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テクノロジカルランドスケープの彼方から

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Never Rarely Sometimes Always ~邦題と日本語圏~

Never Rarely Sometimes Always ~邦題と日本語圏~

注:当記事は、私の鑑賞した映画に関するもので、ネタバレマシマシでお送りするものです。ネタバレ回避をご希望の方は、鑑賞後にお読みになられることをお勧めします。映画館でも上映中ですし、英語版ならDVDも既に出ているようです。

映画館を出て一度然るべき絶望を味わい、その後二度、無いに越したことはない絶望を味わった。『Never Rarely Sometimes Always(邦題:17歳の瞳に映る世界

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現代バラード概論 第一回 恐怖と狂気

現代バラード概論 第一回 恐怖と狂気

JGバラードの世界観を基に、今後のSFの在り方、作り手/読み手の在り方を考察しようという現代バラード概論のコーナー。大いなるバラードの世界の片鱗に触れていただけたら幸いです。

『クラッシュ』は、「極端な状況における極端なメタファー、極端な危機の折にのみ利用される自暴自棄な手引書なのだ。」

JGバラードは『クラッシュ』の序文でこう記している。『クラッシュ』では、主人公のバラードが、交通事故を起こ

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(私的?)ラジオの現在地

(私的?)ラジオの現在地

ラジオ。みなさんとラジオの関りは是非とも知りたいところ。今回は僕が自分とラジオとの関りについて考える中で、ラジオの復権が起こっているのではないか、という仮定を立てた、という話。僕がそうした仮定を立てるに至った要因を分析する過程で、我々の身の回りの生活と技術の関係性の変容、テクノロジカルランドスケープの変容についての視点を提供することができればと思い、筆を執った。

ただし、繰り返しになるが、あくま

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