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インド駐在で考えた、人生、結婚、幸福

「インドの好きなところは、『探究の地』であるところ。多様性、多民族、多文化、それでいて、きわどいバランスを保ちながら統一を目指す、大国」

『探究の地』と、何度も「マミは、インドのどこが好き?」とインド人に聞かれる度に答えているくせに、なかなか移動が中心となる毎日で、日々を振り返る時間すら持てないことが続いていたので、あらためて壮大な人生を探究していこうと思う。

この地は、そのチャンスを幾度となく与えてくれている。
どうやって、そのチャンスの波に乗るかは、自分次第。


人生の最大目標

人生や、結婚観や、幸福といったテーマを考えるときに、根本的、本質的な話が、いつも抜けているような気がしていて、なんとなく違和感があった。その人となりが、なかなか見えてこなかった。膨大なデータや未来の予測値を手に入れたところで、本当の「答え」は見つからないのかもしれない。

ずっと外に解答を求めていた20代の私は、ある時、なんとなくそれに気づいた。学歴ではない。年収でもない。社会のステータスや地位でもない。きっとそれは、幼少期の体験というもの。何歳になっても、どれだけ環境やつき合う人々を変えても、幼い頃の体験というものは、ずっと、この先もそれぞれが一生付き合っていくものだと思っている。

「自分を好きになること」

これが、私にとって、今までの人生最大の、最難関目標だった。

自尊心、自己肯定感が限りなく低く、何か言われたら自分の責任だと思い、他人に迷惑をかけられず、我慢して、自分の存在価値や意義を自分で感じられない、なんで生きているのか、なんで生まれたのか。そうなると、まず、相手に嫌われないようにするには、好かれるためには、そんなことを必死で考えるようになる。10代の思春期からずっと点数で評価される人格。自分を責め、社会を責め、その後、どうなるかは、きっと今までに失われた多くの命が語っているのだろう。

「結婚したくない理由」への違和感

日本社会の未婚率は増加しており、少子高齢化が深刻な社会問題、というのは、何年、何回同じことを聞いているのだろうとふと考える。インドでは、日本は少子高齢化社会だからビジネスチャンスだ、という形で、むしろ可能性に秘めた国として語られている。

マイナビアンケートで現代を生きる20代~30代の39%は「結婚したくない」と答えたとのこと。

理由は、

・時間やお金を自分のために使いたい
・独身だと誰にも干渉されずに済む
・一人気ままに生きていたい
・結婚したいと思う人がいない
・結婚相手の親族との付き合いが面倒だから
・仕事や趣味を優先したいから
・家族を養う自信がないから
・つき合うことすら面倒
・自由が無くなる

これを聞いて、どこか、違和感というか、社会の未来が怖くなった。結婚どころか、おおらかさや心の余裕が無い。寛容性が消えていく。

面倒な人間関係。平均年収というデータがいたるところに転がっていて、相手に年収記入を求めるシステム。

でもね、そんなことを言っている私も、そんな社会から逃げたけど。海外赴任、駐在というシステムをうまく使い、誇りを持って仕事ができる環境へ。

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