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【3分で学べる偉人の名言】戦争からは勝者が生まれないことを「老子」の言葉から学ぶ


もっとも立派な武器はもっとも大きな悪をなす。
知恵深き人は武器に頼ることはしない。
彼は平和を尊ぶ。
彼は勝っても喜ぶことをしない。
戦勝を喜ぶことは殺人を喜ぶことを意味する。
殺人を喜ぶような人は、人生の目的に達することはできない。

老子

本日紹介するのは、中国の孔子と並ぶ偉大な哲学者であり、「道教」の始祖であるとされる「老子」の言葉である。

私はこの「老子」の考え方が好きで、その中でも特に有名な言葉である「知足(足るを知る)」という言葉は常に心に留めておくようにしている。

この言葉は「足るを知るものは富む」というものなのだが、快楽主義の哲学者である「エピクロス」と似て“幸福になるため(幸福を感じるため)に本当に必要なもの”というものを理解し、そのような生き方を極めた人だと思う。

「知足」という言葉に関して私の考えを補足すると、要するに現状の生活や自分自身に対して幸福を感じる(見つける)ことが出来ない人間は「お金があれば」とか「顔が綺麗だったら」とか「権力があれば」とか「もっと若かったら」など、常に幸福になる要因を現在の自分の外に追い求め続けることになってしまう。

そして、追い求める人は、際限がなくなり、際限がないということはどこまで追い求めても残念ながら幸福にはなれないということを教えてくれる。

なので、この言葉と出会ってからというもの、いつも「生きている」ことに満足し、話を聞いてくれる人がいてくれることに満足し、歩けることに満足し、普通に眠れることに満足して過ごせるようになると同時に、多くの物事に「感謝」の気持ちを感じて生活できるようになった。

本日「老子」の名言をチョイスしたのは他でもない「ロシア」と「ウクライナ」の現状からは目を背けることが出来ない状態にまで発展してしまったからである。

この名言を見ていると、老子は紀元前の人間であるとされているが、既に「核兵器」の登場を予見していたようにも思える。

「どれだけ偉ぶっても人間なんて所詮アホ」とライフネット生命の創業者であり、数々の哲学書や歴史に関する本を執筆されている出口治明さんはおっしゃっているが21世紀においてもなお、問題を戦争で解決しようとする様子を見ていると、残念ながら人間は類人猿の頃から“アホ”のままで進歩していないと感じさせられてしまう。

人間が進歩しようと思うと、歴史から学ぶしか方法はないと出口さんは言う。

脳は進化しなかったとしても“技術”が進歩して今のような暮らしは出来ているのは、技術を伝え、それを生かして改良を重ねてきたからに他ならない。

人類が平和に暮らせる“技術”について、もっと人間が本気で知恵を出し合い、武器以外の方法で問題を解決できるところまで進歩したと思える世界になる日が来ることを祈りたい。

老子が言うように、「立派な武器(技術)」は多くの害をもたらす。

技術だけでなく、人間ももっと成長しなければならない。

そして戦争の前では無力である私のような一個人は、平和を祈るだけでなく、普通に暮らせて、普通に仕事ができる日常を送れていることに感謝(満足)をしながら、普通の日常がいかに有難いことであるかを噛み締めながら生活していきたいと思う。

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