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たった一度のチャンスも無いのか?

『雄獅少年/ライオン少年』

映画『雄獅少年/ライオン少年』という作品をご存じですか?(ちなみに私は恥ずかしながら知りませんでした)

友人から「これ絶対に観たほうがいいよ、きっと気に入るから」と薦められて観てきたわけですが、(まぁさすがは私のことをよく理解している友人ですね)完全に私のどツボに突き刺さりまくる最高の作品でした。

めっちゃくちゃに面白いです。

最高に面白かったのです、が、公開2週目にしてもう上映館数が異常に少なくて上映時間も1日1回という随分とか細い状態でチケットを取るのにも苦労をしました。

本作はイジめられっ子で身体もガリガリで子猫のような少年が、やがて獅子として成長し勝利と栄光を掴むという、完全王道少年漫画のようなCGアニメーション作品です。

しかし(私自身がそうだったように)周りの人間も含めて誰もその存在を知りません。

上映館数が少ないということもありますが、やはりそれだけじゃないようにも感じます。

映画館というのはお客さんが入らない作品はあっという間に上映回数が減りますし、売れる他の映画の上映回数を増やしていきます。

映画館だってビジネスをやっているわけですから当然です。

しかし、こういった名作が人知れず公開が打ち切られて消えていくのをやっぱりなんとかしたいと思っています。

だからこうして記事にして紹介させていただいているわけです。

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ボクらにはたった一度のチャンスも無いのか?

これは作中で主人公の少年が叫んだセリフですが、映画を観終わった後にも私は本作とその存在がダブって見えました。

周りから見くびられてバカにされても何度も立ち上がってひたむきに頑張ろうとする主人公の姿は、誰だって応援したくなる気持ちになります。

「本作の配給会社や製作サイドが宣伝をサボっている?」と率直に思われてしまうかもしれませんが、そんなことは決して無いと思っています。

限られた宣伝予算の中できっと全力で宣伝をやってこられたんだと思います。

それでも届かない人には届かないんです。

何度テレビCMを流したところで興味が無い人には全く刺さらないのと同じです。

流れていってしまうんです。

では、こういった良い作品がひとりでも多くの人に届くために出来ることは一体何なのか?

それは口コミです。シンプルに口コミなんです。

人は人から薦められて初めて重い腰を上げるんです。

私がそうだったように。

たぶん私は他の人よりもエンタメに対するアンテナが高いほうだと思います。

映画だって年間300本ほど観ています。

(何度も言いますが)そんな私ですら本作の存在を知らなかったのですから、どれだけ一般の方々に認知されていないのか、ということが想像できます。

だからこうして声を大きくオススメさせていただいているわけなんです。

埋もれて欲しくないから。売れて欲しいから。知って欲しいから。

感銘を受けた人間の一人として出来ることはきっとこれくらいしか無いってわかっていますので。

だからせめて大きい声で言わせてください。

映画『雄獅少年/ライオン少年』は最高の作品です。ぜひ映画館で観て欲しいです。公開終了が早くも迫っているかもしれませんがなんとかして観て欲しいです。それだけの価値が本作にはありますので。私が保証します。

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大好きな作品を応援することで広がっていく

イチ個人として考えると「自分一人が応援したところでなにも変わらんやろ」と思ってしまいがちですが、決してそんなことはありません。

そのたった一言が連なって大きなうねりを作るのです。

好きな作品を「好き!」って言えることはやがて大きなチカラになるということを知って欲しいです。

もちろん逆にネガティブなコメントや評価はしっかりと邪魔になりますし、製作サイドからすると完全に困ったことになります。

が、しかし、やはり「好き」というコメントの積み重ねがそれらのネガティブな情報を破壊してくれます。

どんな作品にだって賛否両論というポジティブ&ネガティブといった、どちらの意見や感想だって生まれてくるものです。

それでもやはり「好き」という感情のほうがネガティブなコメントを覆い隠してくれるのです。

長年、エンタメ業界でビジネスをやってきた人間の一人として断言しますが、結局は誰かの「好き」がその作品を救うことになるのです。

ぜひ皆さんもご自身が好きな作品に出会った時は声を大きく「好き」と言って欲しいです。

お互いに「好き」を薦めあえる関係性がやがてきっと世界をもっと豊かにしてくれると思いますよ。

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さて、ここからはゲーム業界における「応援の意味と効果」について掘り下げていきたいと思います。

映画業界や漫画・出版・アニメ業界とはまた少し異なるゲーム業界の実情と、応援の効果について勉強していきましょう。

サイバーコネクトツーが企画・開発&販売を行っている『戦場のフーガ』というゲームソフトを事例に具体的な話をしていきますね。

ゲーム業界における応援の意味と効果

まずゲーム業界はおよそこの10年で大きくビジネスの在り方が変化しました。(今回は家庭用ゲームの話に特化して記事を書きますね)

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