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お互いの「嫌い」を共有するとうまくいくかも

★はじめに


よく価値観が似ている人とだったら二人の仲が長続きすると言います。
反対に別れたカップルは価値観が合わなかったとか。

で、この「価値観」とは具体的に何ぞや?

価値観と一言に言ってもそれはとてもフワッとしていて掴みどころのないもの。

人によって定義もその範囲も変わってくるでしょう。パートナー同士であってもそれはピッタリ同じとは言いがたい。

そこで今日は「価値観」の中でも
「好き」「嫌い」に焦点を当てて書きたいと思います。

★交際中は「好き」が似ていると盛り上がる


経験のある方も多いでしょう。付き合い始めの頃は自分の「好き」と交際相手の「好き」が重なるとそれはそれは嬉しいものです。

映画やドラマ、本、食べ物、ファッション、スポーツ、芸術、仕事で関係がある人は仕事の話題でもいいですね。

自分の「好き」の素晴らしさに相手が共感してくれるとまるで自分自身をそのまま肯定してくれているような高揚感があります。

相手を知る、見極めると言う意味ではこの「好き」がどれだけ共通項があるのか、またどんなベクトルで「好き」なのかを上手くお互いに言語化出来ると相手との距離もグッと深まると思います。

★暮らす上では「嫌い」が似ていると楽

付き合っている分にはお互いまだ生活を共にしていないので、お互いの共通の「好き」を一つの話題にして延々盛り上がれるものなのですが、これが毎日一緒に生活を共にすると、あれ?この人、ちょっと思っていたんと違う?

が、必ず発生します。

寝食を共にして初めて知る相手。

外で会う時はあんなにピシッとオシャレに決めていたのに案外寝起きはぐずぐずしているなぁとか。

外に出る時は隙のないファッションなのに、家の中ではあまり掃除に頓着しないのかな?とか。

他人が一つ屋根の下に暮らすのですから、当然と言えば当然です。

増してそこに子どもが生まれて、家族が増えたり、義両親という変な家族まがいの人間関係が出てくると、二人の間の「好き」だけでは到底間に合わなくなってきます。

二人をもっと強く結びつける何か。

私はこれを「嫌い」の共有と考えます。

「嫌い」ってネガティブな言葉ですが、どなたにでもあるごく普通の感情です。
これが二人の間で似通い、共有されるとそれは
「好き」の感情より少し強いのではないかと思い始めています。

★我が家の場合

●テレビが嫌い

夫とまだ付き合っていた頃、私の一人暮らしのアパートに夫が来た時、私の部屋にテレビはありませんでした。ラジオは好きでしたがどうもテレビはあまり好きではなかったので、私の中で日常必需品からテレビは漏れていたのです。
夫は後になってテレビがなくて本当によかった。実はテレビは夫も苦手だと。
今でもテレビは私も夫も朝のニュース、朝ドラ、たまにスポーツ見るくらい。ワイドショーもドラマもほとんど見ません。

●物をたくさん持つのが嫌い

私も夫もあまり何かを収集するという習慣がなく、あまり服やカバン、靴、CD、DVD、本などを多く持ちません。ここ10年くらいで断捨離したのもありますが、物に対する執着があまりないのだと思います。処分できるものは思い切って処分して、できるだけ少ない物の中で暮らす方が心地よいと感じています。インテリアに対するこだわりもないので、決してオシャレとは言えませんが、必要最低限の物で暮らす習慣ができました。

●食べ物の好き嫌いが少ない

これは私より夫の方が徹底していますね。私は多少の好き嫌いはあります。でも好き嫌いが少ないということは料理を作る側にとってはとてもありがたい事です。夫も私も料理をしますが、食べられるものが多いと献立決めも自由度が増します。また、お互い食品アレルギーがないのもありがたい事だと感じています。

●子どもに過度に期待するのが嫌い

教育方針はどこの家庭でも擦り合わせが最も難しく、また、時代が変われば教育に期待する事柄も刻々と変わりぶつかる難題かと思います。
私も夫も子どもに期待しないと言う方針は一致していました。先回りしない、失敗しても大丈夫。気が変わっても大丈夫。割とその辺りは放任というか、本人の好きにさせていました。その分たっぷりと愛情だけは与えていたつもりです。結果、子どもは大学入学を機に家を出て、アパートを借りたり、シェアハウスしたり。昨年末には日本を飛び出して海外で就職しました。自立が子育てのゴールならもうゴールしたと言ってもいいと思います。

●お互いの領域に立ち入るのは嫌い

夫婦といえどもプライバシーや一人時間は大切です。或いはプライバシースペースも。
一つ屋根の下で暮らしていても、一人になりたい時間や自分だけのスペースは必要です。
お互い、別々の本を読んだり動画を見てバラバラに過ごす事も多いですし、お互い一人で外出することもあります。
もちろんパートナーとは言え、携帯電話を勝手に覗き見したり、相手宛の郵便物を勝手に開封したりはしません。立ち入って欲しくない話題には慎重になりますし、ある程度の距離感みたいな物はお互い持っています。
一日に一度夕飯時は必ず一緒に夕飯を食べて、その日あった事やニュース、子どもの話題、たわいもない事をお互い話すように心がけています。

★終わりに

お互いの「好き」だけで夫婦生活を上手く回していけるのなら、それはそれに越した事はないでしょう。

でも長い間一緒に暮らしているとその「好き」もどんどん変わっていく物です。人間は成長したり学んだりしているのですからそれは当然です。

でも「嫌い」の感覚は時間経過と共に変化するかというとそれほどでもないような。少しは変化もするかもしれませんが、生理的に嫌いなものはそうそう変化しません。

なので交際中はお互いの「好き」をいくつ見つけられるか、一緒に暮らしていくうちに今度は「嫌い」をどうお互いの生活の中で心地よく暮らせる材料にするかがおそらく円満のコツではないかと最近思うのです。

そのためにはやはり何度も何度もお互いきちんと言葉に出して話し合うこと。これに尽きるかもしれませんね。

今日は長い文章お付き合いいただき、ありがとうございました。




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