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高校の頃、名前も読めない相手と友達になった

高校生の頃から仲の良い友達がいます。

ここで文章を書いた中に出てきた「友達」というのは、今のところ基本的に彼女のことです。

なぜ彼女と仲が続いているのか?10年以上の付き合いがある友達のことについて考えてみました。


考えることになったきっかけ

彼女と友達であるということについて考えることになったきっかけというのが、2ちゃんねる開設者ひろゆきさんの奥さんが原作の四コマ漫画でした。(原作は奥さんですが漫画はwakoさんという方が描かれており、ネット上で読むことが可能です)。
漫画のページ⇒ だんな様はひろゆき

この漫画では日常生活が綴られているので、ひろゆきさんのオフの状態の話や性格がよくわかります。

31話~34話の中で幼馴染の「たけしくん」という方が出てくるのですが、お互い昔はクラスの中で友達がいなかったものの仲良くなり、気がつけばこの二人の間柄は当時から変わらず、今も仲が続いているという話でした。
(※話の中ではそこまで深くは語られてはいないものの、個人的にはそういう風に読み取りました)。

そこでなんとなく私たちみたいだなと思ったのです。


紙飛行機

遡ること高校2年生の春。
彼女は新学期から学校に来ていませんでした。
新学期が始まり4日ほど経ったあたりに突如教室に現れたのです。

特殊な髪色に染めていたので、見た目がヤンキーに見えました。
私はナメられては困ると考え、少々恐れながら彼女の横を通る際に挨拶をしました。
挨拶は返ってきました。


2週間ほど経ち、私は教室で好きなバンド名を書いた紙飛行機を飛ばして遊んでいました。

途中、うっかり彼女の机に向かって飛んで行ってしまったのです。
拾い上げた彼女は
「このバンド好きなの?私も好きなんだけど」。

と言いました。

マイナーなバンドなのに知っているのは珍しいねとお互い話をしていると、彼女は「今週の土曜日遊ぼう」。と誘ってくれました。

紙飛行機がきっかけで私はヤンキーと遊ぶことになりました。


名前も読めない相手と遊ぶ

「土曜日、朝10時に駅で待ち合わせ」。
という約束だけを取り付け、土曜日の朝、駅で待っていました。

しかし10時を過ぎても一向に来ないのです。

メールを送っても返事は無く、何なら私は彼女の名前も読めません。

遊ぼうと誘ってくれたその日はたまたま学校に来ていたものの、他の日の多くは休んでおり、ほぼ話をしたことがない状態での約束でした。
彼女の名前(特殊)の読み方がわからない、その上メールや電話の連絡も返信なし。

学校を休んでいるくらいであるのだから、もう来ないのだろうか。


登場

1時間が経った頃に彼女は現れました。

「もう来ないかと思った」。と、つい言ってしまいましたが、彼女も詫びの言葉を述べながら一緒に都会へ出かけることになりました。

遅刻をした理由を自ら話し「服えらびに悩んでいた」。と言っていました。

その日は名前の読み方などを聞いたりして少しずつ会話を交わし、お互い夕方過ぎに帰りました。

私はこの日、「来るまで待っていてよかった」と思いました。


待ってよかったと思った理由

待ってよかったと思った理由についてですが、それは単に来てくれたからではないという、浅い所では見えない深い何かが心の中にありました。

実は彼女はその頃、鬱病になっていたと思います。

今よりずっと「鬱病」という病名が世の中に浸透していなかった時代、私は心のどこかで待てばいつかは来るという確信があったような気がします。

出かけるタイミングがわからなくなり悩んでいたかもしれないし、本当に服のことに真剣になっていたのかもしれませんし、時間が遅れてしまう理由は彼女にしかわかりません。
ですがひとつ言えることは、
今は大体時間通りに来るのです。

元々時間通りに行動しない人もいるので一概には言えませんが、昔の私としては直感で
いつか来られるようになるといいな
と思っていたはずです。

決して目の前の出来事だけに対して怒ったり喧嘩する必要などない。
この時の出来事を、私は今も大切にしています。


大事なことを得た

またいつものように大袈裟な話になりつつありますが、この時に小さなことのようで大きなことを得ました。

相手との未来を想像し、付き合っていくかどうかを考えて行かなければならないということでした。

できることなら、深く考えずに長く誰とでも仲良くしていきたい。
ですが、私の場合は誰とでも仲良くできるほど人柄が良い方ではありません。

出会ってまだ間もない人の場合、どのような人かを見極めるのはかなり難しいと思います。
彼女以外にも何人か、気長に付き合っていくことができてよかったと思う大事な間柄の人が数名います。


一方で、1度会っただけで今後付き合いをしていくかどうか先が読めず、悩んでいる相手もいます。

例えば昨年、特殊な商法にハマッている女性を彼女から紹介されました。
彼女が話すには、この女性は性格的に私と話が合うのではないかとのこと。

初めて彼女とその女性を交えて2時間会った日は、
特殊な商法の説明で終わりました。

「今日は絶対にその商法の話をしてはいけない」。と事前に言い聞かせていたのにも関わらず話してしまっていたと言っていました。

彼女としては「商法に関する話さえなければ、本来はもっと前向きになれるようなことを言う人」。と話していました。
ですが、彼女自身その日一日は相当疲労が溜まっていたようで、その疲れ切った様子に私も驚きました。

私は夜遅くに2時間だけ合流したので、その日1日、朝から2人に何があったのかはわかりません。

...他にもまだ何かあったのだろうか。


相手との未来を想像し、今後付き合っていくかどうか?

自ら大事なことを得たものの、掴むのが難しい永遠のテーマになりそうです。




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