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開催レポート:【DXオンライン勉強会】第9回 有識者が語る!DX推進アプローチ事例

ーこの記事は2022年2月18日(金)に開催された 『【DXオンライン勉強会】第9回 有識者が語る!DX推進アプローチ事例』の開催レポートです。―

コロナ禍をはじめとする社会的・経済的な環境変化を受けて、企業の経営課題としてのDXの重要度は一層高まっています。
しかし、デジタルシフトによる成果の創出は容易ではなく、また、成熟したDX推進体制を構築する企業が限られているのが現状です。

そこで、第9回となる今回は「推奨されるDX推進アプローチ」をテーマに有識者より事例を紹介しながら提言いただきました。
DXをミッションにしている方はぜひご一読ください。


【ゲスト講師】
株式会社エスクワイヤー
英国MBA(経営学修士)/JDLA General/IoTエキスパート
金谷 敏尊 氏

 【モデレーター】
パーソルプロセス&テクノロジー株式会社
ワークスイッチ事業部 事業開発統括部 部長
事業構想士(MPD)/総務省委嘱テレワークマネージャー/プロティアン認定ファシリテーター
成瀬 岳人


▼セミナーグラレコ
※お時間がない方はこちらのグラレコで概要をご覧ください。


DX推進アプローチについて

DXコンサルとしてご活躍されている金谷さんにDXの現状と推進上の課題を取り上げ、推奨されるDX推進アプローチについて提言いただきました。

ビジネス環境の現状

私たちが置かれているのは「VUCA(Volatility(変動性)・Uncertainty(不確実性)・Complexity(複雑性)・Ambiguity(曖昧性)の頭文字による造語)」の時代であり、社会やビジネスにとって未来の予測が難しくなっています。企業経営においては、不確実な未来を前提に考えていく必要があります。

また、現在は「第四次産業革命」の最中にあると言われており、AI、IoT、XR、ブロックチェーンなどのデジタル技術を駆使するスマート社会へ移行しています。企業は、このような産業シフトを見据えて、新時代の競争優位性を確立することが求められます。

加えて「デジタル技術の発展」、 「コロナ禍」、「経営課題としてのSX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)とDX」のような環境変化を背景に、世界的にDXは加速していま す。 これらの環境の変化に合わせるように非常に多くの企業が自社内でのデジタル化を進めています。

環境変化により加速するDXと企業の動き

アフターコロナの経営環境では、ネイティブにデジタル技術やデータを使いこなすことが不可欠となります。DXの本義は「デジタルネイティブ企業に転換すること」であると金谷さんは考えています。
DX 推進企業とその他の企業で比較すると、DX推進企業のROE(自己資本利益率)が高く、DX推進と業績向上には相関があるという結果も出ています。このデータからも、企業が生き残るためにDXを推進する必要があることがわかります。

DXとは何か、なぜ必要なのか

では、このようなビジネス環境でなぜDXが必要なのでしょうか。そもそもD Xとは「データとデジタル技術を活用して変革を起こし、競争上の優位性を確立すること」です。デジタル技術による第四次産業革命が加速し、デジタルが当たり前にある経営環境に移行している中で市場を牽引していくような優位性を確立するために、多くの企業においてデジタルシフトが求められているため、DXを推進する必要があります。

求められるDX推進のアプローチ

ではどのように進めていけばよいのでしょうか。
まず、DXには「全社のDXに関わる領域」と「個別のイノベーション案件に関わる領域」があります。特定のプロジェクトのみを対象とする場合は後者主体のアプローチでよいですが、全社レベルでDXを推進する場合は、2つの領域を合わせて進めます。DX戦略を経営方針に盛り込み、イノベーションを加速させるための推進/管理体制を構築していくことが求められます。

2つのDX領域の関係図

金谷さんによると、DXの対象となるイノベーション推進(個別プロジェクト案件)は4つのタイプがあるといいます。

4つのDXの対象となるイノベーション推進(個別プロジェクト案件)

上半分がビジネスモデルが変わるもの、下半分がビジネス基盤が変わるものです。そして左側の2つがプロセスイノベーションに近く、右側2つがプロダクトイノベーションに近いものです。一番着手しやすいのは「業務高度化」、次に「販路拡大」です。上側2つは難易度がぐんと高くなります。最 も難しいのは「新ビジネスの創出」ですが、長期的にみると数年後にこの分野をやってきたかどうかの成果が問われ影響が大きいため取り組みたいものではあります。

DX推進アプローチ事例のご紹介

セミナー内では、先述した4つのタイプ別DX事例をご紹介いただきました。
詳細はアーカイブ動画で解説していますので、ぜひご覧ください。

▼アーカイブ動画
タイトル:【DXオンライン勉強会】 第9回 有識者が語る!DX推進アプローチ事例

https://www.persol-pt.co.jp/ws_digital/archive/

新ビジネス創出のハードルは高いと先ほども触れましたが、進めていかなければなりません。そこで推奨されるアプローチが、プロセスイノベーションでビジネスプロセス革新を突き詰めていくというもの。結果的にやがて売り物になるという連鎖的イノベーションが起きることがあります。このアプローチで成功しているケースは多いです。
例えば JR の Suica は改札混雑緩和、作業効率アップのための半自動化というビジネスプロセス革新として始まりましたが、要件を固める中でチャージ機能や KIOSK での利用を含めた結果、利用者が増え「電子マネー」という新ビジネスの創出に成功しました。

まとめ

  • アフターコロナでは、先進技術やデータを駆使したデジタルビジネス戦略で競争優位性を確立することがより一層重要となる。

  • 全社DX推進においてはDX戦略を経営方針に盛り込み、イノベーションを加速させるための全社的な推進/管理体制の構築が求められる。

  • 新ビジネスの創出はDXの本流だが、実現は容易ではない。比較的確実性の高いビジネス基盤やプロセス革新から着手することは現実的な選択となりうる。

WORK SWITCH+DIGITALでは、DXを進める”デジタル人材”を育成するお手伝いをしています。

DX推進についてお悩みをお持ちでしたらお気軽にご相談くださいませ。

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文・グラレコ/さーや
Twitter:https://twitter.com/sayaaan1582

※記載されている情報は公開日時点での情報です。


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