シェア
「キリストと線虫Ⅲ」 黒実 音子 ◇ キリストは土中で眠る・・ 条理を食む牛と、 維持の腐敗…
「憂鬱にロブスターの外殻を砕き・・」 黒実 音子 ◇ 私は海を浮かび、漂っている・・ ふと…
「その髄穴に相応しいミサ・プラグエを」 黒実 音子 ◇ かつて疫病(エピデミア)の流行した …
「肉腫のキリエ(Kyrie Sarcome)」 Ⅴ 痛み 黒実 音子 ◇ 生まれ出た赤子よ!! 宇宙の患者よ!…
「サルデーニャで食される Spondylus gaederopus(脊椎炎の牡蠣)についての詩」 黒実 音子 ◇ …
「納骨堂のヴィオラ・ダ・ガンバ」 黒実 音子 ◇ 甲虫の死骸と、 死んだ肝臓の様な 苔類(ヘパ…
「キリストと線虫Ⅱ」 黒実 音子 ◇ ああ、土壌中に眠る・・・ 土壌中に眠る かつての受肉の後胤よ・・ 悲しい世俗に 磔刑にされた者の欠片が、 あるいは輪郭が・・ ここで静かに瞑想している。 分節の無い回虫達の 拒絶のミサ・フィトクィミコによって 静かに沈着し、項垂れる。 ああ、貴方こそが 王国の主人。 アスカロシドの玉座の王。 線虫達を制御している糖脂質が、 様々な過去を音を この納骨堂に響かせる。 おお、 石打を受け入れた聖ステファノは、 この音を聴いたのか？
「キリストと線虫Ⅰ」 黒実 音子 ◇ ダンス、ダンス、ダンスを踊れ・・ アファノマイセス・…
「ソラヌム・ヴィアルム」 黒実 音子 ◇ キリストは、 御心のままに 巻貝ポマセア・パルドー…
「除草剤」 黒実 音子 ◇ 穏やかな日差しが暖める 秋の小道で、 教会の男達が坂を登っていく…
「フロリダスッポンの死骸に纏わる神聖さ」 黒実 音子 ◇ 腐った臓物のミサの話をしようか？…
「さようなら」 黒実 音子 ◇ あの日、楽園で 「さようなら」と誰かが言った。 「さような…
「癌の荒れ地 Krebsfriedhof」 黒実 音子 ◇ 地上の肉(カルネ)を高温で長時間炙り、 その肉…
「ラクリファギア」 黒実 音子 ◇ 糞蠅達が涙を舐め、 牛眼虫症にかかった牛が、 じっと荒野を見つめている。 線虫(テラジア)は楽譜を読み、 ファドを歌うか？ 兵士の傷から落ちる蛆は パシュコアイシュの詩を朗読するか？ それを知りもしない者が 涙を喰い物にする者(ラクリファギア)を名乗り、 神殿に市を開く。 ああ、私は 「喉は開いた墓・・」という 聖書の言葉を思い出す。 死人の様な青ざめた顔の男達・・ 引き攣って笑う人買い・・ 「喉は開いた墓・・」 穢れてしまっ
