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【新時代の生き方】なぜ大手銀行を辞めてコンピュータサイエンス留学をしたのか

Polymathはニューヨークとロサンゼルスを拠点とする、理系専門留学コンサルティングファームです。アドバイザーは米国の第一線で働くGAFAM・外資投資銀行エンジニア、現役CS大学院生で構成されており、エッセイ添削、出願、合格まで力強くバックアップ致します。元々は家族・友人・同僚向けにアドバイスをしていましたが、より多くの皆様の留学成功にコミットしたいという想いから会社を設立しました。

こんにちは、Polymathのカイです。私は10年間勤めた大手銀行を退職し、南カリフォルニア大学のComputer Science修士課程に2021年秋から通っています。

今回の記事では、なぜ私が長年勤めた銀行を辞めてまでコンピュータサイエンス留学という道を選んだのか、過去を振り返りながら書いてみようと思います。やや長くなりますが、気軽に読んで頂けたら幸いです。

キャリアの大半をデリバティブトレーダーとして過ごしました。

会社員時代 - セールス

暗黒時代

「スケールの大きな仕事がしてみたい。いつか海外で働いてみたい。メーカーや研究職の給料は低そうだから金融の方がいいのかな。」という軽い気持ちで私の金融キャリアはスタートしました。

そんな浅い考えで入社した反動からか、社会人1年目のセールスとして働いてた時の率直な感想は、『仕事って楽しくないな』ということでした。慣れない業務と厳しいルールに加え、周りから認められているという実感もなく、現実逃避のために毎週末は六本木で飲み歩く荒んだ生活をしていました。

転換点

そうした中、徐々にですが明るい兆しが出てきました。きっかけは面倒な社内資料をエクセル・マクロで簡単に作成出来るようにしたことでした。いつも厳しかった上司が急に優しくなり、私のいたグループ以外の人からもそうした仕事を頼まれるようになりました。それ以来、多くのセールスが出来ることで戦うのではなく、自分の長所を活かして戦う戦略をとるようになりました。

気を良くした私がもう一つメインの武器が欲しいな、と思い没頭し始めたのが為替でした。私が当時受け持っていたクライアントは貿易関係の会社が多く、如何にタイムリーで的を得た為替情報を提供して、為替関連ビジネスを取り込むかが収益の鍵になっていたからです。また、当時はまだリーマンショックが尾を引いていて、為替の変動が激しくダイナミックな世界だったことも魅力的でした。

それ以来、為替の情報に常に目を配り、クライアント及び社内向けに為替情報を提供することを日課にしました。そうした地道な活動を続け、段々とクライアント及び社内での信頼を勝ち取り、セールスとしての営業成績も伸び始めてきました。社会人2年目の中頃には部門長表彰を貰うことが出来ました。

セールスで結果を出したこと、為替への強い関心、数理的な処理能力を評価してもらい、私はその後自身の金融キャリアのコアとなる為替のデリバティブトレーディングの世界に入っていくことになりました。

会社員時代 - トレーダー

セールスとトレーディングは別世界

トレーディングデスクはセールスの時とは違い、リスクリミットの範囲内であれば自由にトレードが出来ることもあり、まるで全く別の会社に転職したような雰囲気の場所でした。数億円 - 数十億円のトレードをワンクリックで気軽に出来る世界は非常にエキサイティングで、それ故に大きな責任を伴いましたが、自分には結構合っている居場所だと感じました。

こうした謎の数値達にこだわる仕事を長年続けてきました。

為替の荒波に揉まれた数年のアシスタント時代を経て、順調にスキルを伸ばしていった私は、海外でもう一段成長してこいと当時の直属の上司から言われ、ニューヨークデスクでのトレーダーポジションを獲得することになりました。

会社員時代 - ニューヨーク

ニューヨークでも基本的には勤務時間帯が違うだけで、東京時代と仕事内容は大きく変わらなかったので、デリバティブトレーディングのメインプレーヤーとして忙しくも充実して働くことが出来ました。米国人の上司含む3人チームで米国•南米•加のお客様へのデリバティブ提供やポートフォリオ操作をしていました。

ニューヨークでの私の勤務風景。脳への栄養補給と称して毎日2L程度コーラを飲んでいました笑。

仕事にある程度余裕が出てきたのはこの頃で、昔少しやっていたサーフィンに熱中するようになったのもこの頃でした。市内から地下鉄で行ける近くのサーフスポットに毎週末になると通っていました。

今振り返るとこれが人生の転機のスタートで、Polymathメンバーであるイトクやアレックスを初め、私に多くのアドバイスをくれたGAFAMエンジニア•投資銀行やヘッジファンドのクオンツの方々ともサーフィンの場を通じて出会うことが出来ました。

Polymathイトクとのコスタリカサーフトリップ。一緒に何回もコスタリカに行きました。

会社辞めようかなと思い始める

順風満帆に見えたニューヨークでのトレーダー生活でしたが、ちょうどこの頃から会社を辞めようか悩むことが多くなりました。今の仕事は楽しいけれど、トレーダーとして今後も活躍したいならAIスキルは必須なんじゃないか?あと数年でプレーヤーを卒業することになるが、それは自分のやりたいことなのか?等を延々と自問自答していきました。

その様な中、ロールモデルになったのはPolymathのイトク始めエンジニアとしてニューヨークやシリコンバレーで働いてる多くの日本人達やトレーディングから別の世界へ行かれた諸先輩方の存在でした。

いままで数年先の未来についても考えたことが無かった私でしたが、彼らと話して自分のやりたい事、出来る事、理想の生活像等を整理していくうちに、金融とITの両スキルをもって好きな場所で専門性を発揮して働いていたい、との思いが強くなりました。そしてそれを達成するための手段が、米国大学院でコンピュータサイエンス修士号を取るというものでした。

進まない留学準備

コロナの深刻度が増しニューヨークのロックダウンが迫るタイミングで、私は駐在を終え東京で再度トレーディング業務に励むことになりました。有難いことにポジションはデリバティブデスクのトレーディングヘッドになっていました。

責任ある立場かつ好きな仕事をしていたので、仕事を妥協して留学準備の時間にあてるという考えは1ミリも生まれず、これまで以上に業務に励んでいました。

結局、留学のための準備が思うように進まず、お金で時間を買おうと思って複数の留学エージェントを利用しました。お陰で英語のスコアは順調に達成出来たものの、理系留学のエッセイは内容が専門的で留学エージェントには添削が難しく難航しました。

そうした中助けてくれたのがニューヨークのAmazonで働くイトクやJP Morganのアレックスでした。私が寝落ちして中途半端な状態で残したエッセイが、時差のお陰で翌朝綺麗に添削され保存されているというミラクルが何回も起きました。結局50回程度のディスカッションを経て、最終的にはどこに出しても大丈夫と自信が持てるエッセイと推薦状を用意することができました。

第一志望含む複数校に合格

第一志望の南カリフォルニア大学の他、ニューヨーク大学、ワシントン大学等の複数校に合格しました。東工大時代に情報科学系の授業を受けておらずPre-requisitesを満たしていない出願先が多かったものの、強力なエッセイと推薦状のお陰で特に問題になることはありませんでした。

人生を自分でデザインしていく

時代は変わってきているとはいえ、安定的な会社に入って定年を迎えるまでずっと働くことは今だに一つのメジャーなロールモデルだと思います。実際、私が親に退職する旨を伝えた時は心配そうな表情をしていました。

しかし私にしてみれば、安定していると多くの人が思っているキャリアは幻想に過ぎません。人生100年時代、自分のスキルセットが平行線のまま働き続けることの方が遥かに大きなリスクであると思います。

そもそも私は安定を求めているのではなく、デコボコしているけれど味のある人生の方が性に合っています。たった一度しかない人生を楽しまないと損ではありませんか?

留学してみて

毎日が刺激的で濃厚な人生の時間を過ごしています。私は自費で留学資金を賄っているので、預金残高が減っていくのを見るのは悲しいですが、それ以上にかけがえの無い経験をしていると思います。

1年間で
• Java/Python/JavaScript/Swiftを用いて、時間はかかるけど自分の作りたいものが大体作れるようになった
• エンジニアの友達が爆発的に増えた
• アメリカ人と結婚した
等の多くの出来事がありました。日本で働き続けるという選択をした場合、おそらく出来なかった事だと思います。

この先どうなるか不安はありますが期待が勝ります。総評すると留学して非常に良かったと感じています。

留学しようか悩まれている方へ

私のように仕事を辞めて自費留学することは万人にオススメ出来るものではありませんが、留学は新しい世界が見れる場所であるのと同時に、多くのチャンスを得ることが出来る最高の場所であると確実に言えます。

言葉やお金の問題等、留学を断念するのに最もらしい理由を挙げることは簡単に出来ます。しかしながら、米国で星の数ほどいる留学生達も大体似たような悩みを持ちつつもチャレンジしているものです。一見無責任な言葉ですが、敢えて言うならば、留学したら如何様にでも出来ると思います。

この記事を見て頂いた方は留学に少なからず興味がある方だと思いますが、是非悔いのない選択をして欲しいと思っています。私の様にコンピューターサイエンス未経験でも合格可能です。私達Polymathは皆様の挑戦を心より応援しています。私達の現地ネットワークを使って理系留学・海外就職を全力でサポートさせて頂きます。まずは無料相談を行っていますのでお気軽にご連絡ください。

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