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後ルドバ(スペイン・コルドバ)
コルドバ編
コルドバを訪れた理由は一つ。8世紀に興ったイスラムの王朝、後ウマイヤ朝の首都がここに置かれ、受験勉強で思い入れがあったから。このように、衝動に身を任せて行動できるのも一人旅の面白いところ。
コルドバの地を踏むことだけが目的だったが、調べてみると、後ウマイヤ朝の最盛期の王であるアブド=アッラフマーン3世が建てたザフラー宮殿があることを知った。気分は一気に高揚した。
ザブラー宮殿
日本語ではザブラー宮殿というが、スペインではMedina Azahara(メディーナ・アサーラ)と言わなければ通じない。
2018年に世界遺産に登録されたらしく、アクセスは少し不便で専用のバスの切符を市のインフォメーションで購入しなければならない。バス往復で9€、宮殿と博物館の入場料1.5€。
バスを待っていると唐突に無数のタクシーがクラクションを鳴らし、街の雰囲気は一変した。
地元の人に尋ねたところ、タクシー運転手による賃上げデモらしい。1日で終わるものから1ヶ月、長らく終わっていないものまで幅広くあるらしい。日本人の僕にとっては異様な光景で萎縮してしまった。
そんな話は置いといて、バスに揺られること20分で到着。まずは博物館から見学が始まる。
館内に入り、早速アブド=アッラフマーン3世の文字を見て興奮する僕。旅の中でこの歴史との一体感を味わう時間が至福であることは今も変わりはない。
ザブラー宮殿の出土品の数々。
こちらはイスラム圏で用いられていたディルハム銀貨。ディナール金貨の展示は見た限りなかった。
また、博物館には出土品を管理する部屋も公開されている。
特に目を引く展示品こそなかったが、総じてイスラム文化に触れるのは面白い。いつかイスラム教国にも訪れてみたいものだ。
博物館から遺跡までは15〜20分おきに発着するシャトルバスに乗る必要がある。
遺跡に到着すると、爽快な気分にさせてくれる景色がお出迎え。
ザブラー宮殿は長らく廃墟となっており、20世紀初頭から発掘活動が始まったそう。そのため説明なしでは、今見ているものが何の施設だったかは全く特定できない。それでも、想像を働かせて当時の生活を推測するだけでも非常に楽しい。
これは2018年に世界遺産に登録されたことの証明。
世界遺産登録までの手順として大きく分けて以下の通りである。
①各国の登録の推薦
②ユネスコによる専門家に調査の依頼
③専門家による認定の可否
④遺産に登録
しかし近年③と④の間に溝が生まれている。つまり、専門家によって認定が難しいという決断がなされたにも関わらず、遺産に登録されるケースが非常に多いらしい。
ある見解では、観光資源を欲する都市とユネスコの間で裏取引が行われているのではないか?など疑惑の目が向けられる。
真偽は定かではないが、ザブラー宮殿はそうであって欲しくない…笑
何はともあれ、歴史や遺跡が好きな人におすすめ!
メスキータ
市内に戻って、コルドバの代表的な観光地メスキータへ。メスキータはスペイン語でモスク。モスクと言えど、イスラム支配下のコルドバがキリスト教に奪還された後は礼拝堂が設けられ、両者の文化が共存する珍しい建築物となっている。
これらを見て分かるように、キリスト教とイスラム教が共存している。違和感しかないが、まさにレコンキスタを象徴している。なかなか見られるものではないので、スペインに来た意義を強く感じられる場所だ。
アルカサル
メスキータから5分ほど歩いた所に、スペイン語で宮殿を意味するアルカサルがある。スペインには多くのアルカサルがあるが、ここはイサベル1世とフェルナンド2世がレコンキスタの完了となるグラナダ陥落を果たす拠点とした場所としたそう。
複雑な構造と建築はまるで砦。
眺望
庭園
新大陸発見のコロンブスは資金援助を仰ぐため、ここでカトリック両王に謁見したらしい。(左がコロンブス 右がカトリック両王)
夕陽に当たるとより美しいアルカサル。
グラナダは小さい街なので、1日若しくは1.5日程で十分かと。個人的には大満足。ではでは✋
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