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ヨーロッパ一人旅

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旅には何があるのか、いや何もないのか。そんなことを日々振り返りながら綴っていきます。
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#スペイン

自分だけのアルハンブラ物語を紡ぐ(スペイン・グラナダ)

自分だけのアルハンブラ物語を紡ぐ(スペイン・グラナダ)

グラナダ編グラナダと言えば1492年のグラナダ陥落。親の名前より聞いたフレーズ。キリスト教によるイスラム勢力からの国土回復運動のレコンキスタが完了した出来事である。

世界史旅をしている僕が、こんな重要な歴史を抱える街に行かないわけがない。グラナダ陥落を象徴するアルハンブラ宮殿へ向かった。

アルハンブラ宮殿イベリア半島最後のイスラム王朝であるナスル朝によって建てられた宮殿である。今まで宗教が混

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後ルドバ(スペイン・コルドバ)

後ルドバ(スペイン・コルドバ)

コルドバ編コルドバを訪れた理由は一つ。8世紀に興ったイスラムの王朝、後ウマイヤ朝の首都がここに置かれ、受験勉強で思い入れがあったから。このように、衝動に身を任せて行動できるのも一人旅の面白いところ。

コルドバの地を踏むことだけが目的だったが、調べてみると、後ウマイヤ朝の最盛期の王であるアブド=アッラフマーン3世が建てたザフラー宮殿があることを知った。気分は一気に高揚した。

ザブラー宮殿日本

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ガウディに招かれる(スペイン・バルセロナ)

ガウディに招かれる(スペイン・バルセロナ)

バルセロナ編情熱の国と言われるスペイン突入。今まで寒かったヨーロッパの気候が嘘のようで、一気に真夏ムードで暑い。ヤシの木もそこら中に生えている。
気候と国民性は一致する気がしていて、情熱的な国民性はこの気候によるのだろう。

ちなみに、和辻哲郎の『イタリア古寺巡礼』の国民性に言及された箇所を要約すると

「寒い国では体を引き締める習慣がつくが、暑い国はだらける場合が多い。そのため寒いドイツには

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サグラダ・ファミリアを侮るべからず(スペイン・バルセロナ)

サグラダ・ファミリアを侮るべからず(スペイン・バルセロナ)

今まで出来るだけ、マイナーかつ自分が興奮するような観光地を中心に旅をしてきた。(トゥール・ポワティエやルーアン等) しかし、誰もが知っているサグラダ・ファミリアに訪れると、「メジャーなものはメジャーたる所以がある」という至極当然なことを思い知らされた。

サグラダファミリアは聖家族教会と訳されるが、イエス・父ヨセフ・母マリアを聖家族という。美術館ではよく『sagrada familia』と題され

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ようこそ、ラビリンスへ(スペイン・トレド)

ようこそ、ラビリンスへ(スペイン・トレド)

トレド編トレドはマドリードから電車で30分、バスで1時間でアクセスできる。宗教的歴史が未だに色濃く残る街で、「もし1日しかスペインにいられないのなら迷わずトレドへ行け」と言われているらしい。そのため、日帰りで観光している人が多く、1日あれば十分な街の大きさだ。旧市街は世界遺産に登録されている。

大きく分けて個人的に感じたトレドの特徴及び魅力は4つある。

①宗教的背景元々はカトリックの西ゴート

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首都にはいつも魅せられる(スペイン・マドリード)

首都にはいつも魅せられる(スペイン・マドリード)

マドリード編スペインの首都、マドリード。首都というと、オーストリアのウィーン、フランスのパリ、チェコのプラハ等、重大な歴史と密接に関わっている都市が多い。
一方で、マドリードは世界史で扱われることが少なく、世界史旅をしている身として他都市と比べて街並みは面白くはなかった。

とは言え、マドリード王宮・ソフィア王妃芸術センター・プラド美術館・国立考古学博物館は非常に興味深かった。これらがなければ自分

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燃焼しよう(スペイン・バレンシア)

燃焼しよう(スペイン・バレンシア)

バレンシア編何となく行った都市。マドリードまでの経由地でしかなく、バカンス気分だったので簡潔に。

バレンシアはここ。バロセロナから列車で5時間。

スペインと言えばパエリア。どうやらバレンシアはパエリア発祥の地らしく、地元の有名店で食べることにした。

中でもバレンシアパエリアという郷土料理があり、それを求めて調べて数多くの店を訪れた。

し・か・し!
パエリアは作るのに手間がかかったり、そ

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