相手の気持ちになって考えてみよう、はけっこう難しかったりする
人間というのは不思議な生き物で、物心ついたときには
戦隊ものやお姫様ごっこ
をし始めます。
また、親から、学校の先生から、近所のおっちゃん・おばちゃんから言われたことありませんか?
相手の気持ちになって考えてみよう
でも、犬と猫が飼い主に何かやらかしたときに
飼い主の気持ちになってくれよー
なんて言いませんよね。
相手の気持ちになって考える
相手の視点になって(なりきって)物事を考える
実のところ、脳科学であれ心理学であれ社会認知の文脈から言っても超難しい問題だったりします。
相手の気持ちになって考える
(英語ではput oneself in someone's shoesという表現にあるように)
というのは人間が持つ最強の技の一つと考えられています。
「相手の気持ちを理解してるのか」分析する有名な実験、アンとサリーの問題を紹介しますね。
1 左:サリーと右:アンがいます
2 サリーはボールを自分の箱の中に入れます
3 サリーは(トイレに)行きました
4 (サリーがいない間)アンは自分の箱の中にボールを移しました
5 さて、戻ってきたサリーはどちらの箱を開いてボールを探すでしょうか
という流れです。サリーはボールを入れたのを忘れて探さない、というツッコミはやめましょう。
大人だったら、サリーはボールが移されたの知らないから、「自分の」ハコをさがすよ、というでしょう。
ところがどっこい、小さい子供たちはどう反応するでしょう?
さーぁ、サリーはどこを探すかな?
と聞いた刹那、「ハイハイハーイ、白いハコです」と自信満々に答えるでしょう。
つまり、自分が知っていることは相手も知っていると思い込んでいるんですね。
サイモン・バロン=コーエンらの研究から「心の理論」という分野が盛り上がり、それら一連の研究の知見から一般的に相手の気持ちを5歳から理解し始めると言われています。つまり、3歳の子どもに(私のように<反省中>)ガミガミ言ってもなかなか通じないということです。
今回は、その相手の気持ちになって考えるという(敢えて)難問を出している入試問題について考えてみます。
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授業やワークショップで使える面白い入試問題
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