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「BLUE GIANT」原作一気読み直後に映画を見た感想

半年に1度、1日中ネカフェに籠って漫画漬けになる日を設けている。

今日がその日だった。

今回の目的は、現在公開されているアニメ映画「BLUE GIANT」の原作を読み込んでから映画館に直行すること。

以前から気になっていた漫画なので、映画公開前には原作を読もうと決めていた。
なかなか時間を作ることができず、結局1日で原作も映画も一気に見ることになってしまったが、趣味に費やせる充実した休日をこの上なく楽しみにしていた。


この作品は、世界一のジャズミュージシャンを目指しテナーサックスを演奏する少年・宮本大の熱い成長物語である。地元仙台から東京、世界へと飛び立っていく。
彼は多くの人と出会い、助けられながら成長していく。反対に、彼の演奏は人々の心を動かし彼らの人生に影響を与える。そんな人との交わりを大切に描いている作品である。
そして、一番の魅力は、音が出せないはずの本から音楽が聞こえてきそうな迫力のある絵力
この作品を読んだ誰しもが、実際どんな音楽が流れているのか知りたくなってしまう。
もちろん私もそのひとりで、ワクワクしながら映画館へ向かった。


ここからはネタバレ無しで映画の感想を書いていく。
映画では、東京での物語が中心に描かれている。

音楽だけじゃない圧巻のライブシーン

一番楽しみにしていた演奏シーンは想像以上だった。
もちろん初めて聴く演奏は力強くかっこよく圧倒させられたのだが、それと同じだけ素晴らしかったのは、演奏シーンの視覚でも訴えかけてくるド派手なアニメーション演出だった。
時には、ステージがカラフルに彩られたり、突然劇画タッチな絵になったり、宇宙に吸い込まれるような映像が挿入されるなど、音楽とアニメーションを上手く組み合わせて表現されていて、とても楽しかった。
音楽だけに期待して見に行くと度肝を抜かれる。


原作とは異なるラスト

基本的に原作を再構成して作られているので、原作とは異なる点もいくつかある。
ここで私が失敗したなと思ったのは、原作を先に読んでしまったせいで、ストーリーの細かい相違点が気になってしまい、物語に入り込めなかったことである。
映画は省略されている部分が多いので、それを補足するように後から原作を読んだ方がより楽しめたかもしれない。
それに、音楽を聴いてから原作を読むのも悪くないかもしれない。頭の中に音楽が流れている状態で漫画を読むのも、気持ちの高ぶり方が違うだろう。
良かったことは、ラストシーンが原作と違ったことである。私は映画の終わり方の方が好きだった。心が救われた。



原作を先に読んでしまった後悔はあったものの、映画自体は鳥肌が立つ程の圧倒的な演奏とアニメーションで絶対見たことを後悔させないだろう。
ぜひ映画館で見てほしい作品である。


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