癇癪への対応①
凸凹さんゆっくりさんの対応で困ることに癇癪があります。
保護者の相談でも多く、私も働いているデイで癇癪に困った経験はたくさんあります。
癇癪の対応、大変ですよね。
癇癪への対応について考えていきたいと思います。
癇癪と脳科学
脳科学的に、凸凹さんは感情のコントロールが苦手な脳であることが多いという話もあります。
扁桃体という、情動、激しい感情を動かす部分が大きいとか、それをコントロールしている前頭前野が未発達だとか言われます。
また、思春期は凸凹関係なく、扁桃体が前頭前野より大きくなる時期で、なので思春期は凸凹関係なく感情的になりやすいそうです。
ただ、癇癪は何度も起こすことで、癖になって、感情爆発を起こしやすく、感情コントロールをしにくい脳になっていくとも言われているので、基本は予防です。
癇癪を起こした後の対処では止めるのが難しいです。
基本的には、癇癪を起こさないように考えていきます。
ABC理論
行動はABAという方法のABC理論で考えていくとわかりやすいです。
行動を前後を含めて見る考え方です。
行動の前には刺激やきっかけがあります。
行動の後の結果で、その行動を繰り返すかやめるか決まります。
癇癪の前にはきっかけがあります。
そして、癇癪の後にどんな結果を得られるかで、また同じようなことがあると癇癪になるのかどうかが癖づきます。
きっかけを変える
癇癪になるきっかけはなんですか?
まず、きっかけをなくすことで、癇癪をなくしていきます。
例えば、周りの保護者や家族や支援者の対応で癇癪になることがあります。
怒ったとか、本人が嫌だと感じる言い方をしたとか、否定的な言い方をしたとか。
そういう時は、周りが関わり方を変えればいいです。
園や学校、施設などの友人や仲間などの声かけや関わりなどで癇癪になる場合は、関わりを避けたり、間に支援者が入ったりして、できるだけ刺激を避けられるようにします。
感覚過敏があって、感覚刺激が嫌で…という場合は、感覚刺激をなくすように環境を整えたり、ツールを使ったりします。
「みんなやってるんだから」と無理に周りに合わせたり、刺激に慣れさせたり、配慮のない状況でがんばらせると、癇癪の原因になります。
不安感や苦しさなどから癇癪になることもあります。
癇癪は困っているSOSかもしれません。
特性に配慮して、まずは無理をせず、安心安全を第一に考えて、癇癪を起こさないようにすることを考えていくことが何より大事です。
結果を変える
これはABAの例でよく出されますが、お菓子を買ってと泣いたら買ってもらえた経験をすると、次も泣いたら買ってもらえると思うようになる、というのが、結果によってその後の行動が影響されるということです。
なので、癇癪を起こしたらいいことが起こると、また癇癪をするようになります。
例えば、癇癪を起こしたらお母さんがかまってくれる、とか、癇癪を起こしたらゲームを終わらなくてよかった、とか、癇癪を起こしたらジュースを飲めた、とか。
癇癪になった時にはできるだけそっとしておくのがいいです。
声をかけたり触れたりすると、刺激になって余計火に油、ということもあります。
話をする時には癇癪が落ち着いて、話を聞ける状態になってからにします。
次回は、癇癪が起きてからの対応についてお伝えしていきます。
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