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新しい失敗が思うようにできない?!新事業ゼロイチのリアル『ピートラ』Vol.36

ピープルのパーパス「子どもの好奇心がはじける瞬間を作りたい」の想いを胸に、日々新規事業創出に向けて試行錯誤している、イノベ乗組員ましもんです。
現状、3つの新事業のリーダーをしていますが、どれも、まだゼロイチ段階(「顧客課題」と「課題を解決し、かつ実現可能なプロダクト」のセットを発見するフェーズ)のカオスの最中です。
(自己紹介投稿は下記)

新しい失敗ができない「失敗」

ピープルでは、失敗は評価に値し、「ビッグチャレンジ」という最大の給与評価指標では成功・失敗どちらにしろ大きな挑戦で結果(成功・失敗)を出したことに対して評価されます。
「失敗公開制度」で、失敗を共有することがポジティブに日頃実施されてきた社風もあります。
そのため、新規事業は失敗の方が多いと言われていますが、失敗することについては全くネガティブではなく、むしろ中途半端であることがピープルの「失敗」と捉え、新事業ゼロイチのトライ&エラーをしています。
トライ&エラー=失敗の繰り返しがアイデアを前進させる!
失敗がたくさんできている=進行順調!
とも言えるのです!
ただ、トライ&エラー=失敗はしているけどもやもやする、、似ている失敗・同じ失敗の繰り返しで、言わば新しい失敗ができない「失敗」の悩みや葛藤がつい最近まで複数のプロジェクトで発生していました。
そこで、今回は、新しい失敗ができない壁や罠とそれをどう乗り越え中か、、思い出しつつ書き残してみます。

技術の壁~段ボール試作では失敗できない~

ピープルでは、子どもの反応こそが判断基準なので、アイデア思い付きの段階であっても、手作り試作を自分たちで作って、子ども達に遊んでもらって観察するプロセスを最も大事にしています。
仮説検証のための最小プロトタイプ以前の、観察による失敗の発見を目的とした試作で、「段ボール試作」とピープルでは読んでいるものです。
子どもの反応を見ながら、その場で切ったり付け足したり形を変えたりが簡単にできる、トライエラーをその場でを繰り返せる臨機応変さが大事。
「段ボール試作」という名前からも分かるように、おもちゃ=モノの場合は、小学生工作レベルで自分たちでも手作りで実行できたのですが、
新規事業でモノではない、且つ、ITテクノロジー技術を使うアイデアの場合、「段ボール試作」をどうつくるかの壁にぶつかりました。
要件定義が重要なプログラミングにおいて、段ボール試作のような自由度・余白、、をどう実現するべきかが分からず、、
まずは、既存の仕組みを利用して子ども観察を進めることをすぐにできることとして優先してきました。
結果、よく言われる、「ニワトリが先かタマゴが先か」問題にぶつかりました。
既存の仕組みでは、新しいコア体験が中途半端にしか提供できない、臨機応変な即興対応ができない、、で、これでは可能性はまだ判断できないよね、、、の失敗の保留課題がたまっていくばかり。

片手落ちでは新しい失敗はできない!

リソースを省いてトライ&エラーしたつもりが、失敗保留課題がたまってきて、、
新しい技術を取り入れた「段ボール試作」ならぬ別の新しい「○○試作」を作ることが、スピーディーに失敗していくための大前提であり、リソースをかけてもやるべき必須準備であったと気づきました。
コア体験ができるプロダクト(試作)がなければ、ニーズ(子ども観察)も中途半端で、失敗すらできないのです。
※「○○試作」が何なのか、また、それで本当に失敗がスピーディにできるのか、は現在トライ&エラー中。

収益性の罠~既存の思考による同じ失敗の繰り返し~

子どもの好奇心がはじける瞬間をつくりたい!
というパーパスドリブンで進める中でも、会社の事業としての「収益性」を考える機会が度々あります。
「収益性」を優先にすると、子ども=出費できない<<<親(大人)=出費者のニーズ検証から、大人視点のコンセプトに偏ってしまい、「パーパス」=子ども視点に立ち戻る といういったりきたりをエンドレスに繰り返しています。
会社の事業=既存のビジネスモデルに無意識に思考も囚われてしまってしばらく気づけないので同じトライ&エラー=失敗を繰り返してしまうのです。

  • 「収益性」の目標地点を既存事業で考えるより先の未来で設定することで、デザイン思考の問いを変えることで新しいトライ&エラーができないか?

  • パーパスをもとに、未来を想像するバックキャスティング思考で、既存のビジネスモデルとは別の収益性モデルのトライ&エラーができないか?

現在、まさに上記の新しい思考を敢えて意識することによって、同じ失敗から抜け出すことを模索中!
(他に良い方法がある方、ぜひアドバイスください!)

新事業ゼロイチ、失敗のススメ!

以上、新しい失敗が思うようにできない2つの外側の要因について書きましたが、その根本の自分自身にある内なる要因は、「既存経験のバイアス」「スピード感への焦り」だと感じます。
新事業創出のプロセスはとても長い(かれこれ1年間以上進めています)ので、何もやらないよりは何か進めたい!
と思った時に、「やれることからやっていこう!」と、焦りから既存経験内で行動しがち。ポジティブな思いでトライ&エラーしているつもりが、新規事業において大事な準備や思考が抜けたままなので、低速モードになっていたり、スタート地点に戻ってくるだけで新しい失敗ができてないな、、と冷静になって気づくことが多々。

でも!!
答えのない答えを探す新事業ゼロイチにおいて一番大事なのは行動すること!
低速であれ、スタートに戻るであれ、考えているだけで行動しないと何も気づけないので、「~してたら良かった」「また同じ~に戻ってきた、、」も失敗の一歩。
どんな失敗も笑ってメンバーと面白がりながら次のトライができる「ポジティブ」があれば、小さい成功・失敗の積み重ねがいつか大きな成功・失敗につながるはず。
新しい失敗ができない「失敗」含め、失敗と気づけた時点で前進!
どんどん、どんな失敗もしていきましょう!


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