこと、学んだことからしかアイデアは生まれない

この世の中にはたくさんのクリエイティブがあふれています。
広告のビジュアルやキャッチコピー、お店や企業のブランディングなど、新しい物が誰かの手によって生み出されています。
クリエイティブは物事の考え方、創り出した人に対して使える言葉です。

新たなクリエイティブを生み出すためには日々のインプットが欠かせません。
なぜなら人は自身が経験したこと・学んだことなどインプットされたことからしかアイデアや成果物を生み出せないからです。

インプットについて例えば弊社であれば広告のための知識(マーケティング、仮設立て、課題の特定など)は大前提として必要となりますが、これだけではアイデアや最終的な成果物にはつながりません。

経験したことを脳内にタグ付けし保存する、「記憶の検索エンジン」

これはかなり前に読んだ佐藤可士和氏の著書の内容を基にしているのですが、経験したことをカテゴリーに分け、各経験にタグを付けて脳内にインプットします。
このタグとはモノの見方です。多方向からそのモノを分析し、関連付けられるタグを付けます。
そしてタグを付けるモノは自身が関心を持ったモノなら何でも構いません。日常生活で目にしたモノ・体験が全てその人のアイデアソースになります。

記憶のタグ付け

アイデアソースはどこにでもあります。
例えば街に出て見かけたお店の外観、店内ディスプレイ、看板、行き交う人々…など

検索は、例えば今自身が担当している案件の広告案に紐づく記憶を検索し、経験・記憶に付けておいたタグが引っ掛かりアウトプット・アイデアに繋がります。

検索の方法はどのようなやり方でも構わないと思います。
思考を巡らせるだけで取り出せることもあれば、関連するキーワードを書き出すことでぴったりのタグ付けされた記憶が取り出せることもあります。

私はただ思考を巡らせても堂々巡りになってしまうタイプなので、紙に書きだします。
紙に書きだす方が頭の中も整理されてタグ検索とアイデア出しがやりやすいです。

心を豊かにしてくれるエンタメも大切

エンターテインメントとは人々を楽しませる娯楽を指します。
娯楽とは、人間の心を楽しませ慰める活動を指します。
そしてその娯楽の経験が心を豊かにしてくれます。

自身の好きなことから得たことがインスピレーションに繋がったり、考えの幅を広げてくれます。
勉強では得られない、エンタメからしか得られないモノがたくさんあります。
例えば以下のようなものです。私自身の体験を交えながら解説します。

エンタメで心を豊かに:自分の趣向を活かす

読書

小学生の頃から読書が好きでした。図書室に置いてあったアガサクリスティーや日本・海外の神話の本などを読み漁っていた記憶があります。
我慢できなくて二宮金次郎のように読みながら下校していました。今思うと事故にあいそうですしとても危ないですよね。車にも迷惑です。
中学生の頃は新選組に興味を持ち関連書籍や司馬遼太郎の著書を数冊読みました。
その後も澁澤龍彦氏著書や翻訳本、江戸川乱歩、三島由紀夫、夢野久作、ラブクラフトなどを読んでいました。
活字しかない本はその描写で想像力を豊かにしてくれ、たくさんの言葉・表現方法を教えてくれます
言葉を知らなければ多彩な表現の文章を書くことはできません。
そして、書けば書くほど文章力は磨かれます。

読み、そして書く。

どちらも大切なことです。
娯楽としての読書であれば読み、その感想を整理しアウトプットするのが良いでしょう。
知識インプットのための読書についてはまた改めて。

映画

サブスクなどで見ることができるオリジナルのテレビ映画も魅力的な作品が多いですが、映画館の大画面でその世界に没入した時間を過ごすことはとても贅沢で素敵な体験です。
以前どうしても観たい作品が4DXのみだったので一度だけ4DXで映画を見たことがあります。
もの凄く座席が震動していて「こんなに揺れるの?!!」と驚いたのを今でも覚えています。
終始揺れまくり水が跳び風が吹き完全にアトラクション状態でした。その作品と4DXの相性はとても良く、臨場感があり楽しい思い出になりました。

最近ではジュラシック・ワールド3やドラゴンボール超スーパーヒーローを映画館で鑑賞しました。
どちらも昔から続くシリーズ。童心にかえり最高の時間を過ごせました。

私は基本的に映画を1人で観に行きます。
その理由は鑑賞後の余韻に浸りたいこととアウトプットをしっかりと行いたいためです。
作品を振り返り、噛みしめ、印象的なシーンや心動かされたシーンについて言語化しアウトプットします。
こうすることでただ「面白かった~!」というだけではなくもう一歩作品世界に踏み込むことができます。

余談ですが、ジュラシック・ワールド鑑賞後にその感想をTwitterにひたすらツイートしていたところ、検索から感想を見つけた方がとても共感できます!!とリプライを下さり感想を語りあいました。
その方とは偶然好きなバンドが同じで、バンド話でも盛り上がり相互フォローになりました。
こんなご縁もあるんだという新しい出会いでした。

音楽(ライブ)

あまり頻繁ではありませんがライブに行くことが好きです。
生の演奏と会場が一つになる一体感、高揚感はライブの醍醐味です。
アーティストが創り出すライブ空間は映画とはまた異なる世界に没入させてくれます。
生演奏が心震える体験になるのはどの音楽ジャンルでも同じではないでしょうか。
こうした刺激を受けることは感性を磨くことに繋がります。

また、ライブを20分間体験するだけで幸福感が21%も増加します。(ヨガでは10%増、犬の散歩では7%増)
2週間に1回の頻度でライブに参加する人は、最高レベルの幸福感、充実感、自己効力感を得られる可能性が高く、寿命が9年延びる可能性があるのだそうです。
出典: O2 “Science says gig-going can help you live longer and increases wellbeing”

洋楽はコロナの影響もあり、2019年4月のジョン・メイヤーの来日公演2daysに行ったきりです。
初めての座席に座ったままのライブ。「大人のライブ」と言った趣でした。
ある曲ではスマートフォンのライトを点灯させ曲に合わせて左右に振る人が数名おり、どんどん周囲に広がっていきあっという間に会場中が揺れるライトに包まれました。
もちろん私も一緒に行った人もライトをつけて振りました。
これもライブで体感できる一体感の一つですね。

11月に18年追いかけている好きなバンドの金沢公演があるので今から楽しみにしています。
先の映画で相互フォローになった方も金沢公演に来られるそうで、ライブ後にお会いする予定です。

このバンドのライブでは大暴れすることが楽しみの一つなので毎回筋肉痛になります。そのため恐らく頚椎ヘルニア予備軍です。笑

「ヘッドバンギングってよくないと思います。考えたほうがいいと思う。確実に健康に悪い」

YOSHIKI

とYOSHIKIも言っていました。
確実に健康に悪いことは分かってはいるのですが、やめられません。条件反射で体が動いてしまいます。
それほど音楽が会場を包むライブという空間は行った人にしか体感することができない感動・興奮・高揚感に満ち溢れています。

エンタメで心を豊かに:身近な人の趣向を体験する

自分ではだけでは経験できない体験は視野が広がり考えの幅も広がります。
家族・友人・恋人・パートナーなど周囲の人の趣味などを一緒に体験することはコミュニケーションを取り仲を深めるだけでなく、自身の心を豊かにするためにもとても大切なことです。

釣り

釣り好きの父に子供の頃は何度も釣りに連れて行ってもらいました。
潮風に吹かれながら釣り竿に獲物がかかるのを待つ楽しさ、アタリを釣り上げた時の達成感や喜びはとても大きいです。

特によく覚えているのはアジ釣りとメバル釣りです。

アジ釣りにはサビキ仕掛け(下カゴ)という釣り竿を使います。糸の先に餌を入れる下カゴがあり、その先の糸に複数の釣り針がついています。
しばらく海中に沈めておき、糸を巻き上げていきます。すると複数の針にかかったアジが釣り上げられてきます。
この釣り針にかかったアジが続々と海面に姿を現す光景を初めて目にしたときは驚きと感動でいっぱいでした。

メバル釣りはテトラポットの所で行いました。
岩礁帯などの岩場に潜む魚なのでテトラポットの間にも潜んでいます。
テトラポットの隙間に餌を付けた釣り針を落とし釣り竿を軽く振って食いつくのを待ちます。
根がかりすることも多くありましたが辛抱強くかかるのを待って釣り上げたメバルが大きかった時は大喜びでした。
これも一種の成功体験ですね。

釣り上げた獲物がその日の夕食になるのでアジ釣りの日はアジの握り、メバル釣りの日はメバルの刺身を食べるのが恒例でした。
メバルは煮つけが美味しいと有名な魚ですが、釣りたての刺身はとても美味しいです。

釣りたての魚が味わえることも釣りの醍醐味の一つですね。しかも自分が釣り上げたものとなると喜びもひとしお。

貴重な体験をたくさんさせてくれた父に感謝しています。
今思うと命をいただくということの大切さも釣りを通して教わった気がします。

キャンプ

人に誘ってもらうまでキャンプへの興味は全くありませんでした。
ですが行ってみるととても楽しかったです。

テントを立て、いい感じに燃えそうな木の枝集め。
木漏れ日、風で揺れる木の葉音、見渡す限りの自然…昼間からお酒を飲み自然の中でのんびりと寛ぐひと時は日常から離れたとても贅沢な時間でした。

日が落ち始めたら焚火の準備。
傘がひらいている松ぼっくりが着火剤になることもキャンプに行かなければ知ることはありませんでした。
それまでの私の中での松ぼっくりは、秋になると近所の公園に落ちているもの、クリスマスリースなどに使われるものという認識でした。そこに新たな記憶のタグが加わりました。

焚火をぼんやりと見つめているとなぜか心が落ち着いて穏やかな気持ちになりました。
焚火には話に集中できる、リラックスできる、多様な価値観を受け入れられるなどの心理的効果があるそうです。

「モノからコト消費」に移り変わってきている現代において、心の豊かさを求める人たちに自然に触れることやヒーリング効果のある焚火を囲むキャンプが人気となっているのは頷けます。

こうして見てみると私は自然への関心が薄いようなので、自然と触れ合える場所に連れ出してくれる人は視野を広げる、新たな体験をするという意味でも貴重で大切な存在です。
また、相手の趣味の世界を一緒に体験することで相手との絆も深まります。

経験=心(精神)の豊かさがアイデアソースに

先のエンタメに触れることもそうですが、様々な自身の経験や観察がアイデアソースとして脳に保管されます。これらをアウトプットする時に経験したことと学習したことが紐づき掛け合わされ、自分だけのアイデアとしてアウトプットされます。

漫然と生きるのではなく、日々の経験・エンタメなどから得られることを自身のモノとする。
経験を整理し保存することは自分の心を整え豊かにもしてくれる最強のインプットです。

自身の心を豊かにするためにも趣味にしていることを、もう一歩踏み込んで考えてみてはいかがでしょうか。

私が例に上げたことの他に
・マンガ
・アニメ
・ゲーム
・美術館へ行く
・博物館へ行く
・クラブ
・バイク
・クルマ
・筋トレ
・音楽(自身で演奏)
など、なんでも構いません。

新しい発見や楽しみ方、他のこととの意外なつながりが見つかるかもしれません。
そうした発見などが新しいアウトプットのヒントにもなり得ます。

また、新しく興味のあることに臆せず飛び込んでみることも良いと思います。

勉強し知識をインプットするだけでは得られない経験の積み重ね=心の豊かさがオリジナルのアイデアの種です。
たくさんの種の中からいつかアイデアが芽吹く日を楽しみに、脳に心に知識と経験を蓄え豊かな土壌を整えましょう。

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