干場数理塾

塾をはじめて数年。大学では劣等生でしたが、やっぱり数学物理は単純に楽しいなあ。 塾以外…

干場数理塾

塾をはじめて数年。大学では劣等生でしたが、やっぱり数学物理は単純に楽しいなあ。 塾以外にも、音楽とか、喫茶店とかやっています。

マガジン

  • 忘れられた道路名を比定する。

    道路名は、道案内の用に供するという実用性と、歴史や文化を継承する文化遺産という面を兼ね備えている。  故に日本を除く殆どの国では極一部の例外を除き道路名による住所表示を行っている。  然るに、住居表示に関する法律の不定見な実施は文化を破壊し、世界でも稀な道路を境界線とする区画での住所の表示を行ない、国民の利便を損ない過去と現在を分断している。  旧町名を調べ、歴史を紐解き、現地の慣用を採用して道路名を特定比定し、これを表示し、便に供し、地名という遺産を引き継いで行く。  幸い、技術の進展でインターネット上の地図にこれを表示する事が可能となっている。  逐次その成果をここに記録していく。

  • 数理雑感

    雑感です

  • ただの雑感

    数学以外の雑感です。

  • 斜め45°から観る初心者統計学

    なぜ「斜め45°」か?それは、統計学を可視化すると、やたらと45°の平面とか直線が出てくるからです。  さあ、統計学はとっつきにくい。何がとっつきにくいって、言葉が難しいし、根拠となる数学がやたら深い。深すぎる。  憶測ですが、統計学を実際に使っている人の多くが、なぜそうなるのか、ブラックボックス的な部分を抱えたままではないだろうか。別にどうやってスマホが動いているか分からなくても使えるし、道具として使えれば良いという考えももちろん否定しませんが、統計学は「嘘をつかずに嘘をつける」危険な道具でもあります。危険です。  本マガジンでは、可能な限りの視覚化と手作業を通じて、統計学の基礎概念を一つ一つ得心がいくよう確認していきます。何より、自分のため。  ブラックボックスだらけ統計学がモヤモヤする方や、初心者にお勧めです。ベテランさんにはツッコミどころも満載かもしれません。まあよかろう。

  • 数学独自研究

    つい、睡眠を犠牲にこんなことを。

最近の記事

【道路名比定】大阪・上町

対象地域 現大阪市中央区、歴史的に上町と呼ばれて来た地域を対象とする。  厳密な地域名ではないため、範囲は、下記論文「上町の街区計画について」で再現された範囲を基本とする。 https://www.jstage.jst.go.jp/article/aija/67/555/67_KJ00004075430/_pdf  北を土佐堀川、東を上町筋、南を内安堂寺町通、西を東横堀川を境界とする地域である。  但し、大阪城北西部の京橋前之町通等及び南は長堀通までを範囲とする。 比

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    • 【数検】数列・3項間漸化式の2つの解法と公式

       早朝7:30からの社会人授業。 $$ a_1=1,a_2=32 \\ \dfrac{a_n^6 a_{n+2}}{a_{n+1}^5}=1 のとき a_nを求めよ。 $$  見るからに$${\log_2}$$で足し算に変換しろと言わんばかりだ。  $${b_n=\log_2{a_n}}$$として、 $$ b_1=1,b_2=5\\ b_{n+2}-5b_{n+1}+6b_n =0 $$ 3項間漸化式となった。 特性方程式$${x^2-5x+6=0}$$の2解$${2

      • 否定から入る人。

         まず相手の意見を否定する人がいる。  こちらの記事で書いた人物は、優位に立つことを意図しているうちにそれが習慣になったという。  通常、他人を否定することには勇気を要する。上司や尊敬する相手なら尚更だ。否定から入る人は、否定しても問題のない相手を選んで発言している。要するに、下に見ているのだ。  謙虚に人の話を聴くという態度とは真逆であり、彼らは大凡、発言内容ではなく発言者の属性で意見の信憑性を判断する。権威主義だ。  私の父はその典型であった。  後で知った事だが、

        • 【道路名比定】大阪・島之内

          対象地域 現大阪市中央区、歴史的に島之内と呼ばれて来た地域を対象とする。  北を長堀川(現長堀通)、東を東横堀川、南を道頓堀川、西を西横堀川(現阪神高速環状線)を境界とする地域である。  尚、現在「島之内」と住居表示されている地域は、堺筋以東の部分に限られ、後は西心斎橋、心斎橋筋、東心斎橋と、著名な心斎橋に肖った名称で住居表示されている。宗右衛門町は独立して町名となっている。 比定道路名図一覧東西(北→南) 長堀通 鰻谷北通 鰻谷南通 大宝寺通 風呂小路 清水町

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        【道路名比定】大阪・上町

        マガジン

        • 忘れられた道路名を比定する。
          3本
        • 数理雑感
          22本
        • ただの雑感
          11本
        • 斜め45°から観る初心者統計学
          12本
        • 数学独自研究
          7本
        • 干場数理塾 hoshiba math school
          43本

        記事

          【道路名比定】大阪・船場

          はじめに 道路名は道案内の用に供する実用的な文化遺産である。また日本を除く殆どの国では極一部の例外を除き道路名による住所表示を行っている。  然るに、住居表示に関する法律の不定見な実施は文化を破壊し、世界でも稀な道路を境界線とする区画での住所の表示を行ない、国民の利便を損なっている。  旧町名を調べ、歴史を紐解き、現地の慣用を採用して道路名を特定比定し、これを表示し、便に供する。  幸い、技術の進展でインターネット上の地図にこれを表示する事が可能となっている。  逐次その成果

          【道路名比定】大阪・船場

          【英語】willは未来形ではない。

           英検の指導。  未来の話でもby the time の後の節は現在形になるという頻出問題。  he willcome backとはならない。時制の一致の例外である。  その理由を問われ、「そういうものだ」で済ませるのは不本意なので、改めて考えてみた。  実は、標題の「未来形ではない」は幾分不正確だ(未来形という用語の定義により如何様にもなる)。ここでは、他の印欧語、例えばフランス語に屈折(語尾変化)による未来形が存在する事実と比較し、屈折による未来形が英語に存在しないと

          【英語】willは未来形ではない。

          【国語】所謂「ラ抜き」言葉と善意の暴走

           高2の生徒さんが「ラ抜き言葉についてどう思うか」という課題を出されたらしい。「言葉は変化するもの」と返したそうだ。  言語学的な素養のない高校生にこんな雑な設問の感想を求めても本質的な教育にはならないと思う。  『ラ抜き言葉」問題については語り尽くされているが、採り上げてみる。  典型的には、「見る」という上一段活用動詞の可能表現について、正しくは「見られる」なのに「見れる」という「誤用」を嘆くものだ。  テレビでは、本人が「見れる」と発話している上にわざわざ「見られる

          【国語】所謂「ラ抜き」言葉と善意の暴走

          手段と目的を混同するな。

           中学数学の式の展開・因数分解を教えていて改めて気付いた。以前から気になってはいたが。  彼らは、とにかく書く。書くこと自体が目的であるかのように。そして大量の消しカスを生産する。  提案した。暗算でやってみようと。  頭の中でxの二乗の係数、xの係数、定数を拾い上げて仕上げていく作業。込み入った数字の場合にはメモを許した。  結果、ほぼ普通にできる。  むしろ、式を書き上げる際の誤転記も防げるようだ。  もちろん、「書く」行為による時間損失もない。  彼らは、数学でも

          手段と目的を混同するな。

          若者を潰すな。

           勤め人の時、部下を持ったことがある。  部下を持つというのは恐ろしい。  それぞれ家族や友人、恋人などがいる。生まれも育ちもバラバラ。そんな人達の生殺与奪権を、単なる偶然で所持することになるのだ。  恐ろしくない方が不思議だ。  上司は簡単に部下を潰せる。有形力など行使する必要はない。業務にかこつけて、組織のためと嘯いて、細かい嫌がらせをすれば良い。  自分は特別優しい人間ではない。しかし、自分の言動が彼らの人生を左右する。何かあったら家族に申し訳が立たない。臆病な

          若者を潰すな。

          自分の判断を信じろ。

           アッシュの同調実験という心理学実験がある。  詳しくはリンクを見ていただくとして、人間は明白な間違いであっても周りの大多数が正しいとしている判断に同調する傾向がある、ということを示した実験だ。  これは我々ホモサピエンスの一種の本能なのだろう。集団という共生体で個体の脆弱さを克服し、他の種を凌駕してきたのだから。  多くの場合、周囲に同調する行動は害を伴わない。  しかし、この同調圧力を利用する者がいる。悪意、善意を問わない。彼らは何らかの目的を達成するために、異論を

          自分の判断を信じろ。

          仕事のストレスで死ぬな。

          ストレスとは ストレスとは、物理学や材料工学の用語で、「応力」のことを言う。  一見何も起こっていないように見えるが、その実、外部から加わった力によって物体内部に力がかかり続けている、その目に見えない力のことをストレスという。建物の柱や梁を思えば良い。  応力は、物体の断面を切り出し、断面の両側でどういう力がかかっているかを計算する。開いてみないと分からない訳だ。  応力が限界を超えて変形・破断して初めて目に見える状態となる。これを材料工学で降伏という。柱の座屈(折れたり

          仕事のストレスで死ぬな。

          【中学英語】合言葉は「肯時単三be」

          中学生に和文英訳を教えていて気付いたこと。 時制も単数複数もbe動詞も特に意識せず、元の和文から単語を掴んで並べてよし、みたいな感じ。 こういうのは学校できちんと教わる筈だが、と思って改めて教科書を見ると、多文化共生とか環境問題とかを扱った内容で、図表が豊富、特定のキャラクターがマンガ的に登場し、一見読みやすそうだが、その章が一体何の修得を目的としたものなのかが全く見えてこない。 基本的な文法をきっちり学ぶというのは、現在の英語教育では邪道扱いとなっている、としか思えま

          【中学英語】合言葉は「肯時単三be」

          悪意は存在する。

           江戸川コナンの周りで必ず殺人が起こるのと同じく、その人の周りでは必ず揉め事が起こっていた。  遠回りに揉め事を仕込んでいるらしく、本人が直接疑いをかけられることはない。立場が上の人間には好感度ナンバーワン。  しかし、その人の仕業であることは周知の事実であった。  それでも、誰も止められない。  その人が来る、となると怯えて震えがくる人もいたと聞いた。  後日、その人と中学校の同級生だったという人と話をした。曰く、ああ、その人は中学の時から同じようなことをしていたよ、と。

          悪意は存在する。

          争いに向かない人。

           ここ何十年もパチンコ屋には行っていないが、20歳くらいの頃に誘われて何度か行った。  パチンコで当たりが来ると、連続して玉がジャラジャラ出て、ドル箱というものが足元に積み上がっていく。周りの人からは、おお兄ちゃんやるな、等と言われ、羨望の対象となる。  いや自分の力でではなく単に運が良かっただけなのにと、まだしばらく玉は出続ける様子だが気恥ずかしくなり、そそくさと終わらせて友人を待つ。  周りは夢中になって台を睨み続け、玉を打ち続けている。  後日、パチンコ好きの友人

          争いに向かない人。

          他人の評価は気にするな。

           貴方の人生の責任を取るのは貴方自身か、せいぜい身内くらいのもの。  責任を取らない、取りようのない、取る気のない他人の評価を気に病むくらいなら家でボーっとしたり好きなことを楽しむ方が良い。  他人の評価なんてものは、軽く参考にするくらいで良い。なぜならそれは、特定の分野に関する現時点での一時的な行いに対する、個人的な偏見を通しての評価であるからだ。学校の試験と同じ。それは貴方の全人格でも何でもない。  自分自身の評価軸がなければ、ただの逃避になるかも知れないが、それで

          他人の評価は気にするな。

          逃げよう。

          「どんなに無能でも、人の足を引っ張ることだけはできる」  誰の言葉かは忘れたが、名言である。  そして、2-6-2の法則というのがあって、2割は無条件で味方、2割は無条件で敵、6割はどちらでもない、と。  前者の2割と中間の6割は静かだが、後者の2割は不可解な情熱を持って攻撃してくるのでどうしても目立つ。  攻撃された方は、それが世界の全てみたいな錯覚を起こし、体力と精神力と時間を浪費する。  逃げよう。  相手にせず距離を置こう。  無視しよう。  敵の2割をどうに

          逃げよう。