週刊少年松山洋_タイトル_修正

男女の違い『バクマン。』編

*この記事にはかつて少年ジャンプで連載された漫画『バクマン。』の登場人物や展開・結末に関する話が登場します。ネタバレを避けたい方はご注意ください。また過去のエピソードとはいえ実在の人物が登場しますがきっと皆様が知らない人なので“これってあの人のことなんじゃないの?”などと想像したりそれをツイートすることはご遠慮ください。

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今から10年くらい前の話。

私がたくさん知ってる漫画家さんの中で“ある女性漫画家さん”がいました。その人は漫画家でもありイラストレーターとしてのお仕事もやっているプロの絵描きさんでした。

漫画家としてもすごく上手いのですがカラーイラストが抜群に上手い!本当に尊敬する漫画家さん。中でも『デスノート』の小畑健先生を崇拝されていて、ご本人が描かれたんじゃないかというくらい夜神月のイラストが上手でカードゲームのイラストのお仕事も受託されて手掛けるくらいでした。

そんな中(2008年)で少年ジャンプで『バクマン。』の連載がスタートしました。ご存じのとおり原作・大場つぐみ、作画・小畑健というゴールデンコンビ。二人の高校生が漫画家となって活躍する話です。

私は『バクマン。』を読んだ時に“これは俺にとってはたまらない作品が始まったなぁ”と思いつつ、同時に“あの女性漫画家さんもきっと狂喜乱舞されているだろうなぁ”って思ってました。

それから時間があいて、久しぶりにその“女性漫画家さん”とお会いする機会があったので早速“読んでますよね?『バクマン。』たまらないですよねー!”って話をふったところ意外な答えが返ってきたのです。

“あー、あれね……”

あれ?なんか温度が低い?

“一応、読んではいますけどね”

んん?なんか想像と違うぞ?なんだ?

もしかして、気に入らないの?そう尋ねると

“全然気に入らないですね。そもそも高校生が主人公なのに全ての道具や環境が揃っている元漫画家のおじさんの仕事場が使えるというあんな恵まれた条件があって、しかも将来を誓い合った恋人がいる?なんじゃそりゃって感じ。そんなに至れり尽くせりの環境で「頑張ります」って何言ってんだって感じですよ。こちとらそんな環境も約束された恋人も何にも無い状態で必死にやってるんですよ、見ていて本当にムカつきますね!”

え、えええええ……そ、そんな感想!?

ぜ、全然、想像していた感想と違う……。

男女の違い『バクマン。』編

そーなの?そんな感じなの?あんなに大好きだった小畑健の新連載ですよ?あの美しい作画と登場人物の織り成す物語に夢中になってたんじゃないの!?

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