父がボケて、母がさらにボケた話
いやな予感はしていた。
コロナ前に父(現在87)
が転倒し、頭を打って入院したのが、母(現在81)が胆嚢摘出手術を受けて仮退院した二日後だった。それでもその頃はまだ二人ともまともだったと思う。電話でのやり取り、主治医の説明を理解するなど。
しかし、コロナ禍を経て、父の記憶が少しずつ怪しくなっていった。
何度も同じ話をする。聞く。短期の記憶がとにかく定着しない。
困ったものだと思っていたが、母がまともだったのでまだ少しは安心していた。
母だけは正常だと。(母は足が悪く、内臓疾患