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アナログ夫婦の楽しみ

 「ミスチルのライブDVD「Mr.Children DOME TOUR 2009 〜SUPERMARKET FANTASY〜 IN TOKYO DOME」が欲しいね。」

ずっと欲しかったミスチルのDVDを探すために、食料品や生活必需品を買いがてら、車を走らせた。早速、ショッピングビルに着いて小さなCDショップに入る。

店内に入るとライブDVD売り場は、小さな棚に一つだけ。様々なアーティストのライブDVDが、棚にひとまとめに並べてあった。

私「ミスチルはどこ~?」

「あったあった!」夫が指差ししながら、お目当てのライブDVDを探す。ミスチルは残念ながら、最新版のものしか置いていなかった。夫は最近わたしたちがハマっている「B'zはどう?」と私に向けて仕草をしていたが、家で観るのはミスチルのライブと決めていた。

DVDもないし、駐車料金を浮かすためにミスドでドーナツを買って帰ろうと思ったけど長蛇の列が出来ていて断念した。ずっとたべたかったんだけどな。代わりに、他店で買ったコーヒーを車ですすりながら次のCDショップを探す。

夫「イトーヨーカドーに、CD屋さんが入っているって!」夫が調べてくれた情報を頼りにヨーカドーへ。DVDあるといいね、ないかなぁ?そんなことを話しながら向かった。

ヨーカドーに着くと、店内の案内表示板をみてCDショップを探した。スマホと情報を照らし合わせながら、「3階かな。あれ、CD屋さん…あれ、ない…?」
そう、スマホの情報は更新されておらず、CDショップは閉店していたのだ。

夫「こうやって、自分たちの足でお目当ての品を探すのが楽しいのにな。やっぱり、CD買う人少ないのかね。」
夫の言葉は強気だけど、少し寂しそうな表情をみせる。
私「そっかぁ、スマホで聞けちゃうもんね。」

今はスマホのアプリで、購入のワンクリックと、何タップかでその場ですぐに音楽が聞けてしまう。
こうやって、あーだこーだ言いながら欲しいものを見つけるのが楽しいのに。それを味わいたいわたしたちは、いつのまにか時代から取り残されていた。そんなアナログ夫婦は、ヨーカドーで夫の晩酌セットをレジへ持っていって、店をあとにした。

店内の駐車場から出て、「次のお店にもなかったらどうする~、つまらんねぇ。」と私。結局あーだこーだ言いながら、次のお店までミスチルとCD買う人が減っている話題は尽きなかった。

次の店に到着して、車を停めた。
私「駐車場代、20分200円だってー!」夫「急ごう!」それを確認したわたしたちは気持ち急ぎ足でCDショップへ向かった。

CDショップの目の前まで来た。「あれ、なんだか店内暗いね…」「まさか。」

そう、来てみたここのお店も閉店していたのだ。

以前、ここのCDショップではミスチルのCDを買ったことがあったので少し期待していたのだ。

そして、わたしたちはうちへ戻り
私「近々、ネットで買っておくね。」
夫「うん、ありがとう。お代は払うから言ってね。」

この二言で、ネット購入を決めた。

そう、買うことが大筋決まっていればこの二言でお目当てのものを買うことが出来てしまう。商品を手にしたときの喜びとか、そういうものを分かち合いたいのに、こんなに簡単に手に入ってはアナログ夫婦には、消化不良であった。

新幹線すら、ネットで買うことが出来ないわたしたち。DVDは妻のわたしがネットでの購入方法を知っていたから、買うことが出来た。

確かに、便利な時代も有り難い。だけど、もうちょっと時間をかけて、楽しくDVDを探すことが出来ればなぁって思う。

いろんな場所へ出掛けて、人とのふれあいや新たなストーリーが作りたいわたしの心情もちょっぴり混ざる。

本日もお読みいただき、ありがとうございました😊🌸
むぎあじ。


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