【英文法苦手克服】副詞節と名詞節の区別
みなさん、こんにちは。
本日はみなさんの大好きな文法の勉強をしましょう!(← 文法がいかに大切で便利かということを理解してほしい僕の願望込み…)
「副詞節と名詞節のちがいくらいさすがに理解してるよ!」という方には不要かもしれませんが、案外、見落としていることがあるかもしれません。
本日のポイントは以下の3点です。
1. 文法はなるべく訳さず判断する
2. 英文法における「副詞」とはなにか
3. 副詞節と名詞節の区別はその前をチェックする
です。
1. 文法はなるべく訳さず判断する
まず、英語力を上げるために重要なのは、英文法の判断に日本語訳を介さないということです。
「なら、英語のまま意味を確認するのはよいのか?」ということが考えられますが、こちらもなるべく回避してください。
文法を判断するために逐一文の意味まで解釈しているといつまで経っても、英語の上達は望めません。
意味まで確認した方が確信度が上がる場合もあると思いますが、まずは型で判断し、それでも少し自信がないときのみ文の意味を確認してください。
これは単に文法問題テクニックのためだけに言っているわけではありません。
リアルタイムで進行する英語において、日本語訳をするというのは現実的ではないのです。
なら、TOEICや大学受験なら訳してもよいかというと、これもおすすめできません。
結局、文法は型で判断するのが一番楽で早いので、少しでもエネルギーを消費しないためには、無意識で型で判断できるようにするのが望ましいです。
リアルタイムの英会話ができないのはもちろん、リーディング力が足りないと嘆いている人の大きな原因は文法力不足です。
文法問題が解ければ文法が理解できていると考える人は多いと思いますが、それよりさらに一歩先に進み、文法のことなど考えなくてもよくなるレベルを目指すと、文法問題も楽に解けますし、実際に使える英語になります。
2. 英文法における「副詞」とはなにか
さて、実際に副詞節と名詞節を区別していきたいのですが、その前に「副詞」と「名詞」の勉強をしておきましょう。
特に英語における「副詞」は国語の授業で習うそれとはちょっとちがうところに注目してもらいたいと思います。
名詞
まずは名詞から。
これはそのまま「ものの名前」ですね。
「ネコ」、「本」、「山」などの一般的な名詞に加え、「健太郎」、「日本」、「Google」など固有名詞(英語では通常、イニシャルが大文字)がありますね。
これらに加え、日本語でいう「〇〇こと」、「〇〇もの」というものもあります。
これらに相当するものは、英語では動名詞と不定詞があります。
動名詞や不定詞に関しては、よろしければ以下もご覧ください。↓
副詞
副詞は国語の授業で動作や状態を強調するものとして習っていると思います。
「とても」とか「早く」とかですね。
これらは英語ではそれぞれ「very」や「early」などと表されますね。
このルールは英語でも同様ですが、英語ではさらにもうひとつポイントを押さえておいてください。
それは「副詞は省略してもOK、副詞は他に影響を与えてはならない」というもの。
これだけだとわかりにくいと思いますので、例をあげておきます。
She often goes to the park.
ここでの「often」が副詞ですね。
(繰り返しになりますが、文の意味はここでは関係ないです。思わず、この文の意味を取ろうとした方はそれを一度やめてみてください。きっと、さらにもう一歩上のレベルに行けますよ。)
この「often」を除いてみると以下のようになります。
She often goes to the park.
She goes to the park.
副詞を除いても特に他に変化はありませんね。
では、こちらはどうでしょうか。
She can play the piano.
「can」は助動詞ですが、これを取り除くとどうなるでしょうか。
She can play the piano.
She plays the piano.
助動詞とともに使う動詞は必ず原形でなければならないというルールがあるのですが、「she」はもともと3人称単数名詞なので、一緒に使う動詞には「s」がつきます。
ですので、上の文では「助動詞 can」が抜けると、動詞の形を変えなければならないのです。
このちがいからわかるように、副詞は省略OKで他に影響を与えてはならないというのがルールになっています。
この認識が副詞節と名詞節を区別するときに役立ちます。
3. 副詞節と名詞節の区別はその前をチェックする
それでは、副詞節と名詞節を区別していきましょう。
副詞節
これはようは単純に省略できる節のことです。
副詞節の例には以下のようなものがあります。
I will go hiking if it is sunny tomorrow.
ここでは、前半分「I will go hiking」で一度文が完結しています。
つまり、後ろの部分はおまけです。省略してもOK。
ここでの「if」はいわゆる従属接続詞というものですが、「従属」とは要はおまけ、なくてもいいと言っているわけです。
学校で「副詞節のifは〇〇ならばと訳すもの」と習った方も多いと思います。
もちろんそれは間違っていません。上の例を見てもそのようになっています。
しかし、前述の通り、文法の判断に文の意味を確認するというプロセスはなるべく挟むべきではありません。
それをすると、読解の負担が増えてしまいます。
文法は無意識で判断できるようになり、読解は読解に集中するというレベルを目指していきましょう。
ちなみに副詞節の中の動詞は未来を表す場合も現在形にするというのがルールになっています。
I will go hiking if it is sunny tomorrow.
ここでも「is」と現在形になっています。
この動詞の形を決めるときも、文の意味から考えるのではなく、あくまで文構造で判断していきましょう。
名詞節
それでは、名詞節に移りましょう。
名詞節は省略しません。
名詞節の例としては以下のようなものがあります。
I don't know if he will come.
この文は副詞節のものとどうちがうでしょうか。
この文は「I don't know」で完結していませんね。
「know」という単語は他動詞です。他動詞とはそのうしろに名詞を置くものです。
例えば、
I play tennis.
という文の「play」は他動詞です。そのうしろの「tennis」という名詞が「play」という動詞の対象になっているからです。
「know」という単語も普段は
I know him.
といったように名詞をうしろに置きますよね。
つまり、
I don't know if he will come.
という文において、「if he will come」という部分は「know」という他動詞のうしろにあるので、いつも通り名詞の扱いをしてくださいということです。
なので、この「if」は名詞節のifと呼ばれるのです。
学校では「〇〇かどうか」と訳せるのが名詞節のifと習っていらっしゃる方も多いと思いますが、こちらも文の意味ではなく文の構造で判断する習慣をつけてみてください。
ちなみに、名詞節の中の動詞は未来のことを表すときはそのまま未来形です。
ここでも、
I don't know if he will come.
と「will come」になっていますね。
これで、両者の説明は終わりなのですが、最後にお伝えしたいことがあります。
このパートのタイトル「副詞節と名詞節の区別はその前をチェックする」にもあるように、副詞節か名詞節かの区別はその部分ではなく、その前をチェックするようにしてください。
「if」の後ろを眺めていても全く参考にならないか、あまり参考になりません。
最後のもう一歩
最後にもう少しだけこの区別の勉強をしましょう。
と言っても、今までのことが理解できていれば新しいことを覚える必要はありません。
前のパートで副詞節か名詞節の区別はその部分の前をチェックしてくださいと書きました。
が、実はというとこれは100%使えるルールではありません…
100%使えるルールはやはり、「副詞は省略OK」の方です。
なぜ、こちらで最終的に判断してほしいかというと、副詞節か名詞節のどちらかを判断する言葉が文の途中に来ないことがあるからです。
つまり、一番最初に来ることがあります。
例えば、以下のような文です。
Whether he will get the job depends on his ability and efforts.
この「whether (〇〇かどうか)」から始まる部分は副詞節でしょうか、名詞節でしょうか。
答えは後者です。
ここでは「will get」となっているので、将来のことを表すときに未来形をつかっているというのも判断材料のひとつです。
ただ、こちらではなく「whether he will get the job」が省略できるかで考えてみましょう。
ちなみに「whether he will get the job」がどうしてかたまりだとわかるかというと、そのうしろに「depends」という動詞があるからです。
英語では動詞の前は主語ですので、そこまでがひとかたまりとわかるわけです。
ここまで説明すると半分答えを言ったも同然ですが、動詞の前の主語は省略できませんね。
なので、この例の「whether he will get the job」という部分は動詞の前の主語を表し、省略できないということになります。
ということで、これは名詞節になります。
さらに、主語は動詞でないといけないというルールが英語にはあるので、それから考えても、これは名詞節ですね。
このように、副詞節か名詞節かの区別は「副詞は省略できる」で判断してみてください。
これを捉えておくと、とても簡単に判断できるようになり、そのうち無意識で判断できるレベルにまでなりますよ。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
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