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#忘れられない先生

「それは、あいつらの陰謀かもよ?」

わたしが友達にもらったお菓子を嬉しそうに食べていると担任が、ほくそ笑みながら、わたしに言った。当時、高校三年生の春。

食べ盛り!というより、拒食症から解放されたと思ったらひどい過食症に転向してしまい、目に見えてぶくぶく太りだしていた頃。

たまたま、その日はなぜかみんながいらなくなった、お菓子をわたしにバンバンくれた。というか、押し付けてきたので強制的にもらうしかなかったのだが、嬉しかった。

わたし「こんなお菓子、もらっちゃって!」と担任がいたので話すと

担任「それ、陰謀かもよ?」ほくそ笑む。

わたし「え~~~どういうこと~~」と、明るくとぼけたふりした。

担任「だから、いい顔してお菓子配って、お前がどんどん太っていけばいいと思いながら、そうやってるのかもしれないよ~」

高三、はじめて、陰謀という名の悲しい言葉に、その場に映るものすべてがモノクロになった。

(「そっか…そういうこともあるよね。」)

なかなか、陰謀という言葉をストレートに使う機会がない女子高生だった。

(「その人がいい顔してても、その裏にある行間も読まなければいけないんだね。」)

切なくも、しずか~に、おとなの階段をちょっとのぼりはじめた

高校三年生の春なのでした。


ありがとうって言われるとうれしい^^



むぎあじ。



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