鳥居図書館

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プロフィール記事に作品リンクと内容説明がありますので、初見の方はそちらをどうぞ。/鳥居図書館は、社会人をしながら小説を書くインディーズ作家の私が書いた作品を投稿しているアカウントです。/フォロー、いいね、拡散してくれると嬉しいです。

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  • 【長編小説】配信、ヤめる。

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【2024年】鳥居王国第1回玉露文大会の応募記事一覧【みんなで読もう!】

概要 鳥居図書館に掲載されてされている作品の玉露文(鳥居ぴぴきが書いた小説、エッセイの感想文、解説文のこと)をツイッター(現x)で募集しております。 ↓大会のルール説明はこちら。  そのまとめです。 1、作品のタイトル 2、玉露文のリンク 3、作品のリンク の並びで置いていきます。 (取り敢えず、全てのリンクを貼ります。載せてほしくない場合はDMとかで連絡ください) 「玉露文の登場により、鳥居作品は玉露文を深く楽しむためのスパイスに成り下がったのである」by鳥居ぴ

    • 【長編小説】配信、ヤめる。第18話「エピローグ」

       半袖だと少し寒い。けどまあ、我慢できなくはない。  配信を見るためにスマホを取り出す。ポップアップ公式配信。今回もバブルは休み。 「でも、しょうがないよな。まだ復帰出来ないよ」  俺は呟くように言う。隣ではアルハレが縮こまっていた。 「はは」  背は百八十はあるだろう。けど、それを感じさせない。  画面の向こうではいつものようにポップちゃんが元気に配信をしている。  通知がなった。  碓氷がメイク配信を始めたらしい。 「このタイミングって、わざとかな?」  絶対にわざとだ。

      • 【長編小説】配信、ヤめる。第17話「配信者と視聴者」

         夏の新商品をみんなで頼み、じっと座り込む。秋葉は持ってきていたパソコンで編曲の作業をしていた。碓氷と俺は一応サングラスとマスクで身元がバレなようにしている。  退屈な時間だった。けど、ドキドキとして他のことは手につかない。もっとも、することなんてないけど。  店内は意外に混んでいる。とは言っても、並ぶ必要はないくらいの混雑さ。  時間は十時半。シフト制だろうから、キリのいい時間にやってくるだろう。 「バブルさん、来ました!」  碓氷が小声でいう。俺にも分かった。時間は十一

        • 【長編小説】配信、ヤめる。第16話「アルハレの配信」

           悪い流れになっている。そう感じた。アンチもファンもこの熱狂に飲まれている。  テオティワランドの配信に映り込み続けていた女性のアカウントが特定された。俺たちだけでは出来なかったが、熱狂的なバブル信者が見つけたのだ。  そのアカウントはすぐに削除されていたが、スクリーンショットが多数残っていた。チェーン店のコーヒーショップで働いてるくらいの情報しかなかった。俺たちが配信していた日は投稿がなく、怪しいと言えば怪しいがほとんど妄想に近い。  これで、俺たちの配信がヤラセではないと

        【2024年】鳥居王国第1回玉露文大会の応募記事一覧【みんなで読もう!】

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        • 鳥居図書館の運営
          2本
        • 【長編小説】配信、ヤめる。
          18本
        • 【長編小説】異精神の治し方
          10本
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          13本
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        記事

          【長編小説】配信、ヤめる。第15話「ネットの海に沈んだアルハレを探せ!」

           映画のラストはよく分からなかった。けど、圧倒される何かが有る。  そう俺が感想を漏らす。 「あー、もしかしたらバブルさんの配信見てる時って、僕は同じような気持ちになってるかもしれません」  碓氷の言葉は褒めているのだろうが、なんとも納得しがたかった。  通知が鳴った。 [ポップアップ公式配信開始!]  碓氷のスマホも通知が鳴っている。おそらく同じのを見ているはずだ。  複雑な気持ちだ。俺が出るはずだった公式配信だろう。せめて伊崎さんは継続しててくれと願った。 「秋葉、ポップ

          【長編小説】配信、ヤめる。第15話「ネットの海に沈んだアルハレを探せ!」

          【長編小説】配信、ヤめる。第14話「覚悟」

           身体が揺れている。それと。強い風が顔の一部にだけ当たった。  目を開けると流れる景色。車の中だ。  運転席を覗き込む。全く知らない男が居た。黒いスーツに黒いサングラスの日本人離れした男だ。 「うわ!」  と思わず叫んだら、車が大きく揺れた。が大事には至らない。 「急に大きい声はやめてください」  怒った上にハンサムな男は、次ににっこりと笑った。 「もうすぐ家につくんで待って下さい」  家に着く? これって誘拐じゃないのか。これ、配信したら盛り上がる。ポケットにスマホが入って

          【長編小説】配信、ヤめる。第14話「覚悟」

          【長編小説】配信、ヤめる。第13話「地獄配信」

           何も考えたくはないけど、もう、どこに向かおうとも、配信が立ちはだかっていた。この家も配信の思い出があまりにも満ちている。壊れた縁側。祭りでの写真の炎上。そして、蛍太さんの死。   お別れがしたいと思った。最後に見た蛍太さんの顔はとても悲しそうだったのを思い出す。俺がしたくて配信をしてたのに、全部蛍太さんのせいにしてしまったんだ。せめて、そのことを蛍太さんの両親には伝えたかった。  あまりに多くを亡くしてからやっと気がつく。こんなに簡単なことなのに。逃げたって無駄だということ

          【長編小説】配信、ヤめる。第13話「地獄配信」

          【長編小説】配信、ヤめる。第12話「配信、病める。」

           ネットリテラシーって言葉を初めて聞いたのはどこだったか。朝のニュース番組か学校の授業でだと思う。  インターネットを通して人と会うのは危険だと、そう教わった。  教わっても配信をしたり、ゲームで知り合った人と会ったりするんだから、人とはしょうがない。  が、それでも小さな頃からネットリテラシーを学んだ俺たちは、最低限のルールは守っているんだと思う。インターネットの人と知り合いになるが個人情報は守ったり。  それは毎日のように電車で居合わせるなも知らない人と同じようなレベルで

          【長編小説】配信、ヤめる。第12話「配信、病める。」

          【長編小説】配信、ヤめる。第11話「碓氷冬吾の楽園」

           翌日のテレビで修爺さんが映った。朝の情報番組で熊に襲われた配信を特集したのだ。  インタビューをしているのは透き通る肌の男。碓水冬吾(ウスイトウゴ)今、波に乗り始めているアイドル。  中学に入学してすぐにスカウトされ芸能界入り。事務所はすぐさま売り出そうとしたけど、碓氷の両親は高校卒業までは学業に専念して欲しいということで、土日にモデル業をするような生活だった。  高校卒業後、活動を本格化させたのが去年でそこからは目まぐるしくテレビの露出が増えていった。今まさに増えてる最中

          【長編小説】配信、ヤめる。第11話「碓氷冬吾の楽園」

          【長編小説】配信、ヤめる。第10話「処女配信その2」

           夏の真っ只中。真っ白な太陽の光線が降り注ぐ。家の周りには木々がようようとしている。  俺はトイレの水が流れないことをトイレをした後に知った。 「爺ちゃん、トイレの水流れないよ」  木造建築の平家だ。トイレの窓からは外が見える。多分、修爺ちゃんにも聞こえるだろう。 「穣介か、バケツで流せな」  やはり返事が返ってきた。近くにバケツに水が溜めてあった。  部屋を与えてもらった。そこで横になっている。汗が溜まる。エナジードリンクは三日も飲んでいない。  夜がやってくるといくらか

          【長編小説】配信、ヤめる。第10話「処女配信その2」

          【長編小説】配信、ヤめる。第9話「方向性」

           公式配信と個人配信は、似て非なる。その理由の主なところは企業だ。  大きな金が動く分、様々な制約が生まれる。  今回のポプアップ公式配信では、まずコメントの統制があった。  元々ポップアップは暴力的だったり性的だったり不快なコメントは非表示になるシステムだ。それはやはりスポンサーをつけるために行われている。  それには大きな問題がある。配信者は視聴者のリアルな声を聞けなくなることだ。  その場の空気感。配信とはその場に実際に集まっているわけではないが、それでも独特な空気感が

          【長編小説】配信、ヤめる。第9話「方向性」

          【長編小説】配信、ヤめる。第8話「公式配信」

           眠れない夜が誰にでもある。そんな時には遠くに行く空想をした。  目をしっかり瞑って、空飛ぶ布団に乗ってどこか遠くに行く空想だ。  たまに、体が揺れているように感じることがあった。プールに行った日とか、体が疲れてる日によくそうなった。そんな時には巨大なブランコに乗っている想像をした。  今の俺は、巨大なブランコに乗っている。  まわりの状況が分からないことを逆手にとって、俺はどこまでも行く。その終わりは分からない。すっかり寝てしまう。  が、今日は途中で遮られた。蛍太さんのマ

          【長編小説】配信、ヤめる。第8話「公式配信」

          【長編小説】配信、ヤめる。第7話「テーマパーク配信」

           生配信とは一体、なんなんだろう。テロップや効果音をつけた、いわゆる編集された動画と比べると、確実に完成度は劣る。  しかし、人気ジャンルになりつつあるのは確かだ。やはりリアルタイムで時間を共有できるのはそれだけで楽しいんだろう。だが、どうだろう。このままでいいのだろうか。  配信者が増えてくる。そうすると自ずと評価は相対的になってくるだろう。時間を共有するだけで楽しかった配信は、だんだん、楽しませてくれるのが当然なエンターテイメントになる。  多分、求められる能力はとても高

          【長編小説】配信、ヤめる。第7話「テーマパーク配信」

          【長編小説】配信、ヤめる。第6話「火葬」

           スマホでニュースを見ていた。どうやら夏の暑さは人を殺すほどになっているらしい。  本当、自分の家だったら俺も他人事でいられなかっただろう。けど、蛍太さんお家は快適だ。エアコンの効いた部屋でカップ麺を食べられるくらい快適に過ごせる。  蛍太さんは結構金持ちだな。 「なあ、穣介。今暇だよな?」 「もちろんっすよ。やることがあったら居候無職なんてしてません」 「そしたら外出る準備だ。早くな」  蛍太さんはいつの間にか俺を本名で呼ぶようになっていた。それと分かったことは、少し人使い

          【長編小説】配信、ヤめる。第6話「火葬」

          【長編小説】配信、ヤめる。第5話「嘘配信」

           ゲームセンターに来たのは何年ぶりだろうか。うるさくて嫌いだから結構前だ。  じゃあなんで来ているのか。もちろん、遊びに来ているわけじゃない。無職で収入もない俺に、ゲーセンで散財する余裕なんてあるはずない。  そう。もちろん配信だ。  それは、アルハレからの連絡がきっかけだった。  不法投棄の生配信後、興津さんの生配信用のアカウントに目をつけた人たちが増え、それから配信をしてないのに、通知を待つ登録者が増え続けた。  そのことに俺と興津さんは否定的な気持ちだったが、蛍太さんは

          【長編小説】配信、ヤめる。第5話「嘘配信」

          【長編小説】配信、ヤめる。第4話「処女配信」

           その溢れんばかりのエネルギー。見習いたいね。そして、みんな暇すぎる。蛍太さんは無職だから分かる。どうやら興津さんは大学生なんだけど、時間は自分で作るもんだと豪語していた。言い訳にしか聞こえなかったけど。  昨日、蛍太さんが俺と生配信をする宣言をして、興津さんと連絡先を交換した後、駅まで送って俺は家に帰らず蛍太さんの家に泊まることになった。 「よっし、酒飲むか?」 「いや、やめときます。あの、かなり眠いんすけど……」  ダメ元で寝ようとしたら、意外にすんなりと受入れた。 「ち

          【長編小説】配信、ヤめる。第4話「処女配信」